【やさしさに】音無小鳥スレッド2【包まれたなら】 at GAMECHARA
【やさしさに】音無小鳥スレッド2【包まれたなら】 - 暇つぶし2ch472:名無したんはエロカワイイ
07/06/26 04:25:44 YSaB5E26
社長を小鳥さんの関係を軽く考えてたはずが、こんなん出ましたけど↓


それはまだ、社長がプロデューサーだったころ。
担当するアイドルの引退コンサート後、最後に一晩限りの思い出をください、と言われ、たった一度だけ応じてしまった。

その後、他のアイドルのプロデュースもしていて忙しかった彼は、
いつの間にかその元アイドルと連絡を取れなくなっていることに気づかなかった。
そして、気づいたころにはもう、どこを探しても見つからなかった。


ところが×年後、突如その元アイドルから彼の下に連絡が。
彼女は現在自分がいる場所を告げ、彼に会いたいという。

――彼女が告げた場所、それは病院の名前だった。


すぐさま彼女の元に向かった彼が見たのは、すっかり痩せこけ、病床に伏せる彼女の姿。
そして、そのすぐそばにいる、彼女によく似た、そして自分にも少し似ている少女だった。

小鳥というの、私の娘なのよ。

嬉しそうに紹介してくれた彼女の言葉に合わせて、ペコリと礼儀正しくお辞儀をする少女。


お茶を買ってきて、と少女に頼んだ彼女は、少女が部屋を出て行くとすぐに話を切り出した。
あの子を預かって欲しい、と。
自分の子ではないか、と半ば確信的にたずねる彼の言葉には答えないまま、
あの子を預かって欲しい、と。
私はもう長くないから、あの子をあなたに託したい、と。
彼女はただただそう繰り返すばかり。

何度尋ねても自分の質問に答えをくれない彼女に、溜息を吐きながらも、彼女の願いを受け入れる彼。


小鳥、こちらは私のプロデューサーさんだった方よ。
昔の好で、私が元気になるまで、あなたを預かってくれることになったの。
ちゃんと、言うことを聞いて、いい子にしてるのよ。

という説明に、悲しそうな顔をしたものの、はい、お母さん、と素直に応じる少女。

よろしく、小鳥くん、という彼の少しぎこちない言葉。
よろしくお願いします、おじさま、という少女の礼儀正しい返答。

そうして、彼が少女を連れて帰った日から一月後。
かつて大勢のファンに囲まれていた元アイドルは、たった二人に見守られて息を引き取った。

――そして”父親”の顔を知らない少女は、そのまま”母親の元プロデューサー”の元で育てられることになった。


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