07/03/04 01:41:37 8mXPjjFs
>>55の続き
ヘブン地表―青い星をバックにロケットが止まっている。
「…どうやら無事みたいね」
「それじゃあボクは地表まで行ってきますね」
「気をつけてね~トリッガ~」
「待てトリッガーその必要は無い」
セラさんはそう言うと目を瞑った。
「あぁ…ハハッ♪ラッキーね。ぴったり大型リフト内に納まってる」
まるで子供がはしゃぐような笑顔になるユーナさん。
するとモニターに映るロケットがゆっくりとヘブン内へと下がっていくのが見える。セラさんによると心拍数は高いが搭乗者二名の状態は正常らしい。
ヘブン大型シャトルベイ―
広い空間に少女二人が降り立った。この時、誰も気にも留めていなかったが人類の宇宙への第一歩となる。
「広い…わねぇ…」
「んー、やっぱり大型の船を収容する港、なのかな?」
「というか重力があるのねちゃんと」
トロンは地面に足を軽く叩きつける。
「あるというより、重力を操作できるんじゃないかな。ホラ、降り立つ前はロケットを押し付けるようにしてたけど、途中引き付けられるようにして不時着したじゃない?」
「いわれてみれば…確かに」
モニターに映されるそんな会話をしている少女二人。
「ははっ。二人らしいや」
ボクは笑みがこぼれた。
「さぁて、迎えに行きますか♪」
「…そうだな」
元気そうなユーナさんに対してセラさんは少しだけ暗く感じる。やっぱりココを離れるのが心残りなのだろうか。そう思いながら少女二人の下へ三人は移動を始めた。
◇ ◇ ◇