07/01/02 22:30:14 EUdqMxI1
外は太陽がさんさんと照りつけ、風が麗らかに流れる。
そんな日は特に用事が無くても外に出掛けたくなるもの、
『戦え! ヒーロー学園戦隊!!』
スサノオ(…たしかについ先日任務が終わったばっかりだけどさぁ、こう、テレビ見てゴロゴロするのもなんというか…さぁ)
そんな無意識に語りかける自然の声などからっきしに無視して、俺の目の前の姉はテレビに視線が釘づけになっていた。
というか八魔神の根城自体地下にあるから天気とか関係ないわけだが。
『今だッ!! 食らえ必殺のォォォォヒィーロォーチェーンソォー!!』
と、飲んでた茶を吹き出しヒーローの武器がなんであるかを再認識する必要があると思いつつ、俺は余暇をまったりと“過ごかされて”いた。
シラヌイ「ひ、ヒーローチェーンソー……! す、素晴らしい…」
そして隣で小声で声を震わしているのが、ウチの上司、実質ナンバー2のシラヌイさん。
姉に引けを取らずのヒーロー学園戦隊ファン。余談だがヒーロー学園戦隊のファンは周りには隠しているらしい。バレバレだが。
ツクヨミ「あ゙~チックショー! 格好良すぎるぜー!!」
え、あれが格好良いのか? 無礼を承知で言いたいが一度眼科に行くことをお薦めしたい。
イザナミ「え~、チェーンソーは流石に格好悪いですよぉ」
そうそう、それが普通の反応。よかったぁー、常識人が居て。
イザナミ「私はヒーローバールのほうが…」
前言撤回、てゆうかバール!? 撲殺!? そしてまずソイツはヒーローを語っていいのか!?
んでもってよくよく考えてみると、この部屋には八人中五人がここに揃ってるんだよな。それって凄くないだろうか。
初めての人が来たらまず迷い、俺でさえ何部屋あるかもわからないこの広大な施設、もちろんテレビも無数にある中、この部屋に五人も集まるなんてありえない。
スサノオ「…テレビがでかいからかなぁ」
何インチあるかもわからないテレビの迫力に引き寄せられているのか。はたまたこの番組の魔力なのか…。
イザナギ「いやいや、でも面白いですよ。この番組」
スサノオ「てうぉ!? いつの間に!!」
イザナギ「失礼ですね。さっきから居ましたよ」
スサノオ「全然気付きませんでしたよ。…シラヌイさんとは別の意味で影が薄い…」
そしていつのまにか六人目、シラヌイさんから冷たい視線を投げかけられつつも、壁にピッタリと寄せられたソファーはちょうど三人で満席になった。後の三人はテレビの前で寝ている。