08/02/15 19:21:49 jqfJlq/B0
事務所で仕事してたら学校帰りに直接来た伊織にいきなり拉致られたりして。
「それで、どうして給湯室で椅子に縛りつけられなきゃいけないんだ？」
「うるさいわね、ちょっとそこで黙って見てなさいよっ」
っておもむろに調理スタート。
【伊織のホットプレートブラウニー】２人分
1.無塩バター50ｇ＋ミルクチョコレート70ｇをレンジで溶かすわよ。1分くらいでいいかしら。
2.全卵2個、グラニュー糖100ｇを混ぜてバターチョコを加え、小麦粉100ｇ、塩一つまみを投入、よく混ぜてね。春香なら粉を振るうところだけど、しっかり混ぜれば問題ないわ。
とか言ってるのでさりげなく助太刀。
「あー解ったぞ、今のがダウトだ伊織！『ベーキングパウダーを小さじ半分入れるとふっくらする』だろ？」
「え……あ、ああそっそうよ、よく気づいたわね」
「水臭いぞ、クイズ出すつもりだったらせめて事前に教えてくれよ」
「だ、だってそれじゃあんた用心しちゃうじゃない。あ、あーあ、せっかくぺしゃんこのケーキ食べさせてあげるところだったのに。続けるわね」
3.フレーバー（なんでもいいわよ。クルミかナッツ類、ドライフルーツなんかもいいわね。100ｇくらい、ナッツなら粗みじん、フルーツなら５mm角くらいかしら）を加えて軽く混ぜ、生地の出来上がり。
4.ホットプレートにアルミホイルを敷いてバターを塗り、生地を流し込んで蓋をして、保温でスイッチオン、20分待ってちょうだい。
5.表面にぶつぶつ穴が開いてきたらアルミホイルごと裏返して、150℃くらいまで加熱して数分。竹串を刺しても生地が付いてこなければ完成っ！
「さ、できたわよ。我ながらいい出来ね」
「さすがだな。炊飯器を使う方法もあるが、ガラス蓋のホットプレートだと様子を見ながら調理できるからより繊細に作れる」
「さてと」
とフォークでケーキを切り分けるが縄を解いてくれない。
「にっひひ。プロデューサー、あーん」
「……よせよ、恥ずかしい」
「私のケーキが食べられないっていうのっ？」
「……いただきますとも。あーん……んぐ。ん、うまい」
「ほんと？―っていうか当たり前でしょっ」
「そりゃそうか、すまない。もう一口くれないか？」
「そんなに食べたい？」
「ええもう。お願い伊織様」
「しょうがないわねー。ほら、あーん……あんもー、ぼろぼろこぼして」
「仕方ないだろ」
「ほら、口の横にもついてる。取ってあげるわね……」
不意に伊織の頬が赤らんで、辺りを見まわしたかと思うと……
「ん……」
「い、伊織？」
「……ちょっと、黙っててよ……」
唇がどんどん近づいて。
これはいかんと思い、奥歯に仕込んだスイッチをオン。
すかさず部屋の壁一面に仕込んだ超高感度カメラ42台がバン！とばかりにせり出して一斉にフラッシュを炊きまくり、慌てた伊織には
「やめるんだ伊織！このままでは小鳥さんにＣＧ合成の上360度の立体映像で記録を残されてしまう！」
と自制を呼びかけると、はっと我に返ってさっき以上の真っ赤な顔で
「あんたが仕込んでるんでしょーがっ！」
幻惑されてるにもかかわらず的確な指摘とともに高速回転でより破壊力を増した後ろ回し蹴りを放つのを手も足も出せずに横っツラに食らい、椅子ごとばったりと横倒しになったりするよな、バレンタインって。
ところで意識を失う前にこの縄を解いて欲しいんですが伊織様。
てなわけで実は>>741です。「全員分書いてやるぜー」なんて身のほど知らずもいいとこでしたorz
せっかくございますやら尻蹴やら来てるのでオーソドックススタイルも投下。1日遅れですまん。