05/10/24 02:08:16 0TDHBfvv
ハロウィンまでに終わらないような気がしてきましたが投下。
「狐と話す・・・ねえ」
政宗は腕を組み、隻眼で森の奥まで見通す。
いつきの気配はそう遠くへは行っていない。
「待つしかねえか」
溜息を吐くと、腕を組みいつきがいると思しき方向を見つめていたが、
やがてそれにも飽きて目を閉じ、ある光景を思い出していた。
「ぱーてぃーやるから、政宗も来るだか?」
いつきの言うパーティーとは、毎年行なわれる秋の収穫祭のことだった。
その年に取れた初穂を神に捧げ、無事に作物が収穫できた事への感謝の意を表す。
「あと、うめえもんこしらえて皆に振舞うだ。酒も搾りたてのが飲めるだよ」
今にでも自分の家に連れて行きそうな勢いで、政宗の腕を引く。
「ok ok,面白そうだ。美味い物食わせてくれよ」
「うん。・・・あ」
「何だ」
「おら、いつもと違う格好してると思うけど、気にしないでけろ」
少女らしく着飾った格好でもするのかと思っていたが、そうではなかった。