【ふれ~!ふれ~!】音無小鳥スレッド5【えぶりでい!!】at GAMECHARA
【ふれ~!ふれ~!】音無小鳥スレッド5【えぶりでい!!】 - 暇つぶし2ch354:名無したんはエロカワイイ
08/01/08 20:24:13 KPzxBYDp0
「これだけ寒いと温かいお粥が美味しいですね」
「ええ、舌をやけどしないで下さいね、プロデューサーさん♪」
七草粥を頬張る彼に小鳥は笑顔で話しかける。
「醤油を塗した焼き餅がいいですね」
「音無家はお粥や雑炊にお餅をよく入れるんですよ。
 お正月に買いすぎたお餅を減らすためですけど」
「お餅なら保存できるのでは?」
彼のもっともな質問に小鳥は苦笑する。
「年末にご近所さんとかで餅つき大会をしますので。
 それで余ったりするんですよ。
 両親がお餅好きと言うのもありますけど」
「へえ、餅つきですかぁ。そう言えば、春香と千早がやっていたなぁ」
「私もテレビで見ていました。千早ちゃんが大変そうでしたね」
小鳥の言葉に今度は彼が苦笑する。
餅を搗く役が千早、餅をこねる役を春香で行われた新春番組の餅つき。
千早なら春香を負傷させないだろう、との願い通りに無事に終わった。
できたての餅を春香は美味しそうに食べていたが・・・・・・
千早はげっそりとした表情で、それでも笑顔を顔に張り付け、箸を進めていた。
「『プロデューサー、私はあの餅搗きで精魂使い果たしました』と言ってましたよ。
 まあ、千早には悪いけど、やはり役目を逆にしないでよかった」
「あはは、私もさすがに春香ちゃんが搗いている臼に手を入れたくはないですね」
千早の苦労が手に取るように分かり、小鳥は苦笑するしかない。
「そうだ、プロデューサーさん、何時か私の実家に来ませんか?
 一緒にお餅を作りましょう」
「面白そうですね。時間があれば」
小鳥の言葉に彼は二つ返事で引き受けるが・・・・・・
彼女の実家に行くと言うことの意味に気付いていない。
「ええ、私、晴れ着に襷掛けで頑張りますから」
「じゃあ、俺は紋付き袴ですね。そんなの持っていませんけど」
その光景を想像して、小鳥は妄想に飛び立ちそうになったが、何とか現世に踏みとどまる。
実は新婚さんがその出で立ちで息のあった動きをするのに憧れていたのだ。
「それにしてもお粥、美味しいですね。土鍋で作ると違いますね」
「ちゃ~んとお米から炊きましたから。白飯をお湯でふやかしたのとは違いますよ」
彼の言葉に小鳥は胸を張って言う。手間と愛情を込めているのだ。主張しておきたいところだ。
「それにしても小鳥さん、よく大きな土鍋を持っていましたね。
 さすが一人暮らしでも女性だと持っているんですね」
「・・・・・・友達とお鍋を囲んだりしますから。
 でも、今は電気鍋の方が便利なので使う機会はほとんどありませんね」
感心する彼にそう答えつつ、小鳥は背中に嫌な汗が流れるのを感じた。
もちろん友達と鍋、は嘘である。昔から電気鍋しか使っていない。
では、土鍋が何故あるのか?
それは結婚したら、使おうと思っていたためだ。他にもティーセットや夫婦茶碗セット等がある。
(絶対に言えない。結婚したら使おうと買った品が、ロッカーに入りきらず、実家に預けてあることは)
笑顔で彼と話しつつ、小鳥は心の中の『失言したら、寂しい女と思われることリスト』にしっかりと記入しておく。
しかし、ふと思い直す。予行演習で使うのも悪くない、と。
「プロデューサーさん」
「うん、なんですか?」
彼のお茶碗にお粥のお代わりを入れながら、小鳥はさりげなく尋ねる。
「お茶碗、新しいのを出しますね。プロデューサーさんが持ってきたのはひびが入っていますから」
「あ、お願いします。いやぁ、新しいのを買いに行くのが面倒で」
「もう、口に付ける物には注意して下さい。陶器の欠片を飲み込んだら、大変なことになりますよ」
「面目ない。小鳥さんにはお世話になりっぱなしですね」
申し訳なさそうに言う彼に小鳥は微笑む。
「私のも古くなったので新しくする予定でしたから。以前に買った予備の食器ですけど、構いませんか?」
「いや、贅沢は言いませんよ」
「セットで買った二個一組のお茶碗ですから、大事にして下さいね」
そう言って、彼に微笑みかける。私も大事にして下さいね、と心の中で付け加えて。

草が多すぎる粥を食べながら、考えてみた。
虚しくなったが・・・・・・コンビニでレトルト粥を買うよりはマシだと信じたい


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