07/03/06 00:27:48
俺はいつものように、ルカリオの傷ついた手をとり、消毒薬を噴きかけた。
「……っ」
傷口に染み入る痛みに、ルカリオはぐっと目を閉じて堪える。
…いつもならここで「大丈夫か」とでも声をかけてやるところなのだが
苛立っていた俺は、消毒用のガーゼをルカリオの傷口に押し付けると、そのまま力いっぱい擦りつけた。
「……う、っ……マスター、すみません、もう少し優しく…」
睨むように視線を送る。ルカリオは薄っすらと目に涙を溜めて身体を震わせていた。
ルカリオたん萌え~の奴ならここで卒倒しているだろう。
そう、かつての俺がそうだったように…。
だが今の俺は……狂気を抱えた心情のまま、本音を漏らした。
「……貧弱なポケモンが……」
「えっ?」
ルカリオがきょとんとした表情で声を挙げ、俺はルカリオの頬を思い切り打った。
戦闘時と違い気を抜いていたルカリオは、俺の力でもあっさりと椅子から落下し、思い切り肩を打ちつけた。
「キャウッ!!」
続く