05/09/16 04:30:53 xHkWyL9p
この流れでちょっとみなぎってきたので投下してみる。
「ありゃ、服の結び目がほどけちまっただ」
「そ、それはゆゆしき事。すぐに直されるが良かろう」
幸村は慌てて、ぷいといつきから目を逸らす。気を遣っているのもあるだろうが、
そうでもしないとこの男は、気恥ずかしさの余りのぼせ上がってしまうのだろう。
その横でいつきは後ろに手をまわし、腹掛けの布を手に取ろうと躍起になっていたが、
あと一歩のところで手が届かずもどかしげに手をばたつかせていた。
「ん~~届かねえ。幸村、結びなおしてくれねえだか」
何の気なしに言われたその言葉に、幸村は赤くなる。というか顔から火を噴いたように真っ赤になった。
いつきの白い背中のラインがふっと思い起こされ、勢いよく頭を振ってその記憶を振り切る。
「い、いつき殿それは困るでござる」
「困ってるのはおらのほうだ」
切羽詰ったいつきの声でふと我にかえり、
(何を考えている幸村!女子が助けを求めているのに応えぬとはっ!)
「わかり申した。そ、それでは失礼する」
幸村はいつきの背中に手を伸ばした。勿論、目を閉じたまま。
・・・・・・続くかも。