07/12/17 00:55:21 +pWlOUA+0
夕方、765プロに打ち合わせの為に寄ったとき、出迎えたのは珍しくプロデューサーと小鳥さんが声を荒げて言い争っている場面だった。
小鳥「いくらプロデューサーさんでもその判断は早急よ!まだ早いわ」
P 「彼女の希望を考えて準備をするだけです。いきなり切り捨てるわけではっ」
小鳥「希望と現実を冷静に判断するのが、あなたの役目よ。一緒に夢をみるだけではいけない」
どうやらプロデューサーに相談した、将来は海外に挑戦したいという私の希望のことで議論しているようだ。
765プロの皆にはまだ打ち明けてない、私と彼の気持ち。
千早「あの 小鳥さん そのお話しは別室で、ここでは」
小鳥「千早ちゃん!この石頭に言ってやって。妹属性を切り捨てるっていうのよ」
千早「・・・・・・は? 」
P 「そんな意味では言ってません。彼女の歌の可能性を拡げる為には、特定の路線を
固定するのは都合が悪いと」
小鳥「ようやく千早ちゃんが意識して操れるレベルまで達したのよ!それを、それを」
巨大な脱力感が私を襲う。
千早「もう・・・・・・いいです」
■
小鳥「どうしたのよ。こんなところに連れ出して、お話しなら事務所で」
千早「小鳥さん 本当に困ります。あの中華街のロケ以来、自分のキャラ以外の仕事が
増えてしまって・・・・肝心の歌に集中できません」
小鳥「結構なことじゃない。今日のラジオの収録も、そのお仕事の一連だもんね」
千早「彼には通用していません!なんか距離をおかれてしまって、あれ以来気まずいです」
小鳥「本音はそこね。はは~ん♪ すねてるのね」
千早「ち 違います!」
小鳥「うふ そうしたらこの台本あげるわ。本当はプライベート用じゃないけど」
題名は 「義妹って紹介しないで。千早と呼んで!」・・・と書かれている。 はあ・・・
小鳥「これ使えると思うわ。お兄ちゃんのところをプロデューサーに置き換えれば」
千早「なんか このセリフと進行あざとくないですか?」
小鳥「女の子は恋愛を常に意識しているのよ。これ位は当然よ。むしろあなたには足りないくらいよ」
千早「そんな・・・・・わたしには」
小鳥「お互いを尊敬して、イーブンに付き合うというのも悪い関係じゃない。大人はとくにね?でもあなたはまだ15歳なのよ。
甘えることも時には必要よ。 さあ 舞台装置にマフラーは重要。これ 私のだけど持っていきなさい。」
私はしぶしぶコートを羽織り、外出のしたくをのろのろと始めたときに
小鳥「ちょっと待ちなさい。手袋は置いてって」
千早「え 何でですか。 寒いじゃないですか」
小鳥「やっぱり 台本の読み込みがたりないわね。完全防寒だったらストーリーに無理が
出てきちゃうじゃない」
千早「わかりました。言う通りに致しますウ。それより小鳥さん!」
小鳥「うん?」
千早「盗聴も尾行も無しでお願いしますね。プライベートに台本を降ろしていただいたんですから。
コホン!あんな甘いセリフを人に聞かれると思うと、恥ずかしさで顔から火がでちゃいそう」
小鳥「ちっ♪」