08/04/26 17:27:25 rpOlcZ0k0
もちろんイカサマしてる俺にはわかる さっきの衝撃で倒れたコインは Y:4 X:2 B:5 A:1
B:表だけどまだ秘策有り
隠れてる1円玉は凸ちゃんの言ったとおり表だ
おそらく俺と同じで縦にして隠した時点のコインの向きを動体視力だけで把握していて
手を叩きつけた時に俺の手がどちらに動いたかでコインの最終的な向きを推測したんだろう
まさか貧乏ちゃんのために勝負してるだけでこんなに普段と変わるもんだとは思わんかった
だが俺もこのまま凸ちゃんに負けるわけには行かない
プロデューサーである俺が担当アイドルである凸ちゃんに負けるわけにはいかないのだ
「いやー凸ちゃんよ 俺相手にここまでいい勝負できるとはさすがだよな~」
「いいから早くこの手を開けてコインを見せなさいよ」
「いやさあ凸ちゃん 俺も早く開けたいんだけどなー」
「それなら何で開けないのよ」
「いやさあ貧乏ちゃんが凸ちゃんのかなーり後ろの方で縮こまっちゃってこっち見てないんだよ
第三者の貧乏ちゃんが見てないと公平に決着つけられないだろ」
「…………それもそうね やよい」
「ううー……………」
「悪いんだけどコイツが手を開けるところ 一緒に見てほしいの」
「うー……でも伊織ちゃん…………」
「大丈夫よやよい ちょっとコイツをギャフンって言わせるだけなんだから」
「うん………わかった 今そっち行くね」
「あ! 貧乏ちゃん危ねえええええ!」
「………えっ!?」
「…? どうしたんですかプロデューサー? 私別になんともないですけど………」
「…………………! プロデューサー!」
「あれーおっかしいなー? いま貧乏ちゃんの後ろにピンク色のカバが現れて噛み付こうとしてたと思ったんだがなー」
「………プロデューサー 今私がやよいを見た時絶対何か細工したでしょ」
「いやそれは俺にもわからないな 貧乏ちゃんが危ないと思って俺頭真っ白だったしさー なんなら今から答え変えてもいいぞ」
「…………………………」
凸ちゃんは悩み始めたようだ 実を言うと俺は何も細工なんてしていないんだが
こうなったらもう当てられる事は無い 流れは今俺に来ているんだからな
「…………やよい」
「な…なに? 伊織ちゃん?」
「私もうわからなくなっちゃったからやよいに決めてほしいの」
「「えぇーっ!」」
「でも伊織ちゃん…私さっきから全然当てられてないから………」
「だからこそよやよい あれだけ負けたんだもん 今ならきっと当てられるわよ」
「そ……そうかなー………」
「そうよやよい だからお願いね」
ちょっとまて なんか凄い嫌な予感がするんだが………
「う~………そ…それじゃあ」
翌日朝事務所にて
まあ言うまでもなくあの後負けた 今日は一日下僕デーである
「お…おかえりなさいませ~……… お嬢様~………」
「にひひっ♪ プロデューサー 来て早々だけど私肩が凝ったから揉んでちょうだい」
「はい~………… こんな感じでいかがでしょうか~…………」
「うんうん アンタなかなか上手いじゃない♪ 5分くらい揉んだらジュース買ってきてよね」
「はい~………… わかりましたお嬢様~………」
その日一日休む暇もなくコキ使われて酷い目にあった
しかも事務所の仕事の時間が終わった後も無理矢理凸ちゃんの家に連れてかれて色々させられた
報復に0時回った瞬間に寝ている凸ちゃんのお凸に落書きして帰った
まあ当然のように翌日ボコボコにされたがそれなりに気分は晴れたし一応お昼には仲直りできた よかったよかった
パーフェクト凸ミュニケーション