FF・DQ千一夜物語 第五百五十二夜の2・5at FFFF・DQ千一夜物語 第五百五十二夜の2・5 - 暇つぶし2ch■コピペモード□スレを通常表示□オプションモード□このスレッドのURL■項目テキスト624:『光』 4/4 06/12/07 15:01:59 nv8xmwa60 闘いから離れて久しい彼女とは違い、自分はもう体の隅々まで血に濡れている。何度もマメができては潰れることを繰り返した手は、岩のようにごつごつと硬くなり、どれほどのモンスターを剣で突き刺し、首を跳ねて殺したのだろうかと、自分でも薄ら寒い。 こんな手で彼女には触れられない。彼女にも、触れさせられない。 だが、彼女はその手を取った。驚いて見つめると、怒ったように睨んでくる。 「あんた、まさかあたしを置いていくつもりじゃないでしょうね?」 ぎくりとする。マリベルはやっぱり、という風に眉を吊り上げた。 「ここには挨拶に来ただけだって言うの?あんまりふざけたこと言うとぶつわよ!」 「……でも」 「何が、でも、よ」 「死ぬかもしれないんだ。君はもともと戦士でもなんでもないし」 「そんなのあんただって一緒でしょう!あたしはただの網元の娘だけど、あんただってただの漁師の息子だわ。違う?」 「僕は大丈夫だから……だから、」 「ああ、もう!」 やってられない、とばかりにマリベルは頭をかきむしった。綺麗に櫛を通されていたであろう髪の毛が、くしゃくしゃになる。 「あんたって本っ当!本当に馬鹿ね、アルス。あたしが居なかったら、まともに呪文の使える人間なんて居ないじゃないの!魔王相手にどうやって戦おうっていうの?」 「……」 「大丈夫、なんて言葉は傷を受けないようになってから言いなさいよ!そんなぼろぼろの姿で言われたって、これっぽっちも説得力が無いんだから!」 「……」 もともと口下手であるアルスは、ひとたびマリベルに火がついたらそれを治めることができない。口答えなど、もってのほか。黙って、困ったように彼女を見つめていると、マリベルはもう一度しっかりとアルスの手を握った。燃えるような瞳でアルスをねめつける。 「一人で闘ってたなんて思ってんじゃないわよ。側に居なくても、あたしはずっと一緒に闘ってた。あんたの手はあたしの手だわ。あんたの罪はあたしの罪よ」 「……マリベル」 「あの日、石版を最初の台座にはめた時から。あたし達は共犯者なのよ」 次ページ最新レス表示レスジャンプ類似スレ一覧スレッドの検索話題のニュースおまかせリストオプションしおりを挟むスレッドに書込スレッドの一覧暇つぶし2ch