07/02/09 22:14:29 kMcpZAVj
「カレー婆さま ~22行編~」
(あぁ~ぁ、まただよ!あの婆さま)
あたしはスーパーで近所に住む婆さまを見かけた。
認知症がすすんでいるらしい。つまりボケちゃってる。
カレールウが並んだ棚の前で、さっきから銅像みたいにフリーズして
動かない。
きっと、ルウの銘柄が思い出せなくって動けないのだ。
(あわれやなぁ~、人助けしよか!)
あたしは婆さまの決断に援護射撃をするべく、適当にひと箱を手に取りながら話しかけた。
「お婆あちゃん。これ、もの凄くおいしいですよ!」
・・・
『 よ~ け~ い~ な~ お~ 世~ 話~ ぢ~ ゃ~ 』
えっ? ひゃあぁぁぁーーー??!!
婆さまは、妖怪砂かけオババに幻化して消えてしまった。
きっと妖力で、あたしの心を読んだのだろう。
婆さまのプライド。てか、意地を傷つけてしまったのかな?
─ お あ り ─