08/04/05 23:48:03 h7dKPCJx0
P「千早。ちょっといいかな? 少し意見を聞かせて欲しいんだ」
千早「なんでしょう?」
P「今、アニメ主題歌のオファーが来てるんだ」
千早「アニメの主題歌ですか」
P「ところがね、少し問題があって」
千早「問題?」
P「二つの番組から同じタイミングで依頼が来たんだよ。
でも、スケジュールの関係上どっちもというわけにはいかない。
だから、千早にどちらを担当したいか聞きたいんだ」
千早「そういうことですか。分かりました」
P「ありがとう、助かるよ。
それで、えっと番組なんだけど、片方がシリアス系のロボット物。もう一つが女の子向けの魔女っ子物」
千早「ロボットに魔女っ子、ですか? それぞれどのような曲調になると思いますか?」
P「そうだなぁ。普通に考えればロボット物の方はアップテンポのカッコイイ系だろうな。
片や魔女っ子物は可愛らしい詞とメロディラインの歌になると思う」
千早「なら迷うまでもありません」
小鳥「当然、魔女っ子物よね」
千早「きゃっ! お、音無さん!?」
小鳥「決定♪」
千早「な、なにを言ってるんですか!? 勝手に決定しないでください。
私に可愛らしい歌なんて歌えるわけないじゃないですか!」
小鳥「えー? そんなことないでしょ。だって、ふたりのもじぴ……」
千早「わー! わー!」
P「確かに小鳥さんの仰るとおりですね。あれはとても良かったです」
千早「……え? プロ、デューサー?」
P「ん?」
千早「まさかとは思いますが、ひょっとして……」
P「ああ、聴かせてもらったよ。可愛らしい歌もノリノリで歌えるじゃないか」
千早「お、音無さん! プロデューサーには秘密にするって約束だったじゃないですか!」
小鳥「ご、ごめんね。つい」
千早「つい、じゃないですよぉ。あーん、もう。穴を掘って埋まりたいです」
P「千早」
千早「……なんですか?」
P「聴かせてもらった歌だけど、すっごく可愛かったぞ」
千早「え?」
P「感心したし、感動もした。なんというか、一言で言うと惚れ直した。可愛すぎて鼻血が出そうになったよ」
千早「ぷ、プロデューサー」
P「―うん。よし、決めた。オファーを受けるのは……」
小鳥「で、結局受けたのはロボットアニメの方だったんですよね。
どうしてですか? あの流れなら当然魔女っ子物になると思ったんですけど」
P「千早があの手の歌を歌うとあまりにも可愛すぎるんですよ。ギャップも加味されて危険なほどの威力になります」
小鳥「それっていいことじゃないんですか?」
P「いいえ、ダメです。アニメ本編まで食っちゃいますよ。オープニングは視聴欲求を高める為のものです。
なのに、そこで視聴者を満腹にしてしまっては本末転倒です」
小鳥「なるほど。そういう理由なんですか」
P「ええ、そういうことです」
小鳥「あたしはてっきり、千早の可愛らしい歌声は俺だけのものだぁ、なーんて独占欲が働いたのかと思いました」
P「……」
小鳥「……」
P「ソンナコト、アルワケナイデスヨ」
小鳥(図星でしたか)