07/09/08 19:46:19 sYFLuFDu0
>346 すみません、これが限界ですorz
雪歩の誕生日が目前に迫っていた、或る日の事
「ゴメンな、折角誕生日祝ってやろうかと思ったのに…
最近売り出し中の娘が居るんだけど、何でもその担当Pが一週間ほど入院するらしくて替わりに面倒をどうしても…って社長に頼み込まれてさ」
「はぁ…。(楽しみにしてたのに、クスン…)」
小さく呟く雪歩
「ん、どうした? 何か言ったか?」
「あ、い、いえ!な、何でも無いですぅ! 社長さんからの頼み事なら、仕方ないですぅ…」
「まあ、そんなにガッカリするなよ。 後でキチンと祝ってあげるからさ」
「はい…ですぅ…」
何と無くションボリしてしまう雪歩
その表情を見たPが、何時もの優しそうな笑顔で一通の封筒を手渡す
「でさ、当日何も無いってのは流石に寂しいから…。はい、コレ」
表には、『雪歩へ 誕生日に開ける事。Pより』と書かれてあった
「ま、チョッとしたプレゼントとでも思ってくれよ。 じゃ、くれぐれも誕生日までに開けちゃダメだぞ?
…っと、やべぇ! 収録に行く時間だっ!」
その言葉を最後に、忙しそうに消えて行くP
後には、Pの後ろ姿と封筒を見比べながら、不思議そうな表情を浮かべる雪歩の姿だけが残されていた
誕生日当日…
Pから貰ったあの封筒。その正体がやっと判る今日、午後からオフを貰っていた
中身を想像してドキドキしながら、人気の無い喫茶店に入る
「アイス・グリーンティを下さい!」
席に着くのと殆ど同時に注文をする。その姿は注文するのも、もどかしいと言った勢いだ
( さあ、開けちゃいますぅ! )
期待一杯に開けると、出てきたのは一枚の紙切れ。ほぼ白紙と言っていい様な紙
だが、中央に一行だけ何か書かれている。良く見るとhttp://~で始まるホームページのアドレスの様だった
「ふぇ? 何でしょう…? でもプロデューサーがくれたんだからきっと意味が…取り敢えず入れてみちゃいますぅ」
アドレスを入れ、ピッと音をたててホームページへ接続が開始される
出て来たのは黒い背景に白い文字。その文字は『雪歩へ』と出だしが書かれていた
雪歩へ
ごめんな、年に一度の大切な記念日にキチンと祝ってあげれなくて。
電話とかじゃ、何と無く恥ずかしくてさw
で、こんな形で取り敢えずプレゼントを考えたんだ。(あ、後でちゃんとしたのあげるからな)
それに、面と向かって伝える勇気や自信がもうチョッと持てなくてね
可笑しいよな? 雪歩に何時も「自信を持て!」なんて言ってるのに
だから俺も、今日はもう少し頑張って俺の気持ちを伝えるよ
最も、言葉じゃ恥ずかしいから俺の好きな「歌」で…だけどね
では、萩原雪歩さんに俺からこの「歌」をプレゼントします
『 You are my sunshine lyrics 』
「!? ぷ、プロデューサーの、き、気持ちって…!?」
恐る恐る曲名の所を押すと、少しの間のDL。続いて、ヘッドフォンから曲が再生される
暫くすると、見る見る真っ赤になる雪歩
( こ、こ、こ、これ……ら、ラブソングですぅ! しかも、男の人からの…つ、つ、つまり… きゃー!!! )
( ……………あれ?
でも、なんかとっても優しい感じの曲ですぅ…まるで、本当にプロデューサーが歌ってるみたい… )
何時の間にか、雪歩の口から嬉しそうに曲が紡ぎ出されていた
暖かく優しいPの様な午後の陽射しに包まれながら
パーフェクト・コミニュケーション(?)