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彼女たちは音楽学校『岸部音楽院』の生徒で、そこの女子寮のルームメイトだったらしい。
岸部音楽院に向かう三人娘。
学院はお嬢様学校として有名だそうだ。
事務局員に調査の為三人の部屋を調べさせて欲しいと頼むが、部外者は立ち入り禁止と断られる。
ただその局員は、死んだ三人のことは良く知っているので情報を教えてくれるという。
学院の女子寮は四人一部屋になっており、三人は15号室で一緒に寝起きしていた。
また、三人はいわゆる落ちこぼれ立ったという。
女子寮は四人一部屋ということは、もう一人ルームメイトが居るはず。
千鶴がそういうと、局員はそのルームメイト、内倉貴子を紹介してくれた。
貴子に事情を聞きたい旨申し出ると、彼女は承諾し女子寮の15号室に招待してくれた。
彼女によると、三人は入学当初から寮を抜け出しての夜遊びをしており、最近は特にその頻度が上がっていたという。
生真面目な貴子は彼女たちとあまり深く付き合わずにいたので、夜遊びの行き先までは知らないそうだ。
ただ、彼女たちが出かける時は決まって変なバッジを身に着けていたことは貴子の印象に残っていた。
三人のうちの一人、緒方のバッグを調べてみると、そのバッジの他に奇妙な形の伊達眼鏡が入っていた。
その眼鏡を見た滋乃は、これは仮面舞踏会用の眼鏡ではないか、と指摘する。
他の二人のバッグにも同じような仮面が入っていたことから、三人が夜遊びに通っていたのは仮面舞踏会とあたりがつけられた。
また、問題のバッジは悪趣味だがとても精巧に作られており、女学生の買える代物ではなさそうだ。
事務所に戻ってみると、そこには猫と戯れる大輔と、それを見守る美和、蘭丸の姿があった。
美和によると、大輔がどうしても事務所にいたい、と駄々をこねたらしい。
事務所は子供にとってそんなに楽しい場所なのだろうか、と三人娘は首を傾げる。
再び岸部音楽院女子寮に向かうと、貴子が三人娘を待っていた。
三人が通っていた仮面舞踏会の開催場所に、心当たりがあるという。
貴子に連れられて向かった場所は、隅田川傍にある廃墟となった繊維工場跡だった。
三人娘を案内した貴子は、潜入しやすいようにと持ってきた、三人の使っていた仮装道具を渡し、寮へ帰っていった。
三人娘が工場跡に足を踏み入れた瞬間、そとから貴子の悲鳴が聞こえてくる。
あわてて飛び出してみると、へたり込んでいる貴子と、逃げ去る怪しい人影が見えた。
貴子に事情を聞こうとするも、彼女は気が動転しておりまともに会話も出来ない状態だ。
そこで彼女を寮に送り届け、三人娘は再び工場跡へ向かう。