【最高の】如月千早26【ステージを!】at GAMECHARA
【最高の】如月千早26【ステージを!】 - 暇つぶし2ch462:SS
08/03/05 08:41:54 Fn5sst7R0
「如月さん、この頃なんだか雰囲気が柔らかくなったね」
「うんうん。以前はとっつきにくい印象があったけど」
「え? そう?」
 クラスメイトからの言葉に、千早は軽く首を傾げた。
「自分ではよく分からないんだけど。そんなに変わった?」
「変わった変わった」
「前はもっとピリピリしてたよね。近寄りがたい空気を醸し出してたし」
「なんか怖かったもん」
「……そう、ね。確かにそうかもしれない」
 張り詰めていた。周囲を見るゆとりも気を配る余裕も無かった。
 それは紛れもない事実であり、友人達の指摘どおりだと言える。
 当時の自分を思い返し、千早は軽く嘆息した。
「けどさ、最近の如月さんからはそういうのを感じなくなったよね」
「うん。よく笑うようになったし」
「なんか明るくなった」
「本人的にはあまり自覚は無いかもしれないけどね」
「そのせいもあって、学校内にも如月さんのファンが急増中だったりするんだよ」
「……そ、そうなの」
 友人達から笑顔を向けられ、千早は思わず目を逸らしてしまう。
「照れてる照れてる♪」
「如月さん、かわいい」
「か、からかわないで」
 頬を赤く染めて千早が抗議する。
 その様子に、周囲のクラスメイト達は更に笑みを深めた。
「でもさ、如月さんの変わった理由ってなんなんだろうね?」
 友人の一人が何気なくといった感じにポツリと呟いた。
「そりゃやっぱアレでしょ、アレ」
「女の子が変わる原因といえば……男!」
 ズバリと言い切られたそのセリフに周囲の者が「きゃー」と反応する。
「そうなの、如月さん?」
「相手はアイドル歌手? 俳優?」
「勝手に変な想像をしないで。そんなのじゃ……」
「同じ事務所のスタッフさんとか。なんて言うんだっけ? プロデューサー?」
 そんなのじゃない。そう言おうとした千早だったが、放たれた『プロデューサー』という単語に言葉を詰まらせてしまう。
「おや? おやおや? 如月さん、もしかして」
「ち、違うわ。
私とプロデューサーはそんな関係じゃなくて……えっと、その……単なる仕事のパートナーであって、
決して恋人だとか好きな人だとか結婚したい相手だとか、そういうのじゃないから。本当に違うから」
 赤い顔をして必死に否定する千早。その様子を見て友人一同は思った。ビンゴ、と。
「違うのよ。本当に、本当に違うんだから。―って、なに? そのニヤニヤした顔はなんなの?」
「べーっつにぃ」
「如月さんって面白いなぁって思っただけよ」
 周囲から浴びせられるからかい交じりの返答。
 それを一身に受け、千早は耳まで真っ赤に染め上げてしまう。
「あは、かわいいー♪」
「ちーちゃんモエモエー」
「―くっ」
 こうして、千早は学校でも『弄られキャラ』のポジションを確立していくのであった。


高ランクの千早ならクラスの人気者になってもおかしくないよね、という願望込みの妄想


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