07/08/11 03:31:56
「…だいぶきたのかな?」
吹き抜けの中央に伸びる螺旋階段を上り続けていた二匹が、ふと足を止めた。
片方がはるか上を眺め、首を振る。
「そっか…」
身体が飢えを訴えている。傷付いた足を浮かせている念力も尽きかけていた。
足を踏み出そうとしたその時―
「そこにいるのは誰でちゅか?」
声に再び上を向くと、ピチューの兄弟が不思議そうな顔をして二匹を見下ろしていた。
「…ここを上ってリーダーに会おうと?」
「それじゃいつまでたっても会えない所でちたよ。ちょっと待ってて欲しいでちゅ」