07/09/30 05:56:33 vSD4Q/hL0
>>196
『へぇ、そんな夢を』
「はい。別にたいしたことではないのですが、ふと考え出したら、気になってしまって」
『しかし、歌か胸の２択で迷うとか、昔の千早では考えられないな』
「ま……迷ってなんていません！ほんのちょっと、気になっただけです！！
（……本当は２択じゃなくて、３択だったんですけど……くっ）」
『ん？なんか言ったか？』
「何でもありません！！」
「しかし、もしプロデューサーが私と同じ立場だったら、プロデューサーは
どちらを選びます？至高の歌唱力と、そ、その……胸の、成長と」
『俺？いやあ、俺には歌唱力や胸があっても』
「そうじゃありません！女性歌手の如月千早として、もしプロデューサーがどちらかを
選ばなければならないとしたらどちらかと言う事です。……聞くまでも、ないでしょうけど」
『二兎を追うもの、一兎をも得ずか。俺なら……やっぱり両方だな』
「はぁ！？」
『どっちか片方なんてケチ臭い事はなし。両方欲しいなら、両方手に入れてしまえばいい』
「プロデューサー、そんな子供のわがままみたいなこｔ」
『千早ッ！』
「はっ、はひっ！！」
『二兎を追うもの一兎をも得ず。とは言うが、二兎を追わずして二兎を得る事もできないんだ。
二兎を追って二兎を得る事のできる人間は世の中にきっといるし、千早にはそれができると俺は思っている』
「プロデューサー……？」
『千早……君は今まで多くのものを手に入れてきて、引き換えに多くのものを失ったかもしれない。
でも、何かを手に入れるために必ず何かを諦めなきゃいけない。なんて事はないんだ』
「！！」
『手に入れたいものは求めればいい。捨てたくないものは捨てなくたっていい。
なんでも一杯抱えたまま生きるのは楽な事じゃないけど、努力と信念で乗り越えればいいし、
逆にそれは努力と信念を後押ししてくれる。千早、君はもっと欲張りになっていい』
「……プロデューサー、いい……んですか？」
『ああ』
「……二兎どころか、三兎を追っても三兎を得られますか？」
『おっと、いきなり大きく出たな。
……最終的には千早次第だと思うが、それが本当に千早の望みなら、俺はできると信じてる。』
「はい……たとえ今すぐは無理でも、いつかはきっと……」
『その時は俺も力になるしな』
「プッ、プロデューサー！！」
『え？俺何かマズイこと言ったか！？』