08/03/08 04:04:58 Df8ZVErlO
『ランチ・ウォー』
─ ・ ─
先陣を切ったのは春香だった。
春香「どうですか？」
Ｐ「美味しいよ」
春香「あはっ！ありがとうございます」
Ｐ「礼を言うのはこっちだよ。こんなに美味い鰤の照り焼きを食べさせてもらったんだから」
なでなで。
春香「プ、プロデューサーさん……」
春香は顔を真っ赤にしている。
小鳥「えーと、春香ちゃんは……」
─ ・ ─
数日後
雪歩「あの、牛肉と牛蒡の煮込みを、その、作ってみたんですけど」
Ｐ「薄味で美味しいよ」
雪歩「ほ、ほんとですか……」
Ｐ「嘘は言わないよ。わざわざありがとな、雪歩」
なでなでなで
雪歩「はうっ、恥ずかしい……わ、わたし……」雪歩はその場で固まってしまった。
小鳥「雪歩ちゃんは……」
─ ・ ─
それからもアイドル達のお弁当攻勢は続いた。
伊織は鯖の味噌煮を用意してきた。
伊織「ふふん、アンタが食べた事のない鯖を食べさせてあげるわ」
なでなで
律子はキャベツロール。
律子「和食ばかりじゃ飽きちゃうでしょ。トマト風味とコンソメ風味、どちらがお好み？」
Ｐ「えっ？わざわざ二種類のキャベツロールを？」
なでなでなで
あずさは中華料理で勝負する。
Ｐ「この青椒肉絲、筍がシャキシャキで美味しいです。それにこの海老焼売も」
なでなでなで
あずさ「うふふ、なでなでされちゃいました～」小鳥「あずささんは……」
─ ・ ─
そして千早がお弁当を作る日がやってきた。
Ｐ「開けていい？」
千早「は、はい……」
千早は何を作るのか最後まで悩んだ。
豪華な食材では伊織にかなわない。
腕前は春香や雪歩、あずさには及ばない。
ならばどうするか。
千早の出した結論は……
Ｐ「肉じゃが！？」
千早は基本中の基本、肉じゃがをチョイスしたのだ。
Ｐ 「いやあ、味が染みてて美味いなあ」
なでなで。
Ｐ「お袋元気にしてるかな……」
なでなでなで
千早「あの、プロデューサー。そんなに撫でられたら恥ずかしいです……」
小鳥「やるわね、男を落とす定番料理をナチュラルでチョイスするなんて……
千早ちゃん……恐ろしい子……」
そしていつも通りメモを取る。
小鳥「千早ちゃんの肉じゃがは『撫で五つ』っと」
後にこのメモは『撫でミシュラン』と名付けられる事となる