05/08/14 15:28:08 j3CNpcPR
携帯握り締めたまま寝ちまった、連カキもめん(´・ω・`)>>262タソトンでつ!
あと>>263タソ、昼間運動するとよく眠れますよ。体に気を付けて
続きいきまつ(・∀・)ノシ
例えばくるくるまわる時間のなかで、私達に割り当てられた時はいったいどれ程なのだろう
一瞬だった。帰蝶の「あっ」という間の抜けた声がしたあと蝶はひらひらと夏の日差しにとけ、空へ消えていった。今思えば、それはもう帰れない優しい日々によく似ていたと思う、帰蝶が尾張に嫁ぐことが決まったのはそれから間も無くのことだった
ろうそくの灯が闇夜を静かに暖める、蛾はただひたすら炎に焼かれながら踊っていた。少年はただ部屋の隅で膝を抱えていた。わかっている、わかっていた、国のためだ。いかないでと言うことは出来ないのだ。
床がぎいっと重たい音をたてて軋んだ、少年はよろよろと力なく立ち上がる、瞳はろうそくの灯を静かにうつして揺らめいた。
最後に見た帰蝶は相変わらず綺麗に笑っていた。「帰蝶様、どうかお幸せに」と光秀が微笑むとやはり微笑んでくれた。いつもと変わらない笑顔のはずなのに、少しとまどった。子供だったのは自分だったのだと光秀は軽く自分を笑った
ずっと変わらなければ何もかも手に入れたと信じていた
自分の中の優しさもぬくもりも、全て帰蝶のものだった
簾を開けると夜の風に薄い色の銀髪さらさらとゆれた。
「さあ、おいき」
光秀は虫籠にかこっていた蝶を静かに夜に返した。
さよなら、愛していた。例え遠く離れても、どこかであなたを守ることが出来るなら
蝶は闇の夜空を静かに切り裂いた