08/02/02 21:53:07 visOcrVL0
新スレ
【¶_゚∋゚】音無小鳥スレッド6音開始【´Д`*】
スレリンク(gamechara板)
978:名無したんはエロカワイイ
08/02/02 22:35:21 N6MEyMDh0
>>977
乙ピヨ
979:SS
08/02/03 02:18:19 SV+n+o3O0
「傘、持ってきてないのにぃ…」
「送っていきますよ?」
事務所から出てすぐ、雪が降るのを見上げていると
突如、声がかかる。
「え?!プロデューサーさん?!」
どうして?今日はオフのはず。
私は驚いて片足を一歩下げると、地面が凍っているのか足を滑らしてしまう。
ヅルッ―
「きゃっ」
倒れると思って目を瞑る。冷たい地面にぶつけるはずの身体が、
何かに抱えられていた。
「大丈夫ですか?」
目を開けると、街頭の光の影にうっすら見える彼の心配する顔が目の前にある。
抱きかかえられた。
背中に回られた両腕、少し触れる身体前面。思わず、彼の服を両手で掴んだ。
「あ…だ、だいじょうぶでしゅ」
恥ずかしくて、顔が熱くなって、舌を噛む。
服の所為で、温かさを感じられなかったのが少し、悔しい。
体勢を戻し、掴んだ手を離す。胸の音が、聞こえたかもしれないくらい、
ドキドキしていた。
「びっくりさせちゃったみたいで、すみません」
「い、いえいえ。そ、そういえばプロデューサーさんどうしてここに?」
影で見えなかったけど、服はいつものスーツではなく、私服だった。
彼は照れくさそうにこう言った。
「えっと、小鳥さん晩御飯はもう済みました?」
「ま、まだですけど…」
「じゃ、じゃあウチで鍋食べませんか?」
「え?」
「あ、よかったらでいいです。ちょっと実家から来た材料が多くて
鍋にしようと思ったら、一人じゃ多くて、それでお誘いに来ました」
嬉しい申し出に断る理由は無い。
マンションに着くまでの間、鼓動が耳に届くくらい静かな車内は、不思議と
不快ではなかった。
「ちょっと荷物置いてきますね」
「あ、はい」
マンションに到着し、彼の部屋の隣、私の部屋のドアを開けた。中に入り私は、
「やった…やった!」
両手をぎゅっと握り小さな、本当に小さな声で喜び、嬉しさを噛締めた。
服を着替えほんのちょっぴり、背伸びするくらいがんばってみる。
鎖骨を見せるように、襟の広いボートネックのセーターを恥ずかしいけど着てみた。
鈍い彼の事だから、コレくらいしないと絶対分らない。
意を決してインターホンを鳴らす。
ピンポーン―
ドアを開けて彼が出てくる。
「どうぞ」
「お邪魔します」
靴を脱いで、部屋の置くへ。
部屋に入るとコタツがあり、その上にはぐつぐつと沸く鍋がガスコンロに乗っていた。
部屋中に漂う、出汁の匂い。空腹にはたまらない匂いだ。
「おいしそうですね。寄せ鍋ですか?」
「はい。どうぞ座ってください」
二人っきりで鍋を囲う。
緊張しながらも私は、鍋と彼との雑談を楽しむ。
鍋の中身が半分くらい減って、
「材料、取って来ますね」
「いいですよ座ってて下さい!俺が取ってきますから」
立ち上がると、彼が慌てて立ち上がろうとする。
「いえいえ、少し身体も動かしたいですから」
そのままキッチンに行こうとした私は、コタツのコードに気づかず
足を引っ掛けた。
980:SS
08/02/03 02:18:41 SV+n+o3O0
「わっ」
「あ!」
ドサッ―!
そのまま倒れ、背中に衝撃を受ける。受け止められはしなかったが、
ある程度和らげた。
驚いて閉じた瞳を開けると、
「だ、大丈夫ですか…?」
「は、はい。ありがとうござい、ます…」
赤い顔の彼が目の前にあった。思わず言葉が詰まる。
逃げるように立ち上がろうとすると、ボートネックの肩の部分がずれて
肩とブラの紐が露になった。
「あ」
彼の視線がそこに移り、驚いた顔をしたあと赤面。見られてしまった。
こんな事なら、もっと普段通りの格好にすればよかったと後悔する。
「ご、ごめんなさい!」
まるで、押し倒されそのままされてしまうような体勢から起き上がった。
服を直しながら、彼の反対の方を向いて座る。
「すみません!わざとじゃないんです!」
仕返しをする気持ちで、
「あの…小鳥…さん?」
「私、プロデューサーさんから誘われて嬉しかったんです。
プロデューサーさんは、どんな気持ちで誘ったんですか?」
そのまま私は、答えを待つ。
長い沈黙に耐えられなかったのは、私の方だった。
「ふふ…冗談です。ごめんなさい。ちょっと仕返しをしたかっただけです」
「う…小鳥さん…ヒドイですよ…」
「えっちなことした罰です。さ、鍋の続きをしましょう」
私は、ただ一緒にいる時間を幸せに感じられた。
この時間をもっと楽しみたいと、子供のように願う。
気持ちを伝えられない、弱い私だから―
こんな小鳥さんはいかがですか?っていう感じで
最近の千早スレの空気についていけなくて、煎餅を食べながら見てる。
新スレ乙&埋め埋め
981:名無したんはエロカワイイ
08/02/03 02:25:36 NeSOFbA20
あっちはあっち、こっちはこっち
余計なことは言わなくていい
982:名無したんはエロカワイイ
08/02/03 04:12:30 hRuCQE8bO
にやにや。まあ俺なんかは千早スレ見てないしな
983:名無したんはエロカワイイ
08/02/03 06:40:27 KZbiQleB0
>>979-980
もう辛抱たまらん小鳥さんガバッ!
ってなるよな普通
984:名無したんはエロカワイイ
08/02/03 08:29:45 OThWzk8GO
>>979-980
辛抱たまらんのでP視点にしてみた
段ボールの中には丸のままの白菜やら、人参、大根などの野菜や味噌が並んでいた。
「こんなに送ってきてどうしろって言うんだろなー」
日持ちしなさそうなのは白菜と大根か……鍋しかないな。
と言うか、煮物なんて作れないし、作り方も知らない。
鍋なら出来合いのスープにぶち込むだけだ。
とりあえず、後はタラでも入れることにしよう。
問題は、たとえ鍋にしても一人じゃせいぜい白菜1/4が限界だろうってコト。
せめて二人なら……一緒に鍋をつついてくれそうな人は一人しか思い付かなかった。
彼女が帰る頃を見計らって事務所の前で待つ。
ふと、中学の頃の記憶がよみがえる。
校門で待っていたのに話しかけられず、あの娘の小さな背中を見つめながら帰った。
や、今日は告白に来たとか、そういうんじゃないし。
単に鍋が食べ切れないから誘うだけだ。
985:名無したんはエロカワイイ
08/02/03 10:19:03 OThWzk8GO
彼女が出て来た。
「送っていきますよ?」
いきなり話しかけられ、驚いた拍子に足を滑らせたのか、彼女が倒れ---
気付いたら俺は彼女を抱えていた。
都会の雑踏が戻ると共に、彼女の小ささ、軽さ、柔らかさを感じた。
そして体勢を戻した後に残ったコロンの甘い香り。
夕食の誘いを切り出した俺の声は少し上ずっていた。
ザクッザクッと白菜を刻む音だけが部屋に響く。
今しがた抱き締めた彼女のことを考えてしまいそうになる度、
手を切らないよう注意を包丁に戻す。
あれは偶然の事故だ。
そもそも年下の俺じゃ釣り合わない。
ようやく材料を切り終わった頃にインターホンが鳴った。
見慣れた事務服とは異なり、明るいオレンジのセーター。
大きな襟ぐりから見える鎖骨が眩しい。
鍋をつつき、雑談に興じながらもつい、意識がよそに向いてしまう。
白磁を思わせる肌、それに、着痩せするタイプと言うのか、
事務服の時以上にボリュームを感じる。
彼女が材料を取りに立ったが、頭を冷やした方がいいような気がして自分も立った。