06/12/01 00:59:52 MzCcD4Vc
こんな夜更けに、赤い服の少女が支配する旧校舎に迷い込んだのは誰だろう。
それは香織と志穂だ。香織はおびえる志穂をひしと抱きかかえている。
香織 「志穂、なぜ顔を隠すの?」
志穂 「姉さまにはあの女の子が見えないの。長い髪を振りかざして、赤い服を着ている・・・」
香織 「あれはたなびく霧よ・・・」
赤服 「かわいい妹さん、一緒にきなさい。面白い遊びをしましょう。床には緑色の粘着物が沸いているし、理科室では人体模型が待ってるわよ。」
志穂 「姉さま、姉さま!きこえないの。赤い服の少女が私になにかいうよ。」
香織 「志穂、落ち着いて!枯葉が風にざわめいているだけよ。」
赤服 「いい子ね、私と一緒に逝こう。私の怨霊魂たちがもてなすわ。お前を心地よく嬲り、いたぶり、殺すのよ。」
志穂 「姉さま、姉さま!見えないの、あの暗い理科室に人体模型が!」
香織 「見えるわ。だけど、あれはただの模型に過ぎないわ。」
赤服 「逝かせてあげるわ、志穂とやら。お前の美しい姿が鮮血に染まる姿はたまらない。力づくでも殺してあげる!」
志穂 「姉さま、姉さま!あの子が私をつかまえる!赤い服の少女が私をひどい目にあわせる!」
香織はハッとして、足を全力で走らせた。あえぐ志穂を両腕に抱え、やっとの思いで2-9の教室に着いた・・・
腕に抱えられた志穂はすでに死んでいた。