07/08/11 03:56:06
兄弟が壁におもいっきり体当たりすると、シンプルなリフトが降りて来た。
「これに乗れば会えるでちゅ」
二匹は兄弟に礼を言い、リフトに乗り込んだ。
ビルの主がマントを翻しながら振り返り、二匹の姿を見るや目を見開いた。
「…何の用だ?」
声色を落とし、ガラクタを大切そうに握りしめている方の目を覗き込む。
そのまま目を反らさず、握っていたガラクタを前に差し出した。
「補聴器か…」
彼が機械を組み立てる横で、マントに包まった二匹が眠っている。
出された食物を全て平らげるほどだ。久々に満たされたのだろう。