06/08/07 22:46:39 PYw+ZYC7
アクセルは不敵に笑うとチャクラムを振り上げた。
火の粉が舞う。
ロクサスはそれを軽く避けると、素早く間合いを詰めた。
下げた二本の鍵剣(キーブレイド)が地面との摩擦で火花を散らす。
アクセルとの距離が至近となったその瞬間に右の鍵剣を振り上げた。
避ける暇も飛び退く暇も与えず追撃を食らわす。
容赦の無い攻撃にアクセルは息を詰めた。
しかし、口許には笑みがある。
何故なら、その強さは記憶を取り戻した証拠だからだ。
「…行くぜ」
アクセルは周囲を逆巻く炎に身を投じた。
――お前は闘うんだな
帰っては、来ないんだな
…ロクサス
「ロクサスッ」
炎から飛び出す。
完全に意表を、死角を突いたはずだった。
しかし
ロクサスはそれを読んでいた。
地面を蹴る。
視界にアクセルの表情が映る。
アクセルは一瞬驚愕気味に目を見開き……笑った。
仕方無いな、とでも言うように。
――その瞬間…また記憶が蘇る
せめてこれくらいは欲しかったなぁ…なんて