08/01/07 20:31:02 THJhWtu2O
引退コンサートも終わり雪歩との別れの時が近づいていた。
雪歩とは師弟以上の感情、、、恋愛感情を抱いていた。雪歩も俺に好意を寄せていることには薄々気がついてはいたが、一線を越えてはいけないと気がついていないふりをしていた。
雪歩を自宅の近くまで送り車から降ろしていくつかの言葉を交わす。想いを伝えるのは今しか無いことは二人とも気付いていた。
やがて会話が途切れ雪歩が目を閉じる。ほんの少し手を伸ばせば抱きしめることができる。
だが、しばしの葛藤の後に俺はそっと雪歩から離れ車に乗り込みエンジンをかけた。トップアイドルと俺では生きる世界が違い過ぎる。雪歩にはもっとふさわしい人がいるはずだ。
一人残された雪歩は立ちすくみただ涙をぽろぽろとこぼしていた。と、後方からエンジン音。雪歩の近くに停まった車内から怒鳴り声
「あの男はどこへ行った!」
「お父さん!?」
「プロデューサーならもう、、、ぐすん」
「あいつめ、大変なものを盗んでいきおって」
「え?プロデューサーはそんな悪いことしませんよ!」
「いいや、あいつは雪歩の心を盗んでいった。さぁ乗れ雪歩、萩原家に盗みを働いたそのおとしまえしっかりつけてもらわんとな」