07/06/06 04:47:40
カタカタカタカタカタカタ…
「む」
夜中ミュウツーが目を覚ましたのは
何処からともなく不振な音を感じ取ったからだった。
「聞きなれぬ音だな。侵入者か」
最強と言われる一匹であるミュウツーを
倒し、名を挙げようとする輩は多い。
しかしその全ては今までに返り討ちに合っていた。
「また屍が増えるか… まぁ、己が
力と運の無さを悔いてもらうより他はないのだが」
迎撃に出ようと愛用のマントに手を伸ばす。
否、手を伸ばそうとした。しかし…。
「む?」
無い。幾多の戦場を共に駆け抜けた相棒の姿が無い。
盗まれた!?そんな予測が脳裏を過ぎる。
(もしや例の音と関係が!?)
「もいそうだとすれば容赦はしない。我がマントを盗んだ
侵入者となれば、この世に存在する全ての苦しみ
をその身に受けたまま冥府への門を叩かせてくれるー!!」
それっぽい台詞をぐっと吐きながらポーツを決める。
そして数秒停止、カッコイイ自分に酔ってみた。
「そんな事より早く行ったらどうですか。逃げられますよ」
「………そうだな」
何時の間に起きていたのか、冷静なツッコミを入れる
ラッキーを背にダッシュ。
「あっ危ないから走っちゃダメですよ」
「やかましい!!」
そんな場合か、つーかお前も泥棒の接近に気づいて
なかったのか。ハナダ洞窟の住民はレベルと
ステータスが高いだけで役に立たん…!