【アイドラ】天海春香 25周目【マダー?!】at GAMECHARA
【アイドラ】天海春香 25周目【マダー?!】 - 暇つぶし2ch70:春眠にキス絡めようとしたけど別の話になってしまった
08/04/09 00:00:02 G803gcip0
「プロデューサーさん、レッスン終わりましたよ……」
 事務所のオフィスの扉を開いて、大きな声を上げたことを私はすぐに後悔した。
 デスクで仕事をしながら私のレッスンの上がりを待っていたはずのプロデューサーさんが、
机の上に自分の手を枕にして眠ってしまっているのを見つけたから。
 
 時計の針はもう夜遅くを指している。私の都合で、今日は765プロに来るのも遅かった。
 オフィスにも他に人の姿は無くて、もちろんプロデューサーさんにとっては残業になる時間。
 私はそっとデスクの間をぬってプロデューサーさんの所へ近付くと、様子を伺ってみた。

 パソコンには私の仕事に関係するのだろうファイルがいくつも開かれて、
私にはよくわからないくらい細かく項目が記入されている。
 私が指導通りに歌って踊るだけでアイドル活動ができるのは、こんな複雑な手回しを
全部プロデューサーさんがしてくれているから。
そう思うと、改めて目の前の人への感謝の気持ちが湧き上がってくる。

 ううん、それだけじゃない。以前に小鳥さん達から聞いた。
 私はまだ学生で、実家への移動にも時間がかかったりするから、プロデューサーさんは
その負担がなるべく軽減されるよう、私が限られた時間で必要な仕事を無理なくこなせるよう、
完全に私のためだけのスケジュールを組んでくれているらしい。
 勤務時間をいつもオーバーしても、自分の時間が思うようにとれなくても、
私のいない間も私のための仕事をしてくれている。
だから、こんな風に仕事中に居眠りしちゃうくらい疲れが溜まってしまうんだ。

「プロデューサーさん……」
 胸が締め付けられる思いがして、小さく呟く。その後にごめんなさいと続けようとして、
思いとどまる。謝るのは簡単だ。けど、私がすべきなのは、私のために苦労をしてくれている
プロデューサーさんの思いに応えること。アイドルとしての結果を出すこと。だから、
「……ありがとうございます」
 今はそれだけ、その背中に向けて囁いた。

 と、プロデューサーさんが小さく身じろぎをした。起こしちゃったかな、そう思って
ぎくりと様子を見ていると、プロデューサーさんは机の上に上半身を伏せた体勢のまま、
「……春香……」
 そう言った。どうやら寝言みたい。でも、よりによって私の名前を呼ぶなんて。
 何だかドキドキしながらプロデューサーさんの側に顔を寄せると、次に出てきたのは
「……良くやったな、偉いぞ……」
 微かに微笑みながら、そんな言葉。

 ちょっと脱力してしまって、隣の机の椅子に腰掛ける。
夢の中の私は、どんな誉められるような事をしたのかな。失敗の夢じゃなくて良かった。
 けど、やっぱり子供扱いっていうか……、指導してるアイドルっていう扱いなんですね。

 隣の机に、プロデューサーさんと同じような恰好で突っ伏す。
 向かい合わせに、プロデューサーさんの寝顔が目に入った。
 実際の私も、もっとプロデューサーさんに誉められるような事、頑張りますね。
 それで、二人でトップアイドル、目指しましょうね。
 そこに近付いていったら、あなたは……。

 とりとめもなくそんなことを考えているうちに、私の意識もまどろみの中に沈んでしまった。

小鳥 「それで、完全に夜中になってから目を覚ましたんですか? しょうがないですね」
P   「いや、恥ずかしい。車を走らせて春香は家に送ったんですけどね、
    もう家族の方に平謝りでしたよ。気をつけないといけないなぁ」
春香 「でも、プロデューサーさんはそれから車で引き返したわけですし……、
    余計な手間、かけさせちゃいましたね。ごめんなさい……」
P   「春香がそう言う必要は無いよ。俺の責任だからさ。本当面目なかった」

小鳥 「春香ちゃんはプロデューサーさんが自分の為に疲れてるんだから
    起こせなかったって言うけど。春香ちゃんの方も同じくらい疲れてるはずよね。
    それで相手の心配ばかりしてるんだから……、ホント、似たもの同士だわ)」


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