07/11/12 22:39:28 YbZQz6wD0
寒空に強行ロケやったおかげで凸ちゃんが熱でも出したら、いてもたってもいられないよな。
「大丈夫か？頭から湯気出てるぞ」
「平気よっ！今日の録りはあと１シーンでおしまいでしょ？プロなんだからやることはきっちりやるわ」
キャメラの後ろでハンカチ噛み締めつつ見守り、ともかく本日の仕事は終了するもやはり辛そうなので、新堂さんが来るまで事務所の仮眠室で横になってもらうことに。
「とりあえずあったかくしてろ。家帰っても夜更かしせずに寝るんだぞ？」
「子供扱いしないでよ！」
「してないよ。ほら、子供じゃ飲めない風邪薬」
【ブランデーエッグノッグ】
卵黄1、砂糖小さじ1、ブランデー1ショットを混ぜ合わせる。砂糖が溶けたら温めた牛乳（禁沸騰）を加えよくステアする。
暇な人は余った卵白に砂糖小さじ1を加えて力の限りメレンゲを泡立て、上に浮かべてシナモンスティックかナツメグパウダーで飾り付けるといい。念のため言っておくがドリンクができてからメレンゲを作り始めても間に合わないぞ。
酒はウイスキーやラムでも旨いのができる。甘い酒がいいな。
「ほ、あったかぁい」
「寝ててもいいぞ」
「こんな明るいところであんたに見つめられてて、眠れるもんですか」
「それなら電気消そうか？」
「消したらその脳天にカカト叩き込むからね！いいからここに座ってなさいよっ」
とか枕元ばんばん叩かれたりして。しばらく世間話しつつ急に
「ん、そういえば熱どうだ？下がったか？」
ガバと覆いかぶさり、額と額を合わせて検温。
「！！！～～っ」
「やっぱりちょっとあるな。明日の撮影、キャンセルするか？」
「い、イヤよっ！」
引き続きおでこくっつけたまま、
「そうか。なあ伊織、ちょっと真面目な話、するぞ？」
「な……なによ」
そこでおもむろに鞄から帰りがけに買い求めておいた長ネギを取り出し、
「手っ取り早く熱を下げるにはな、このネギを尻に刺して―」
次の瞬間凸ちゃんの熱が急に上がるのを感じたかと思うと布団が蹴り上げられてコメカミに入った渾身のニーが意識ごと刈り取ったりして。
そのあと誰もいないのを不審に思った新堂さんが仮眠室を覗いてみると、失神した俺の手を握ったまま凸ちゃんがすやすやと眠っているのを見つけるんだよ、きっと。