【最高の】如月千早26【ステージを!】at GAMECHARA
【最高の】如月千早26【ステージを!】 - 暇つぶし2ch772:SS な、何と無く…
08/03/08 14:25:13 4k+mApCB0
今日は久し振りのオフ
無論、俺のオフに合わせて彼女もオフにしている…と言っても、彼女が申し出ていた事なのだが

不思議な物で、休みになったらアレコレしたいと思っては居た物の、本当に必要な事以外は、いざその段になって見ると意外にやらない事が良く判る
つまり、だ
『リビングの窓から差し込む、午後の日差しが暖かい』
そう言う事である
唯、一つだけ気にはなっている事が有るには有るのだが

「……なあ」
ソファに横になって、雑誌を眺めている俺が言う
「何ですか?」
と、こっちは料理雑誌やら音楽関係の雑誌を読み耽る彼女

その声は俺の頭上から降って来る
そりゃ当たり前だ、俺の頭は彼女の太腿の上に乗っているのだから

しかし、いくら2人きりで部屋に居るからと言って、この状況は余り良い状況とは言えないだろう
いや、寧ろマズイ
世間一般で言う所の、社会的通念や公序良俗と言った所からも大きく外れているし
それに、俺は彼女のプロデューサーで、彼女は俺の担当アイドルだ
しかも単なるその辺のアイドルじゃ無い、熾烈且つ過酷な争いを経て、頂点に届きつつ有る指折りの美しき歌姫だぞ?
それを、こんなところ誰かに見られでもしたら…

「休みの日位…どっか行って来たら良いだろ? 次のオフなんて、何時になるか判らんのに」
「お構い無く。 それに私は、自分の行きたい所へ来てますので」
「俺の所が…か? 朝も早々から?」
「この国は、少なくとも自由主義が理念の根底に有る国だと思いましたが?」

溜息しか口から毀れ無い俺は、この申し出に付いては諦めた

「では、もう一つ。 何故、俺の頭は貴女の膝の上に有るのでしょう、姫」
「それは、簡単な事です。貴方の部屋は男性の部屋ですから」
「は?」
「この部屋には、ぬいぐるみが有りません」
「……俺は、ぬいぐるみの替わりか何かなのか?」
「いえ。 唯、丁度良い抱き心地と重さだなと」
「何だよ、それならそうと言えば良いのに。 大き目のぬいぐるみだろ?クマとかで良いのか?」
「それは、必要有りません」
「? 何で?」
「間に合ってますから」
「だって、今…」
「大丈夫です。替わりで充分ですから」

…なあ…、言ってる事、矛盾してませんか? お嬢さん
今度は、先程より大きな溜息が俺の口から漏れる

「さて…、そろそろ夕食の準備に掛かります。 宜しいですか?」
雑誌を読み終えた頃だろうか、彼女の問いに黙って身を起こす俺
キッチンに向かって行く彼女の後姿を見ながら、ふと、思い立って声を掛けてみる
「あのさ…夕食作ったら…」
だがそこで、俺は、言葉を止めてしまった

「何ですか?」と言いたそうな顔で彼女が一度俺を見ると、続かぬ言葉に興味が無くなったのか、再びキッチンへと向かい姿を消していく

どうせ、夕食作っても帰らないだろ?…って、言うか、やっぱ泊って行くんだろうし
だってきっと抗議しても、又『自由主義』を振りかざすんだろうから


今日3度目の溜息を、大きく彼が付いた


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