07/05/04 02:43:45 N9ZjJOad0
>>143の続き
「誰だ!!」
反射的に手を向けた…がロックはすぐ手を下げた。そこにはヘブンで出会ったあの青い瞳のリーバードが溶接している。作業を終えたリーバードは、ロックのほうを向いて、
ギュピ―
「ありがとう…直してくれるなんて」
自分の持っている作業用のアームを収納していく、姿を見て不思議な気分になる。作業用のリーバードは何故ここに居るのだろうかと、近づこうとした―
パンッ―割れる音のような
「―え?」
この状況下において一番に思い当たるのは、ロック自信が考えたくも無いもの。振り向いて必死に探す、探す。見つけたくは無い、現実逃避。顔からは恐怖と汗が滲み出ている。
―カラ
シューズに何か当たった。視線が足元へと移動する。目を凝らした。見える。見えた。
「ボル…ト…」
―パン、パン!
「う、うわっ!!」
無数の風船が割れるようにまわりからボルトが弾けていく。そして繋ぎ目部分から違う音が出始めた。絶望の音が聞こえてくる。次第に音が―
―ギ、ギイイイイィィィ
おそらくフレーム部分が曲がっていく音。そう思ったロックは、
「ヤバイ!キミも早く!」
振り向いてリーバードの方を向いた。その時、ロックは声を失った。
―ガッ、ガッ
尾翼部の壁に突き刺さる、無数のアーム。それを伸ばしているのはリーバード、まるで自分を尾翼部分に固定しているかのようにも見える。
「―!まさか!直してたんじゃなくて、切り離すために?!」
―ガクンッ!歪み始めた所為で機体が激しく揺れだす。
「クッ!」
反射的に尾翼部から離れようとした時、その時ロックはこう思っただろう。
『なんでボクは最近、何かに躓くんだろうか』と、
―ガッ、「だっ!」バンッ!
激しいゆれで、離れたところに置いていたはずのボックスが動いていてしまい、躓いてしまう。側面から倒れたため、うまく受身が取れなったロックは動けない。音が更に大きくなる。絶望の音が迫ってきた。
―金属の擦れる音―
「ああっ」
―フレームが千切れる音―
「まっ」
―悲鳴―
◇ ◇ ◇
夜中だけどがんばるぜ?