07/07/12 12:54:18
>>577->>579
>>857->>858
読んでて書きたくなった。反省はしてない。
廃れた暗い研究所の中で見つけた“それ”は、私によく似た姿の紛い物であった。
その姿は私よりも一回り小さく腕は片方しか付いていない不完全な物だった。
なにより見つけた時には既に衰弱しきっていて、
残っていた体力は先程片手で這い蹲り、僅かに言葉を交わしただけで尽き掛けている。
今はいつ死んでもおかしくないと言ったくらいの弱々しい息づかいだ。
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「・・・・・・・・・どうしたんだろうな、私は・・・。」
ミュウツーはハナダの洞窟で岩に腰を掛けながら一人呟いてみた。自分でも何故連れてきたのか分からない。
少し離れたとなりで岩にもたれて座っているそれ、片腕のミュウツーを相手にして。
なんなのだ、おまえは。テレパシーに乗せて会話してみるが答えは返ってこない。
沈黙の中、改めてその不完全な体を遠くから観察してみた。
体は小さくてひどく痩せている。体の色も部分的にまだらで妙だ。瞳も不自然に濁っている…。
柔く薄い皮膚はひどく荒れ、ケロイド状になっている所もあった。
ミュウツーは次第に、その姿に更なる不快感を自分の中に抱いていく、が。
その時背後から聞こえた懐かしい声に瞬時で不快感は忘れ去った。
「・・・つーちゃん。」
「・・・ミュウ・・・・・・!」
振り返る。恋焦がれた懐かしき母親の声に。