06/03/13 22:44:44 Ap6ti7EG
三月十三日
今日はホワイトデイのお返しを作らなくてはならない。金がないから買えないのだ。
喧嘩売ってきたノーバディから巻き上げたりハートレスこつこつ倒したりダークシティでバイトしたり
してもそれでも生活は苦しい。だからってヴィクセンの所に帰ってたまるか。
材料をスーパーで買ってくる。・・・・見覚えのない黒コートがいた。後で調べよう。とりあえず、クッキー作りを優先する。
・・・・・それから気づいた、屋根裏にはオーブンがない。
ガスコンロはともかく電子レンジ、冷蔵庫、こたつ、テレビ、ノートPCでこのあいだ捕まえてきたイエローオペラの発電力は限界らしい。
もう一匹捕まえなきゃなぁ、と思いつつ、クリーパーのマキムラの家に突撃する。
「おい！クッキー作らせろ！」
「トウトツニナニーーー？！」
困惑するマキムラをよそに無理矢理台所に入る。許せ、俺は忙しいのだ。
「黙ってろ負け組！チョコレートもらえなかったお前と違って忙しいんだよ！」
「・・・・・・・マンガデデバンヘラサレタクセニー。」
ヴィクセン消滅。
「・・・とにかく、俺はお菓子作りをするから台所を貸せ。お前料理好きだから器具は揃ってるだろう。」
「ギブアンドテイク。」
俺はポケットから駅前で評判の喫茶店のランチ無料券を渡す。快くマキムラは貸してくれた。
クッキー作り開始、ナミネ用と他のノーバディの皆の分も作らなくてはならない。
書庫からいち早く借りてきた本を見てスタート。最近自炊が増えてきたので料理の腕は上がっているはずだ。
俺がクッキーを作っているとマキムラがパタパタと飛んできて色々と教えてくれたので、意外とスムーズに出来た。
ダンサーの皆の分、ダスク女子の分、クリーパー女子の分。あと、お礼にマキムラの分も少し。
そして一番大きくて豪華なラッピングがナミネの分。よし、これで明日渡すだけだ。
正直、味には自信がある。明日は忙しくなりそうだ。