07/08/31 01:42:00 7+eQatNW
少女は隠者の庭園のベンチに一人で腰掛け、空を見詰めていた。
どこまでも広がる漆黒の闇の下で、少女は眠れずに孤独を噛み締めている。
ケビン「……………レンちゃん…どうしたんや…?」
ふと気が付くと、目の前に気さくな若い神父がいた。
仲間…ではないのかも知れない…。
でも、少女と似ているところがあるのかも知れない。
そう…辛い過去を背負っているという点に関しては…。
ケビン「……………ははーん…。
寂しくなって…眠れなくなっちゃったんやね…?」
レン「……………」
ケビン「……………ええんやで…。
寂しかったら…寂しいって…言っても…。」
彼はいつでも、とても優しかった。
だが、彼は誰にも本当の自分を晒さない。
無論、レンにも今まで一度も自分を曝け出したことはなかった。
しかし、今日の彼はいつも以上に優しい瞳でレンを見詰めてくる。
そして、そんな彼の真摯な眼差しに負け、レンは堪えていた涙を流した。
レン「……………ぐすっ…ぐすっ…。
お兄さん…。」
ケビン「……………過去を思い出していたんやね…。
ええ子やな…良く今まで…頑張ったな…。」
優しく頭を撫でる彼に、甘えるように泣き続ける。
そんな少女を、彼は愛しく思った。
ケビン「……………レンちゃんを…慰めて…やるで…。」
レン「!!!!!」
ケビン「……………リースにも…昔…良くやってやったもんや…。
レンちゃんにも…やったるで…。」