08/01/29 01:22:45 8glBMjp40
■ある日の風景(ランクS)
「……というわけで、人前でいちゃいちゃするのは、わが社の風紀を考えた上で、良くありません。
よって、今後社内でいちゃいちゃする人は、アイドル、プロデューサー共に一回千円の罰金とします!!」
いいですね?と言わんばかりに社長を見る小鳥さん。彼女の言い分は文句なしに正しく、
社長といえど異論は挟めない。っていうか、正しい以前に彼女の気迫に逆らえないみたいだ。
俺は良く分からんが、俺の先輩であるPとその担当である水瀬伊織が醸し出すラブラブな雰囲気に
小鳥さんがついに切れたのが、今回の騒動の原因。
いや、それ以外の皆もランクが上がるにつれていい雰囲気になってるからなんだけど。
ちなみに、罰金として回収されたお金は会社の消耗品を買ったり、掃除用具のメンテ、ビルの管理費などの
一部に使われるらしい。社内の風紀も引き締まり、お金も貯まる。
まさに大儀は向こうにあり、どのPも彼女の提案に逆らう手段を持たなかった。
……ま、俺と千早は人前でいちゃついたりなんかしないし、大丈夫だけどね。
~翌日~
「プロデューサー、そろそろお昼ですよ。どうぞ」
「おう、サンキュー。あ、今日はサンドイッチか。いただきます……ん、さすがに美味しいよ」
「あ……ありがとうございます。今日はちょっとコショウを利かせてみたんですけど」
「うん。好きだよこの味、元気が出る。ほら、千早も」
「あっ……あ、その……」
そこまで言われて俺は気が付いた。サンドイッチをつまんで千早の口の前に持って行ってる。
これはアレだ。俗に言う『あーん』して千早に食べさせる格好であり……
千早がサンドイッチを食べた瞬間、釣り名人が最高のタイミングで合わせるように、
小鳥さんが【イチャイチャ撲滅罰金箱】を持って『千早ちゃんとそのPさん、アウト!』と宣言した。
我ながら軽率だった。さすがにこれは咎められても文句は言えないな。俺と千早は観念して千円札を罰金箱に入れ、
募金の後に貰える赤い羽根よろしく、小鳥さんのありがたいお説教をいただいた。
そして、千早と俺が営業に出てる間に社内がどうなったかというと……
律子「ちょっとプロデューサー!次のわたしの衣装にスクール水着ってどういうつもりですか!?」
律子P「あ、いや、だって……可愛いと思うし、何より俺自身が見たいから」
小鳥「アウト!!罰金です!」
雪歩「ひぐっ……うえぇ……やっぱり怖いですよぅ、あの道は犬が多いからもう、怖くて……」
雪歩P「大丈夫だ、俺がずっとついてるから。手も離さないから」
小鳥「アウト!!罰金千円づつー!!」
あずさ「プロデューサーさ~ん……今日もマッサージをお願いします~」
小鳥「あずささんアウトです!!プロデューサーさんも触ったら裏ドラ乗りますよ!!」
美希「ねぇねぇハニ……」
小鳥「アウト!!触らせるのもアウト!ってかあなたたちは特に場所をわきまえろー!!」
……そんな感じで、誰かが社内にいる限りどんどん罰金箱の中身は膨れ上がっていき、
最後の最後には、伊織が社に来るなり100万円の札束を罰金箱に投げ入れて、
存分にその場で担当Pといちゃつき始めたころで小鳥さんがぶち切れて、この企画は終了した……
無傷で通したのはやよいのみで、俺たちの投入金額は……数えるのが怖いのでやめておく。
その後、大規模なリフォーム業者が入って、ビル内は驚くほど綺麗になったが、小鳥さんは不機嫌なままだった……
俺たち個人個人だと数えるほどだが、社内にずっといる小鳥さんは何度アイドルとPの空気にあてられるのやら。
最終的に250万円、という金額からその凄まじさがよく分かる。
アイドルたちも反省したらしく、お昼は積極的に小鳥さんにご馳走しているようだ。
こうして形になると、恥ずかしいやら申し訳ないやらだ。今後はマジで自重しよう……
※じゃあ俺は馬鹿ネタで。こんな規則が出来たら絶対金貯まるよねと思って書いてしまった。
勝手な脳内罰金貢献ランキングは…… 一位:伊織 二位:美希 三位:千早 ってな感じ?