05/09/04 22:31:24 0ciNLgt1
「政宗も、何か、話してたも」
まつの話し言葉を手本にしてやっているのに、何故口調が義元になるのか。
いまいち納得がいかなかったが、懸命に話すいつきの姿が健気で可笑しいので、
政宗はそのままにしておくことにした。
「あー、何がいい?」
「あの、いつも言う、えーごの意味、教えて」
(Ah・・・そう来たか)
いつきにしてみたらそれは純粋な興味であったが、政宗は作戦と受け取った。
(しょうがねえ、乗ってやるか)
「どれの意味だ」
「えーと、"はにー"って、何」
たまにしか使わないけれど、政宗はいつきをそう呼ぶ時がある。
「それはだなぁ」
と言ったまましばらく政宗は考え込んだ。
(そりゃあ・・・言い辛ぇ)
「いえないのであるか」
今度は信長のような話し様である。が、そこに突っ込む余裕が今の政宗にはない。