【みわくの眼差し】ククール×ゼシカ 5【愛のムチ】at FF
【みわくの眼差し】ククール×ゼシカ 5【愛のムチ】 - 暇つぶし2ch200:『ずっと二人で』前編3/8 ◆JbyYzEg8Is
06/03/09 22:19:46 8hExe+4m0
オレ、何やってんだろう?
オレを毛嫌いしてるはずのアローザさんに誘われるままに、二階の居間で差し向かいで茶を飲んでる。まさか毒を入れたりしてはこないとは思うけど、真意はつかめない。
でも不思議なもんだな。嫌われるってのは、やっぱり少し辛くて、アローザさんのことは正直少し苦手だった。だけど今は、そうは感じない。
この人がいなければ、ゼシカは生まれてきてなかった。もしゼシカに逢えてなかったら、オレは一体どうなっていただろう。そう思うと、感謝の気持ち以外を抱くことなんてできない。
「さっきあなたが言っていた戸締まりですけどね、したくても出来ないのよ。初めから扉には鍵がついていないの」
アローザさんの言葉で、衝撃の事実を初めて知った。
「私も他所から嫁いできた身ですからね、初めは驚いたものですよ。これだけの屋敷に鍵がついてないなんて、思いもしなかったわ。だけどこのアルバート家は、代々魔法剣士の力を受け継がれている家系ですから、悪意を持って侵入する者などいないのよ」
なるほど、侵入者の方が痛い思いをするだけだと。
「だからあなたが、無人になってしまった村を見て慌てふためくのも、わからなくはないわ。来年以降はポルトリンクからでも、留守番役を寄越してもらった方が良さそうね」
・・・バレバレだし。あー、みっともねえ。
「いつも私が何を言おうと眉一つ動かさないあなたが、あれだけ顔色を変えるとは思わなかったわ。どうやら本当に、ゼシカのことを大事に想ってはくれてるようね」
言葉面だけ捕らえると認めてくれたように聞こえるけど、その声は今までの中でも一番冷たい響きだった。
「それなのにどうしてこんなに何度も、あの娘を放っておくことが出来るの? 残される者の気持ちを、少しでも考えてみたことがあるの? 勝手なのにも程があるわ」
今のはきいた。言葉に詰まる。
「兄のサーベルトの仇を討つという目的を果たして、気持ちの整理をつけて元気に戻ってきてくれると思いきや、毎日毎日物思いにふけって溜め息ばかり。ろくに外にも出ず、食事もまともに取らない有り様。
大事な娘にそんな思いをさせ続けた男を、どうして母親の私が認める気持ちになどなれると思うの? たとえあなたが悪い評判など何もない人だったとしても、そのことを許すつもりはないわ」


201:『ずっと二人で』前編4/8 ◆JbyYzEg8Is
06/03/09 22:22:18 8hExe+4m0
「・・・返す言葉もありません」
ゼシカはずっとアローザさんのオレに対する態度に怒ってたけど、オレはそのことを理不尽だと感じたことは一度も無かった。
死んだオレの親父の面影や、世間の評判で嫌ってた部分も確かにあったんだろうけど、言い訳しようのないオレ自身の行いが一番大きな怒りの理由だってことに、自分でも知らない間に気づいてたのかもしれない。
「だけどゼシカは私の言うことなど聞くつもりは無いようだし、このまま反対しつづけたら、また家出でもされかねないし・・・だからククールさん、もしどうしてもゼシカとの仲を認めてほしいというのなら、この先もう二度と剣をとらないと約束してちょうだい」
「・・・剣を?」
想像もつかなかった条件を出され、少しとまどった。
「ポルトリンクから出ている定期船のお客様の中には、マイエラ修道院への巡礼者も多いのよ。半年ほど前に、よく耳にする噂があったわ。
それまで修道院の周りにはいなかった凶悪な魔物が出るということと、その魔物から一人で巡礼者を守っている、真っ赤な服を着た銀髪の剣士さんの話をね」
さすがに定期船のオーナーは、耳が早い。
確かに、オレがあの頃ゼシカを放ったらかしにしてた理由の一つは、グダグダになってた聖堂騎士団の代わりに巡礼者たちを守るためだった。
でもそれを、ゼシカに寂しい思いさせ続けたことの言い訳には出来ない。
「息子のサーベルトが、リーザス像の様子を一人で見に行ったために殺されてしまったのは、ご存じよね? サーベルトとゼシカの父親も子供たちがまだ小さい頃、定期船を襲う凶悪な魔物を一人で退治しに行き、相打ちになって還らぬ人になりました」
父親が死んだ時にはゼシカはまだ小さすぎて、ほとんど何も覚えてないと言ってたから、魔物と戦って死んだという話は初めて聞いた。
「夫も息子も、いつもあなたのように剣を身体から離さない人でした。危険なことはやめてほしいと頼んでも、『自分には力があるから責任もある』と何でも自分でやろうとして、結局は二人とも還ってきてはくれなかった。私はただ残されるだけ・・・。
ゼシカには私と同じ思いはさせたくないの。だからあの娘の結婚相手には、武器なんて扱えない人がいい、そう思ったのよ。これ以上ゼシカを悲しませたくないのなら、危険なことはせずに、あの娘のそばにずっといてやってちょうだい」


202:『ずっと二人で』前編5/8 ◆JbyYzEg8Is
06/03/09 22:24:44 8hExe+4m0
・・・何だよ、ゼシカ。お前、メチャメチャ愛されてんじゃねえかよ。
アルバート家がどうとかじゃなくて、ただゼシカに幸せになってほしいだけ。寂しい思い、悲しい思いをさせたくない。だからオレみたいにいつ死ぬかわからない生き方してた人間は、認めたくない。
大事な人間に先立たれる悲しみを、二度も味わってしまってるからこその想いだ。
でも・・・。
「すみませんけど、それはできません」
ゼシカはずっと、この村を懐かしいとは思えないと言っていた。贅沢言ってるとは思ったけど、ラプソーンが復活した後で寄ったこの村の様子を見ていて、何となく理由もわかるような気はした。
村の住人はほとんどが、ゼシカが家族と最期の時を迎えるために帰ってきたなんて言ってたよな。それは普通の反応で、空を赤く染めるようなヤツと戦おうなんて考える人間はほんの一握りだ。
だけどゼシカの父親や兄は、大切なものを守るために自分で武器を取って戦うっていう考え方で、そういう人間が一番身近な存在だったゼシカにとっては、自分の力で戦って大事なものを勝ち取ることが当たり前のことだった。
そんなゼシカにとって、何かあった時に一緒に戦ってくれる人間はいないってことは、結構寂しいことなのかもしれない。ポルクとマルクは違うけど、あいつらはまだガキだしな。
「何かあった時は、ゼシカは真っ先に飛び出して先頭に立って戦うはずです。その時に隣に並んで戦えない人間にはなりたくありません」
そんなオレがずっとそばにいたって、ゼシカにとってはやっぱり寂しいはずだ。
「あなたは、ゼシカを危ない目に遇わせても平気なの? あの娘を幸せにしたいとは思わないの?」
『幸せにしたい』か、もちろんそう思ってはいるけど、肝心のゼシカがそれを望んでない。いや、望んでないっていうより、あてにされてないってのが正しいか。
「ゼシカは本当に強くて、オレなんかが彼女の幸せをどうにかするのは無理です。それどころか『あんた頼りないから私が幸せにしてやる』なんて言われる次第で。あの逞しさの1/10でいいから分けてほしいと思ってるけど、足元にも及ばなくて・・・。
でも逆にオレなんかに、ゼシカを不幸にすることも絶対できないと思うから、そういう意味では安心してもらえると思います」


203:『ずっと二人で』前編6/8 ◆JbyYzEg8Is
06/03/09 22:26:51 8hExe+4m0
アローザさんは大きな溜め息を吐き、カップをソーサーに置いた。
「いいえ、あなたも立派に逞しくて図太いわ。付き合いを反対してる母親の前で、よくそんなしまりのない顔してノロケられるものね。普通の神経じゃないわよ」
・・・今、ノロケてたっけ? それにしまりのない顔って、どんな顔してたんだ?
「もういいわ。サッサとゼシカの所にでも行ってくださいな。もうその顔を見ていたくありません。ゼシカの顔も見たくないから、今日は帰ってこなくて結構って伝えておいてちょうだい」
・・・ゼシカ、アローザさん、頭固くねぇよ。話がわかりすぎ。外泊OKだってさ。
「これで認めたと思ったら大間違いよ。そうそう思い通りにはさせません。結局最後には私の方が折れるハメになるんだから、尚更です」
苦労してるんだな、この人も。オレとの仲を反対する本当の理由を言うわけにもいかなくて、憎まれ役をしなきゃいけないのは辛かっただろう。思わずアローザさんの方の味方したくなる。
「それじゃあ、お言葉に甘えさせてもらいます。ゼシカを家出させるようなことは絶対にしませんから、それだけは心配しないでください。それと彼女を残していくようなことも、もう無いと思います。・・・今日はお話できて良かった。ありがとうございました」
オレも知ってる、置いていかれることの痛み。自分が味わうことも、誰かに味あわせることも、確かにもうたくさんだよな。
「これからのあてはあるの? 住む所や仕事のことだけど」
唐突に現実的な質問をされてしまった。
確かに今のオレは、住所不定無職状態だ。ルーラが使えるおかげでどこに住んでもリーザス村との距離はゼロに等しい分、選択肢が多すぎる。
「ゼシカが、西の大陸に定期船を出したいと計画してるのよ。もっと安全な方法で世界を旅できる人が増えるようにしたいと言ってね。だけど安全な航路を探すのには、海の魔物に強い護衛がいないと現実には難しいわ。
腕に覚えがあるのなら、引き受けてくださらない? ポルトリンクで良ければ、お部屋の手配もさせてもらうわ。返事は明日で結構よ。夕食にご招待するから、その時までに考えておいてくださいな」
・・・どうにも、まいったな。ありがたいような、怖いような。
アローザさんはオレより数段、役者が上らしい。これから先どうあっても、この親心を裏切ることは出来ないようだ。


204:『ずっと二人で』前編7/8 ◆JbyYzEg8Is
06/03/09 22:29:54 8hExe+4m0
リーザス像の塔から、音楽や村の人たちの楽しそうな声が聞こえてくる。ご先祖たちに楽しく生きてる姿を見てほしいと、ゼシカが計画したそうだ。定期船を西の大陸まで運行することといい、ゼシカもいろいろ考えて頑張ってたんだな。
ゼシカとオレだけが知っている目印、塔のてっぺんにある風車を魔法で回す。初めて試した時よりも、風の制御はうまくなったと思う。もっと訓練重ねていけば、空を飛ぶとこも出来るかもしれない。
ゼシカは気づいてくれただろうか? オレの方から塔に入っていってもいいんだけど、再会の抱擁やキスを村の人間に見せつけるのは、ゼシカが嫌がるだろうしな。
「ククール!」
背後からの声に振り返る。
ああ、そういえばこの塔は、リレミトで出ると随分離れたところに出るんだったっけ。
気品は漂うのに、おてんばぶりは相変わらずで、スカートのすそを跳ね上げて駆けてくる。
今日のゼシカは白いブラウスの普段着姿だ。やっぱり旅の間に着てた服より、こっちの格好の方が可愛いよな。目が赤くて、ツインテールが耳みたいで、ぴょんぴょん撥ねてくるウサギみたいだ。
態勢を整えて、飛びついてくるゼシカを抱きとめた。ゼシカのタックルは結構強力で、油断してると受け止めきれずに引っ繰り返るハメになる。
でも頬を上気させて、喜びを全面に表してくるその姿に、たまらない愛しさが込み上げてくる。
なのに・・・。
「お酒くさっ!!!」
おい! 再会の第一声は、これかよ!?
いや待て。確かに酒臭くて当たり前な量を飲んだんだ。
「・・・そんなに?」
「すごいわよ。だいぶ前に二日酔いになってた時よりひどいかも」
よくアローザさん、そんな奴に文句も言わず、夕食に招待までしてくれたよな。
「ホントまいったんだよな。あいつ、そっちの方では堅物だったから、酒なんてほとんど飲んだことないはずなのに、つえーの何のって。親父が大酒飲みだったから、血筋なのかもな」
「・・・会えたの? マルチェロに?」
ゼシカが心配そうな顔で訊ねてきた。
「それがさ、聞いてくれよ。あのクソ兄貴、会うなりいきなり斬りつけてきやがって、反射神経のいいオレじゃなかったら死んでたぞ、絶対。
おまけに『貴様のようなヤツと素面で話など出来るか』なんて言いやがって『だから酒飲みながら話すぞ』ってことになって。しかも酒代は全部オレ持ち」


205:『ずっと二人で』前編8/8 ◆JbyYzEg8Is
06/03/09 22:35:46 8hExe+4m0
「それで出た結論は『しがらみとか血の繋がりとか因縁なんて一切関係なく、やっぱりお互いソリが合わない』だった。だけど仲の悪い兄弟なんて、世の中には溢れる程いるだろうし、オレとしてはもう充分スッキリしたんだけど・・・これって変か?」
ゼシカはさっきから、異世界の話でも聞いてるような顔をしてる。
まっとうな兄弟だったことが一度もないから、標準がどういうもんかわからねぇんだよな。だけどいい年した男同士の兄弟って、意外とそんなもんかとも思ってるんだけど、やっぱりちょっとは不安になる。
この期に及んで、実は気持ちの整理はついてませんってオチは目も当てられない。
ゼシカはちょっとだけ呆れたような顔をして、だけどすぐに柔らかく微笑みかけてくれた。
「ううん、変じゃない。・・・良かったね」
心の中にゆっくりと染みてくる言葉。
そうだな、良かったんだ。その証拠に、ゼシカの瞳を真っすぐに見つめ返せる。心の奥まで見透かされるのが怖くて、今まで何度も逃げ続けてきた瞳。でももう、心の中全部見られても、何一つ後ろめたいことはない。
「ああ、ありがとう。ずっと待たせてごめん。今度こそ、もうどこにも行かない」
そこまで言った後に、とりあえず付けたしといた。
「多分」
何となく、オレはそう簡単に平穏な暮らしは出来ないような予感がしたからだ。あと一回ぐらいは、揉め事に巻き込まれそうな気がする。
「何よ、その多分って! 普段嘘つきなくせに、どうしてこういう時だけバカ正直なの!?」
やっぱり怒られた。
「だけど、もうゼシカを残してはいかない。何かあった時は力を貸してほしい。・・・酒臭くて悪いけど、キスしていいか?」
「・・・そういうことは、いちいち訊かないでちょうだい」
ちょっとテレたように怒る顔が可愛くて、つい笑ってしまう。
「相変わらずイジワルなんだから。でも変わってないから、ホッとした。おかえりなさい」
「・・・ただいま」
ずいぶん遠回りして、ようやく辿り着くことが出来た。真っすぐにゼシカと向き合える自分に。
今度こそ本当に大丈夫だ。
これからは何があっても、ずっと二人で生きていける。


206:『ずっと二人で』後編1/8 ◆JbyYzEg8Is
06/03/09 22:38:09 8hExe+4m0
「良かったね、ミーティア。ずっとこの日が来るのを待ってたんだものね。二人ともよく我慢できたと思う。本当に立派だったわ」
サヴェッラ大聖堂から、エイトとミーティアが手を取り合って、結婚式を脱走してから丸二年。
一方的に婚約破棄したチャゴス王子に対してのせめてものお詫びとケジメのためと、王子の赦しが得られるまでは、二人は決して結ばれようとはしなかった。
私もククールも、ヤンガスやトロデ王も、チャゴス王子にそんな気持ちが通じるわけがない、赦しが出るのを待っていたら一生結婚なんて出来ないと説得したわ。
だけど二人は、クラビウス王が王位をチャゴス王子に譲った時に、争いの火種になるようなことにはなりたくないと、頑ななまでに王女と臣下という関係を守り通した。
それが三カ月前、何とあのチャゴス王子が結婚し、しかもそのお相手が、ダメダメ王子の首根っこを押さえ付けて叱ってくれるしっかりした女性で、正式にトロデーンに使者を寄越し、二つの国の間の友好と平和を約束してくれた。
ようやく二人は明日、このトロデーンの城で結婚式を挙げることになった。

ついさっきまで、東屋で一緒に旅した六人でお酒を飲んでたんだけど、男性陣は残して私とミーティアは二階のテラスで酔いを覚ましてる。
私は二人きりの時だけ、ミーティアから『姫様』を取って呼んでる。私もずっとリーザス村では『お嬢様』って着けて呼ばれてて、お互いに呼び捨て出来る女友達を持ったのは初めてだった。
「ほんとに私、何にもしてあげられなかったね。ようやく呪いが解けた後も、なかなか幸せになれないのを見てるのは辛かったわ」
「何にもできなかったなんて、そんなことありませんわ。ゼシカたちが暗黒神を倒してくれたからこそ、私もお父様も、そしてこの城の人たち全員が呪いから解放されたんですもの。それにサヴェッラ大聖堂で、聖堂騎士団の方たちと戦ってくださったこと、絶対に忘れませんわ」
サヴェッラでの話をされると、ちょっと胸が痛むわ。あの時はククールがエイトにハッパかけるために『オレが姫様さらって逃げる』なんて言ったもんだから、私そっちの方で頭が一杯で、ミーティアの心配してあげてなかったのよね。
そういうことを黙ってるのは得意じゃないし、そろそろ時効だとも思うので、その時のことをミーティアに打ち明けた。


207:『ずっと二人で』後編2/8 ◆JbyYzEg8Is
06/03/09 22:40:09 8hExe+4m0
「まあ、ゼシカって本当に鈍いわ。ククールさんがずっとゼシカを大事に想ってたことなんて、あのエイトやヤンガスさんでさえ丸分かりでしたのに」
私って鈍い? カンはいい方だと思うんだけど。それにエイトとヤンガスにさえ丸分かりって、そんなにわかりやすくなかったわよ。確かに優しくはあったけど、同じくらい意地悪もされてたもの。
「エイトもね、その時のことは一生忘れないって言ってましたわ。
ミーティアをさらって逃げるなんて言葉は、どうせハッパかけてるだけだっていうのはわかりきってたので、何とも思わなかったらしいんだけれど、大階段の下で『仲間だから力を貸す』って背中を押してもらった時、何も怖いものなんて無くなったんですって」
私もその時のことは覚えてる。それまでちょっと俯き加減だったエイトが、急に力を取り戻したように階段を駆け上がっていったのを。
「あれだけツンツンしてて、ひねくれたことばっかり言ってて、気まぐれで気難しくて素直じゃなかったククールさんに、面と向かって『仲間』だって言ってもらえる日がくるとは思ってなかったんですって。
その言葉を言ってもらうことに比べたら、結婚式の邪魔をすることなんて、大変でも何ともない。そう思ったって言ってましたわ」
・・・それ、ほめてないわよね?
でもエイトの気持ちはわかる気がする。確かに初めの頃のククールはひどかったわ。特にエイトに対して八つ当たりしすぎて、よくシメられてたものね。
そんなククールに認めてもらえたと思うと嬉しいよね。
・・・あれ?
今思い返して見ると私、もしかして一度もククールに『仲間』って言ってもらったこと無いんじゃないかしら・・・。

「お前の話なんかまともに聞こうとしたオレがバカだったよ。だいたい、ムサ苦しい野郎ばかりのとこで酒飲んだってうまくねえや。オレはレディたちに交ぜてもらうぜ」
ククールが何やら怒りながらテラスにやって来た。エイトが一生懸命、宥めようとしながら着いてきてる。
「どうしたの?」
「どうしたもこうしたもねえよ。珍しくひとのこと褒めてんのかと思いきや、ツンツンしてたの、ひねくれ者だの、きまぐれで気難しくて素直じゃねえだの、言いたい放題言いやがって。
このおとなしい顔に騙されるけど、こいつとんでもなく毒舌で容赦なくて、腹ん中は真っ黒だぞ」


208:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/09 22:40:38 BJzNys5yO
なげーよW

209:『ずっと二人で』後編3/8 ◆JbyYzEg8Is
06/03/09 22:41:42 8hExe+4m0
・・・もしかして、さっきミーティアが言ってたのと、全く同じことを言ったのかしら。
ミーティアと顔を見合わせて笑ってしまう。
多分エイトはお礼を言ったつもりなんだろうけど、ククールじゃなくたってそうは思えないわよ。エイト、思ったままを正直に言い過ぎよ。

新郎新婦が結婚式の場でお酒臭いのは問題ありなので、いろいろ話は尽きないけれど、早めにそれぞれの部屋に引き取った。
誰が部屋割りしたのかは知らないけど、私とククールは当たり前のように同じ部屋をあてがわれてしまった。もちろん今更、そのことに抵抗はないけれど。
「なあ、エイトのやつ、少し元気なかったと思わなかったか?」
ククールがいきなり深刻そうに言い出すから、私はドキッする。
「ううん、気が付かなかった。元気ないってどんな風に?」
「初めはマリッジブルーかとも思ったけど、あの呑気者にそんなのあるわけねぇし、どっちかっていうと精神的な問題じゃなくて、身体の方が弱ってるような感じなんだよな。でもヤンガスも気づかなかったって言ってたから、オレの思い過ごしだな」
そんなこと言われても、ちょっと不安にはなる。だって、ククールのそういう感覚って怖いくらい外れないから。
「そんな顔するなよ。多分、結婚式の準備なんかで疲れてたんだろ。エイトがそういうのに向いてるとは思えないからな」
ククールの声は真面目なのに、手の方は私の服を脱がせはじめてる。
「何やってるの?」
「何って、こうやって二人きりでゆっくりできるの久しぶりなんだから、有意義に過ごそうとしてるだけ」
お母さんが自分の手でサーベルト兄さんの部屋を片付けて、そこをククールの為にあけてくれてから、もう半年。
だけど結婚はおろか、つきあいすら認めてないと言い張ってる。
なまじ同じ家に住んでるのに、家長の目が光ってるという微妙な状態だから、確かにゆっくり二人きりにはなりにくい。
お母さんたら、私よりもククールとの方が気が合うみたいなのに、本当に何がいつまでも気にいらないのかしら。
ここまで来るともう、ただ意固地になってるとしか思えないわ。


210:『ずっと二人で』後編4/8 ◆JbyYzEg8Is
06/03/09 22:43:31 8hExe+4m0
結婚式はトロデーン城の中庭で行われた。
サザンビークへの遠慮もあって、招待されたのは少数の親しい人たちだけなんだけど、二人の晴れの姿を一目見たいと多くの人が集まってくれることは予測できていたので、
自分たちの幸せな姿を見てもらうために、教会の建物の中ではなく、こうして外に面した場所で永遠の愛を誓うことを選んだんだとミーティアが教えてくれた。
広大なお城よりも更に広い面積を誇る中庭は、国中から集まった人たちで溢れかえり、高価なものや豪華なものなんて何もなかったけど、喜びや幸せ、祝福と感謝が一杯で、何よりも素敵な時間だった。

結婚式から一週間後。明日はエイトとミーティアが新婚旅行に出発し、私たちもそれぞれの生活に戻るという日、おかしな夢を見た。
星空がとても近い、高いところにある祭壇のような場所。大きな竜の石像が、何も記されていない石碑を守るかのようにたたずんでいる。やがて炎に照らされたその石碑の中央に、何か紋章のようなものが浮かびあがる。神秘的な光景のようで、何か恐ろしい程の力を感じた。
目を覚ました時、それがどこかで見た覚えのある場所だと気づく。
確かあれは、ベルガラックからサザンビークへ続く街道の途中にある高台の上の遺跡。
空を飛ばなきゃ行けないような所に、どうしてこんな巨大な建造物があるのかと思った場所だったはず。
何でこんな変な夢を見たりしたのかしら?

朝になって、エイトが高熱を出して起きあがることさえ出来ないほどに弱った状態になっていると知らされた。
病気に対しては回復魔法は効かず、出来ることといえばオークニスのグラッドさんの所へ行って、良く効く解熱薬を貰ってくることぐらい。
さすがにグラッドさんの調合した薬の効き目はすごくて、熱だけは程なく下がったけど、何かに生気を吸い取られているように感じて、力が入らないらしい。
ねずみのトーポも、飼い主の不調に同調してしまったように、力無く横たわってしまっている。
ミーティアの話によると、私が見たのと全く同じ、祭壇の遺跡をミーティアもエイトも見たらしい。そしてその直後に、エイトは熱を出して寝込んでしまった。
ククールとヤンガス、トロデ王も同じ夢を見たという。この事とエイトの異変が無関係だとはとても思えない。


211:『ずっと二人で』後編5/8 ◆JbyYzEg8Is
06/03/09 22:44:50 8hExe+4m0
「だけど、もう神鳥のたましいは親のレティスとどっかへ行っちまったでがす。確かめに行こうにもお手上げでがすよ」
ヤンガスの言葉に、ククールが答える。
「いや、様子を見に行くぐらいなら、多分何とかなるぜ。あそこは街道からは離れてないから、二日あれば行って戻って来れると思う」
ククールはずっとバギの魔法を、切り裂くだけじゃなくて、物を動かしたり持ち上げたりするのに使えるんじゃないかって、風の制御の練習をしていた。
亡くなったオディロ院長がそういう風の使い方をしていたらしく、そのご先祖の予言者エジェウスも、空を飛ばなきゃいけないような所に石碑を残していたことから、使いようによっては空ぐらい飛べるんじゃないかって思ったんだって。
実際に、鳥のように飛ぶことは出来てないけど、真上にだったら、かなりの高さまで浮きあがることが出来るようになってる。

ヤンガスも一緒に行きたがったけど、『その体重を抱えて飛ぶ自信は無い』というククールの言葉で、おとなしく留守番することになった。
そして私とククールの二人だけで、謎の石碑の様子を確かめにいく。
そこには夢で見たのと同じ光景があった。初めて見た時には確かに何も記されていなかったのに、今は翼を広げた竜のような紋章が浮かび上がっている。
そしてその紋章に手を触れると辺りの風景が変わり、洞窟のような場所に出る。だけど、ほんの少し進んだだけで、すぐに引き返すことになった。
出現する魔物の強さが半端じゃないんだもの。何があるかわからないから、一応武装はしてあったけど、ラプソーンの空飛ぶ城にいたのより、更に強い魔物がゴロゴロしていた。
二人だけで先に進むのは、諦めるしかなかった。

トロデーンに戻ると、エイトは大分元気を取り戻して、起き上がれるようにはなっていた。
だけど何かに体力を奪われてるような感覚が完全に無くなったわけでもなくて、本人曰く『慣れた』らしい。
あと嘘みたいな話だけど、ヤンガスのアドバイス通り、とにかく食べまくったら少しはマシになったそうだ。トーポにも大好物のチーズをたくさんあげたら、ちょっとだけ元気になったって。
その辺りは、いろんな意味で『さすがエイト』っていうしか無いわよね。


212:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/09 22:46:16 BJzNys5yO
あげときますね

213:『ずっと二人で』後編6/8 ◆JbyYzEg8Is
06/03/09 22:47:38 8hExe+4m0
トロデ王を含めた六人で、この後どうするべきかを相談した。
やっぱりあの石碑が無関係じゃないっていうのは、全員一致した意見なんだけど、簡単に『行けるとこまで行こう』というわけにもいかない。
出てくる魔物が普通の強さじゃなくて、エイトもいつまた倒れるかわからない状態。ククールも石碑までは一人ずつ運ぶので精一杯で、体重が二人分は軽くあるヤンガスは最悪残ってもらって、ルーラ可能な町があるようなら、そこから合流ってことになる。
あんまりにも戦力が心もとなさすぎる。
それにエイトはこのトロデーンの近衛隊長であると同時に、世継ぎの王女の夫でもあるんだもの。どれだけかかるかわからない旅に出るなんて簡単には出来るわけがない。
「では、新婚旅行はそこにしましょう」
そんなことを色々考えていたのにミーティアは、その辺の湖にピクニックでも行くような調子でそう言ってきた。
「もう馬車を引いてお手伝いすることは出来ませんけど、ご一緒させてください。今度はミーティアがエイトの為に力になりたいんです。自分のことは自分で守れるようにしますから、どうか連れていってください」
ククールとヤンガスは慌てて止めようとするけど、トロデ王はアッサリ賛成した。
「そうじゃな、それがいいかもしれん。二年もの間、我慢を続けてきたのじゃから、新婚旅行が少しぐらい長くなっても、異を唱える者はおらんじゃろう」
二人を一番近くで見守り続けていたトロデ王は反対しない。
ドルマゲスがこの城から杖を強奪した日、賊が潜んでいるかもしれない場所に愛娘のミーティアを同行させた話を聞いた時は、少し驚いた。旅の間は、ミーティアを危険な場所に連れていくのを何より嫌がっていたトロデ王だから。
でもトロデ王は知ってるんだ。それが必要な時はどんな危険な場所でも、ミーティアは必ず行く人だってことを。まして今度はエイトのことだもの。お城で留守番なんて絶対しないわよね。
そして私はこれも知っている。実はミーティアが、とっても力持ちだということ。
馬に姿を変えられて、旅の間引き続けていた馬車は錬金大好きエイトのせいで、使わない武器防具も捨てられずに荷物が増える一方だった。そうしてる内に自然に足腰は鍛えられていき、腕も足と同じだけの力に持つに至ったことを。
確かに自分の身ぐらいは自分で守れるかもしれない。

214:『ずっと二人で』後編7/8 ◆JbyYzEg8Is
06/03/09 22:49:32 8hExe+4m0
出発は三日後に決まり、準備のために一旦それぞれの住まいに帰ることになった。
「ククールさん、あなた一体いつになったら落ち着いてくれるの? おまけに今度はゼシカまで連れていくのね。それなら許されると思ってるわけ?」
事情を説明して家を開けることを伝えると、お母さんは深い溜め息を吐いてククールに文句を言う。
「すみません。でもほら、もう残してはいかないっていうのは嘘じゃなかったっていうことで」
それに対してククールは全く悪びれない。私には今一つ意味がわからないんだけど、二人には通じてるみたいで、お母さんはククールを睨みながら、更に大きな溜め息を吐いた。
「・・・三カ月だけですよ。三カ月経ったら絶対に戻ってきなさい。私はその間、ウエディングドレスでも縫いながら待ってることにしますから」
お母さんにしては、ずいぶん諦めが早いわ。って・・・ウエディングドレス?
「いつまでも独り身でいるから、フラフラするのかもしれないわね。あなたたちも、いつまでも若くないんだから、いい加減に家庭を持ってしっかりしてちょうだい」
自分で反対しまくってたくせに、よくそんなセリフが口から出てくるもんだと思う。だけどあんまり突然のことで、声の出し方を思い出せない。
「ありがとう、ございます・・・」
いつもは冷静なククールも、それだけ言うのがやっとみたい。
「いいから、早くお行きなさい。そして忘れないで、三カ月だけですよ。三カ月経ったら、どこにいようとどんな状況だろうと、必ず戻ってらっしゃい。あなたたちが帰ってくる場所はここなんですからね」

支度を終え、トロデーン城へルーラするために家の外に出た時、ククールが呟いた。
「三カ月か・・・」
お母さんがとうとう認めてくれたことで頭がいっぱいだった私は、ククールのその言葉で三カ月という期限をつけられたことを思い出す。
あんなふうに言ってくれたお母さんの気持ちを裏切ることは出来ない。だけど三カ月経ってもまだ問題が解決してなかったとしたら、エイトをそのままにして戻るなんて、もっと出来ない。
何とか三カ月の間に、エイトの体調不良の原因を突き止めて、それを取り除けるように頑張らなくちゃ・・・。


215:『ずっと二人で』後編8/8 ◆JbyYzEg8Is
06/03/09 22:52:33 8hExe+4m0
「なあゼシカ。仮にこの件を二カ月で片付けたとして、その後の一カ月はゆっくり二人旅なんてするのはダメだと思うか?」
後に続く言葉があんまりにも予想外のことで、咄嗟に意味がわからなかった。
「次に帰ってきたら、さすがにしばらくおとなしくしてないといけない気はするし、せっかく三カ月も時間くれたんだから、目一杯使わせてもらうのも悪くないかな、と。・・・ダメ?」
「・・・ダメよ」
バカみたい。ククールがじゃなくて、私が。
「それじゃ短いわ。この件を一カ月で片付けて、残りの二カ月で二人旅しましょう」
エイトをあんな体調のままで、三カ月も過ごさせるわけにいかないわよね。一日でも早く解決させた方がいいに決まってるわ。そんなのわかりきってたことなのに。
もしリーザス像の塔でエイトに出会わなければ、私はポルトリンクから先へは行けなかった。南の大陸にさえ渡れずに兄さんの仇も討てなくて、そしてククールに逢うことも出来なかった。
ずっと感謝してた。だから今度は私がエイトを助ける番。ううん『私たち』でよね。
「最悪ヤンガスは留守番だし、エイトとミーティア姫様は戦力として計算に入れない方がいいから、実際はオレとゼシカの二人であいつらを守って戦うことになると思う。かなりキツいだろうけど、しっかりやろうぜ」
ククールが私の手をしっかりと握ってくれる。この手の暖かさが、私に何度も前に進む力をくれた。
「まかせといて」
以前の私だったら、ククールに一度も『仲間』だって言ってもらったことがないのに気づいた時、寂しい気持ちになって、エイトを羨ましく思ったかもしれない。
でも、そんな言葉なんてもう必要ないのよね。ククールが私を信じてくれてるのなんて、確かめるまでもないことだもの。
今回のことだって、一度だって私に『どうする?』って訊いてはこなかった。私が一緒に行くことなんて、言うまでもなくわかってくれてた。
ククールとは考え方や価値観が違いすぎて、ぶつかることさえ出来ずに悲しい思いしたことも何度もあった。
だけど一番大事な時はいつだって、同じ答えを選んでいた。大切なものは自分自身の力で守るということ。
握っているものがお互いの手じゃなく武器に変わっても、私たちはもう離れたりしない。
進む道は同じだから、ずっと二人で生きていける。
<終>

216:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/09 22:59:06 Ob/5bkYEO
・・・(´Д⊂)゚。・∵。・.

217:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/10 00:32:17 1an8yoZOO
。・゚・(ノД`)・゚・。

218:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/10 01:00:20 e/1FNCfQO
……(ノ∀`)・゚・。

219:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/10 10:18:01 TRQQmz6Y0
Jbyさま

いつも、深い考察と、独自の解釈に感服してます。
そして今回も、お話を読み終えて、「こう来たかー」と呟いちゃいました。
良い意味で裏をかかれた感じですよ。お話は残り1つだって言ってましたけど、
まだ続きますよね? この後。
すっごく楽しみにしてますので、是非是非書いて下さいませ!

220:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/10 17:01:25 9PAc0g1Y0
つづきをかくのら!

221:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/10 18:22:29 uX94t6uu0
毎度お疲れ様です。
やっぱ職人さんがいると活気が出てきて嬉しい。

222:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/11 00:01:17 1Jd7o9PQ0
(TдT) アリガトウ

223:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/11 09:07:50 3aQj88su0
長い間、妄想にお付き合いきただきまして、ありがとうございました。
おかげさまで気持ちよく萌えつきることが出来ました。
続きを望んでいただけるのはとってもありがたいです。
だけど私、仲良くない二人を書いてる時は、仲良しな二人を書きたくなり、微妙な関係を書いてる時は早くくっつけたくなり、ラブラブ状態を書いてると、今度はケンカさせたくなるという業の深い妄想家らしいですw
まとめサイトさん一周年の時はお礼に、何か一本書こうかな、とは思ってるのですが・・・。
なので続き物としては、これで完結ということで。
今まで、本当にありがとうございました。





224:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/11 11:41:13 HfuJeOTwO
本当にGJ。

225:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/11 15:59:16 fkCRQlDjO
サヨナラ

226:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/11 16:02:17 cMbSp8mu0
重病ですな

227:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/11 16:45:03 h5D/p4H50
Jbyさん、ありがとう!GJです!
これまでたくさんの作品が見れてほんとに楽しかったです。

228:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/12 13:00:27 /VDSet59O
こちらこそ本当に本当にありがとう

229:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/12 13:47:19 WgvnoERF0
まだ続いとったんかいな

230:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/12 22:23:02 b1hOF8r/O
わたしのククゼシ小説を応援してくれた皆さんありがとう
今度はテリバースレで会いましょう







~~~~糸冬~~~~

231:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/13 13:52:59 imdYXmn80
「イオナズ…」
「!!」
「………zzz……むにゃむにゃ…」
(寝言かよ…おちおち寝てらんねー)

232:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/13 23:00:49 x4DWEbjV0
>>231
一緒に寝てるのか?モエスw

233:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/14 00:51:27 /o3UkB4D0
>>223
少し残念な気もしますが、ここは笑顔でお疲れサマー&アリガトーと叫びたいと思います。
一緒にククゼシに萌えることができて、私にはとても励みになりました。
ほんと、サンクスです。

234:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/14 09:42:39 W+3KHUrX0
( ´_ゝ`)フーン

235:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/15 00:40:13 8ROQLeaFO
保守

236:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/15 08:00:09 1etqzYGy0
hosh

237:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/15 20:34:04 9tI4Nbas0
gkbnipj:6esin6pesuines]・・・(泣)

238:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/16 01:13:19 GR6S3VKNO
保守

239:祝・まとめサイトさん一周年
06/03/16 03:45:45 dx0ch63W0
だけど『一周年』と何の関係もない話にorz
お題で話が作れないと痛感。
>>54
本当に今さらだけど、ちょっと取りいれてみました。
でも、きっとこういうのが見たかったんじゃないかもしれない。
ごめんなさい、これが私の限界です。

240:『わかってない』前編1/3 ◆JbyYzEg8Is
06/03/16 03:47:28 dx0ch63W0
どうしてこう、やることなすこと裏目に出てばかりなんだろう。
新法皇即位式に乗り込んで、マルチェロを止めることが出来たと思ったら、逆にあいつが抑え込んでた暗黒神が自由になって、聖地ゴルドが崩壊した。
操られてたんだと思ってたマルチェロが、自分の意志で法皇様を殺したらしいと知って、頭の中はグチャグチャだ。
煉獄島に収監された時に、身に着けてた武器防具の全てを没収されたせいで、ラプソーンの空飛ぶ城に攻め込むには装備がお粗末すぎるってんで、エイトが錬金釜を使って何とかマシな防具を造ると張り切ってる。
心の整理をする時間の猶予が出来たことだけが、唯一の救いってやつだった。
ベルガラックのホテルで部屋を取る時、ゼシカだけでなくオレも個室を取ると良いとヤンガスが勧めてくれた。悪人顔のくせに、こういう時はあいつが一番、人の気持ちってやつをわかってくれる。
だけどそれと全く逆なのはゼシカで、部屋に入って装備を解く間もなく、オレの所に押しかけてきた。
用件は『エイトが錬金してるあいだにマルチェロを捜しに行こう』だ。
ゼシカに悪気がないのはわかってる。何事も逃げずに真っすぐ立ち向かう彼女にとって、大ケガを負ってたマルチェロの手当もせずに、黙って行かせるって行為は理解できなかったんだろう。
だけどオレはゼシカじゃない。あの時のオレにはあれで精一杯だったんだ。それにあのプライドの高い男が捜されることを望んでるとも思えなかった。
エイトとヤンガスがいてくれたら、もう少しどうにかなっただろうに、個室なんて取ったせいで仲裁してくれる人間もないまま言い合いになり、ひどいことも言ってゼシカを泣かせてしまったりもした。
はっきり言って、泣きたいのはオレの方だ。
だけどそれでもゼシカは一度決めたことを譲ろうとはしてくれないんで、オレはつい余計なことを言い、それが自分の首を締めることになった。
『ひとの兄貴の心配してるヒマがあったら、勘当された婚約者の心配でもしてやれよ』
ゼシカが、あのラグサットとやらを相手にしてないのはわかってた。だけど周囲では、婚約解消されたって認識は浸透してないようだから『お前にだってハッキリさせずに状況に流されてる部分があるだろ』って、つい言っちまったんだ。
そういうことを言えば、ゼシカがどういう行動に出るかなんて、予想はついたはずなのに。


241:『わかってない』前編2/3 ◆JbyYzEg8Is
06/03/16 03:49:16 dx0ch63W0
「なあゼシカ、頼むからもう戻ろうぜ。まずいって、これ。こんなところで死んだら、誰にも気づいてもらえないぞ。そうしたら誰がラプソーンを倒すんだよ」
「何で死ぬって決めつけてんのよ。こんな所の魔物たちに負けるようで、暗黒神なんかに勝てるわけないじゃない。そんなに帰りたいなら、勝手に一人でどうぞ」
目標まで一直線モードに入ったゼシカにホテルから連れ出され、サザンビークまでのルーラ係にされ、真夜中だっていうのに武装した状態で大臣宅に上がり込むなんて、暴挙に突き合わされてしまってる。
精神的にちょっと参ってたオレはその間ほとんど言いなりで、いかにも怪しく光ってる鏡から異世界らしい所に迷い込むまで、ゼシカを止める気力もなかった。
だけど、もうそんなこと言ってる場合じゃない。この迷宮にいる魔物の大半がトロルとかサイクロプスとかの力押しタイプで、本来後衛タイプのオレやゼシカにとっては、ヤバい相手だ。装備もショボイから、一撃くらうだけでも結構な大ダメージになる。
なのにこっちの魔法もかなり効くもんだから、ゼシカはすっかり強気で、全く引こうとしない。力ずくで連れ帰ろうかとも思ったが、そんな風に揉めてるところを魔物に襲われる方が危険が大きい。こんな時、リレミトを使えない自分が憎いぜ。
「屋敷の住人はここに紛れ込んだのかもしれないって言ったの、ククールじゃない。見つけるまでは戻らないわよ。そうしてキッチリとラグサットと結婚する気は無いって言えばいいんでしょう? それならククールも文句はないのよね?」
「だから、オレは文句なんか初めからないって。どうでもいいだろ、そんなこと」
「どうでもいいって何よ!? 自分から言い出したくせに!」
「怒鳴るなよ、魔物が寄ってくるだろ」
こうしてる間にも、ゼシカはズンズン前に進んでいく。なんでこんなに猪突猛進なんだろう。止められないオレが情けないだけなのかもしれないけど。
そもそも、何でゼシカがこんなに怒ってんのかも実は今一つわからない。
感情が全部顔に出るから、何を思ってるのかは大体わかるけど、そうなる原因がわかりにくいから、余計にとまどうことになる。
こんな迷宮よりも、よっぽど惑わされるぜ。

242:『わかってない』前編3/3 ◆JbyYzEg8Is
06/03/16 03:51:03 dx0ch63W0
ああ、でもこれは本当にマズい。
予測通り、大臣一家は迷宮の奥でボストロールに捕まって調理されようとしていた。
ボストロール二匹ぐらい、普通の状態だったら問題なく倒せる。だけど、もうオレはほとんどMPが残ってない。回復呪文なしで戦うのは無謀すぎる。
なのにゼシカはすっかりやる気でいる。状況がわかってないんだろう。
「まさか、このボストロールの食事をジャマしにきたとでもいうのか?」
「当たり前でしょう。私たちが来たからには、人間をエサにするようなマネ、絶対にさせないんだから!」
ゼシカ、頼むから挑発しないでくれ。ここは一旦引き上げて、エイトとヤンガスを連れて戻ってくるべきだ。大臣たちには悪いが、勝てそうにない勝負をして一緒に死んでやるつもりはない。
「だが、ボストロール的には、強いヤツとは絶対に剣を交えたくないのだよ。おぬらは見たところ強そうだ。どうかこの場は見逃してくれんか?」
それに対して、ゼシカは威勢良く反論しようとしてる。
レディに対してこのやり方は乱暴だが仕方ない。後ろからゼシカを押さえ付けて口を塞ぐ。後で仕返しされるのも覚悟の上だ。こんな所で死なせるよりはマシだ。
「いいぜ。魔物にだって食事を楽しむ権利くらいはあるだろうしな。そこまで言うなら、見逃してやってもいい」
ゼシカが腕の中で暴れまくってるけど、力を緩めてやるわけにはいかない。
せっかく向こうが下手に出てくれてるんだ。ありがたく勘違いしてもらったまま退散させてもらおう。うまく鍋の湯を引っ繰り返せれば、大臣たちが食われるまでの時間稼ぎも出来るだろう。
エイトとヤンガスが装備を整え、オレもMPを回復させて、またここまで戻ってくるのに早くて二時間ってとこか。もしかして一番てこずるのはゼシカを説き伏せてリレミト唱えさせることかもしれないな。
「そうか見逃してくれるか。ありがたやありがたや。お礼におぬらを回復してやろう」
この後の展開をいろいろ考えてたのに、ボストロールは親切にもオレたちの体力とMPを回復させてくれた。
「これで気がすんだだろう。そうそうに立ち去ってくれい」
・・・MPさえ回復すれば話は別だ。さっき宝箱の中で見つけた剣の切れ味、こいつで確かめさせてもらうとするか。


243:『わかってない』後編1/3 ◆JbyYzEg8Is
06/03/16 03:55:00 dx0ch63W0
「だがボストロール的には・・・。いい夢見させてもらったぜ!」
幸せそうな顔でボストロールは崩れ落ちた。
「変な奴だったな。オレたちのことは回復しといて、何で自分は一度も回復しなかったんだろうな。単にバカなだけか」
尤もなツッコミを入れながら、ククールは剣を鞘に収めた。
「あんたって、サイテー」
思わず悪態が口から飛び出す。
「なーにが『魔物にも食事を楽しむ権利がある』よ。そんなこと白々しいこと言って逃げようとしたくせに、回復してもらった途端、何事も無かったように退治するなんて信じられない。『恩を仇で返した』って怒られて当たり前よ」
「何言ってんだよ。勝てそうにない勝負を避けて通るのは当然だろ。そして勝てる勝負はキッチリ勝つのが当たり前。人間をエサにしてる奴なんて、見逃せるわけねえだろ」
「MPが無かったんなら言ってくれれば良かったのに、あんな乱暴なことするなんてひどいじゃない。窒息するかと思ったわよ」
「そのことは悪かったよ。だけど敵の真ん前で『MPが無い』なんて言うバカいるかよ。そんなに茹で魔法使いになりたかったのか?」
ククールはボストロールの落とした鍵で牢を開けて、大臣一家を出してやってる。
一緒にリレミトしてあげようと思ってたのに、大臣たちは自分たちだけでサッサと走っていってしまった。
あれ? そういえば私、大臣に話があって来たのよね。
「ゼシカ、いいのか? 大臣たち行っちまったぞ。言いたいことがあったんだろ?」
「・・・忘れてたー!!」
「忘れんなよ!」
この場合のククールのツッコミも、尤もだと思う。

「私、ラグサットとは結婚するつもりなんてありませんから! もうフィアンセでも何でもないってことで、いいですね!?」
無事屋敷に戻っていた大臣は、魔物に食べられそうになったショックから抜け切れてないのか、あんまりピンときてないみたい。
「ゼシカ・・・。おお! そなた、アルバート家のゼシカさんだったのか」
「おい! 息子のフィアンセの顔も知らなかったのかよ!?」
今日のククールは、ツッコミに忙しいわね。
「それは残念だが、そなたがそう言うのなら仕方ない。ラグサットもどこでどうしているかもわからんしの。それではこの婚約は無かったということで」
これで話は終わり。どうせこの婚約なんて、その程度のものだったのよ。


244:『わかってない』後編2/3 ◆JbyYzEg8Is
06/03/16 03:56:43 dx0ch63W0
外に出ると、もう空が白んでいた。こうやって普通に朝は来るのに、私たちの目の届かないところで世界は着々と滅びの道を歩んでるのかもしれない。
それを止める手立てはラプソーンを倒すことだけ。だからこそ、絶対負けられない戦いに向かうためには、気持ちの整理を着けなきゃいけないこともあると思う。
「どう? これで文句ないでしょう?」
「ああ、はいはい。文句なんてとんでもない。そんなもん、初めからありませんよ」
・・・そんなもん? 初めからない?
「・・・なかったの? 文句」
「そう、文句なんてなかった。っていうか、どうでも良かった。話逸らそうとして、言い掛かりつけただけだ。オレが悪かったから、もう勘弁してくれ」
何だろう、この何とも言えない苛立ちは。
「本当に、どうでも良かったの?」
「何でそんなに絡むんだよ。文句あった方が良かったのか?」
「そうじゃないけど・・・何かモヤモヤするのよ」
だって、ククールにラグサットの名前出された時、すごく腹立ったんだもの。『あんたに関係ないでしょう!』って怒鳴ってやりたくなった。
だけど『どうでも良かった』って言われる方が何倍も腹立つのはどうしてなのかしら。

「ごめんなさい、ククール。もうマルチェロのことは言わないわ、私が間違ってた。ククールは私とは違うんだものね」
ベルガラックまで戻り、ホテルへ戻る道の途中で、ククールに謝っておいた。
私がククールの立場だったら、マルチェロのことを心に残したままで、戦いに集中することなんてきっと出来ない。それが原因でククールに大ケガしたりしてほしくなかった。だからマルチェロを捜そうとしつこく勧めたけど、本当によけいなお世話だったみたい。
鏡の中の迷宮でも、私はすっかり頭に血が昇ってたのに、ククールは全然冷静さを失ってなかったもの。
私が心配なんかしなくても、ククールはちゃんと気持ちの切り替えが出来る、しっかりした人なんだ。
なんて思ったのよ。なのに・・・。
「そういうこと。オレはゼシカと違って、あんなマルチェロなんかの心配してやれるほど優しくねぇんだよ。だけどあいつだってガキじゃねえんだから、自分の面倒くらい自分で見るさ。もうあんまり気にすんなよ」
・・・何なの、ほんとに。


245:『わかってない』後編3/3 ◆JbyYzEg8Is
06/03/16 03:59:30 dx0ch63W0
「・・・バカ!!!」
もう他に何も言う言葉が浮かばない。
何で私が、あのマルチェロの心配なんかしなくちゃいけないのよ!
心配されてるのは自分だってこと、頭の片隅にも浮かばないわけ?
「あんたってどうしてそう、人の気持ちがわからないの? ああもう! この苛立ちを何て表現したらいいのかわからないわ!」
「わかんねぇのはこっちだよ。何でいきなり怒ってんだよ。オレ今『優しい』って褒めただろ? それで怒られてたんじゃ割にあわねえよ」
普段は信じられないほど頭も勘も良くて、全部わかってるような顔して人の気持ち見透かすくせに、こういう根本的なことになると全然何もわかってない。
ククールはまだ私が怒る理由がわからないらしく、途方に暮れた顔してる。
そして私はそんな姿を見てると、不思議と怒る気持ちが薄れていってしまう。
「ごめんね」
もう一回謝っておく。わかってるわよ、私が一方的に勝手なこと言って迷惑かけたってことくらい。
ククールはちょっと肩をすくめて、しょうがないって感じになる。
「もういいから、早いとこ戻って休もうぜ。さすがにちょっとばかり疲れた。出来ればバーで一杯引っかけてから寝たいんだけど、付き合ってくれるか?」
「・・・一杯だけよ」
一応お詫びのつもりで了承すると、ククールはちょっと驚いたような、意外そうな顔をした。
「・・・ほんとに?」
「自分で誘っておいて何よ。私だってたまには飲みたい時もあるの。一つ言っておくけどね、ククールって自分で思ってる程には私のことわかってくれてないからね。それだけは覚えておいてよ」
「そういうこと言うってことは、ゼシカも自分で思ってるほどにはオレの事わかってないな。オレはゼシカのこと理解できてるなんて思ったこと一度もないぜ。何やらかすか予測もつかないおかげで、スリルに満ちた毎日を送らせてもらってる。これはこれで楽しいけどな」
どうしてククールってこうなの?
強がって平気なフリばっかりして、わがままに付き合わせた私が気に病まないように、わざと意地悪な言い方をする。
やっぱりダメだわ。せめて私ぐらいは心配していてあげないと、この人どうなっちゃうかわからない。
その辺り、全然わかってくれてないみたいだけど仕方ないわ。
どうしても気になっちゃって、自分でもどうにもならないんだものね。
   <終>

246:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/16 04:05:09 TjFpDKd0O
リアルタイムで読ませていただきました!!
GJ~!!!

247:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/16 09:44:20 rc7r4LHz0
GJ!

248:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/16 09:58:27 j4Xwy1pR0
Jbyさんのククってほんとイイ奴ですよね。
顔なんか良くなくたって、このククなら性格だけで絶対モテルと思う。
しかもゼシカの断り方も男前ですよ。
それとJbyさんのお話はこれが最後だと思って、しっかり噛み締めました。カミカミ。
それでは、本当に、お疲れ様でした。ありがとう。

249:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/16 10:42:12 w6BcYbuMO
まとめサイトさん一周年おめでとう!お疲れ様です。
Jbyさんもお疲れ様。最後と言わずにまた思い付いたら
短編でも投下してって下さいよ。

ところで丸のあれって自分の意思だったのかな?
解釈って人それぞれですね。スレ違いスマソ。

250:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/16 14:53:52 rc7r4LHz0
とりあえず保守しておきますね。

251:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/16 15:09:58 bImLzOQ5O
hosyu

252:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/16 19:33:59 GR6S3VKNO
そろそろ圧縮…保守

253:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/16 21:39:54 VQBskocj0
そういや、ゼシカはわかるが、ククはなんであんなに強かったんだっけ……。

254:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/17 00:34:01 VKKrNHt/0
保守


255:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/17 04:05:43 PJgYecy30
感想くださった方、どうもありがとう。
しかし、想像してた以上に乱立すごいみたいですね。12時間もたずに落ちたスレもあるみたい。
それでは私も、ひとまず名無しに戻って。

【保守】

256:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/17 04:18:14 iJ5fGmiH0
大丈夫だと思うけど保守。
それにしても乱立すごい。

257:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/17 07:27:52 JswAMBhr0
数時間でスレが落ちるのか…スゴス


258:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/17 11:31:46 b6kUC27d0
まだやってたんか

259:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/17 15:42:57 IJtHDKAxO
>>253
何が強いんだ?

260:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/17 16:34:11 wfMrt40t0
>>240-245
遅ればせながらGJです!!
>>54書いたの私なんですけど、まさか覚えていてくださったとは!!
何気なくいっただけなのにここまでラブラブな話を作ってくれるなんてもう感激ですよ!
ゼシカ、確かに世話焼きっぽい性格が災いして
大きなお世話もいっぱい焼いてそうかもw
文句言いながらも最後まで付き合うククールもほんとにいいやつだなぁ。

>>253
私も聞きたい。何が?

261:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/17 16:34:27 VKKrNHt/0
hoshu

262:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/17 18:52:24 Jqb5zq+QO
戦いの強さのことじゃないの?
ゼシカは強いのの末裔だけど、みたいな
でもそうなるとヤンガスもなんで?ってことになるか

263:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/17 18:55:58 PJgYecy30
ヤンガスは子供の頃に、不思議なダンジョンで鍛えたからだよ、きっと。

264:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/17 21:32:11 wfMrt40t0
うーん、ククールも一応騎士団員だったし基礎的なことは
団長から叩き込まれていたんじゃないかと。
団長自ら手を出さなくても、いじめという名の特訓があっただろうし、
オディロ院長のお気に入りだったから魔法も教えられてたみたいだし。
強くないとやっていけなかったんじゃないかな。

265:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/18 00:00:03 KzpInpol0
ところで、いたストポータブルのパッケージがうpされてたけど、
今作もククゼシ参加するみたいですよ。
ククール&ゼシカが一番前に出ててイイ!!
ゼシカも今回は顔がかわいくなってるし、装備も短剣からムチに変わってるし、
ぜひお相手願いたいですなw

さらにマルチェロ兄さんまで参加する模様です。
ネチネチした嫌な兄弟対決が見られそうで楽しみですw

>URLリンク(image.www.rakuten.co.jp)


266:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/18 00:22:53 zF5LHDuhO
マルチェロなんかどーでもいいよ

267:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/18 00:41:55 KzpInpol0
あ、ひどい・・・。

268:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/18 00:50:12 sg06BC8y0
私は団長が出るのも嬉しいぞ。
2人のやりとりにゼシカがそれにちなんだコメントをしてくれたら嬉しい。
しっかし団長の目つきがイヤミだな~w

それにしてもなんて美味しいパッケージなんだ。(*´д`*)

269:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/18 08:08:01 ZqsHQSGx0
保守

270:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/18 10:10:05 iGwyhHw20
>>267
そんな ひどい・・・。
だともっと良かったw

271:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/18 14:50:23 u6ddmG8U0

     そんな ひどい……!!

     ̄ ̄∨ ̄ ̄∨ ̄ ̄∨ ̄ ̄
  .   _ _     _     r:v;‐、
  . ,'´,. -、ヽ ;'´;.(Ω)ヽ , ' ⌒.,ヾ.ヽ
   川―゚ー!| i. jii^iii^ji! .〈((゙(ヽヾ.〉!
   |!(|TnTノl_ノ (!TnTノ、 i、TnT)シi |
   と)|ト-チiつ⊂{i゙ー)i}つとRヾと)_i_!
   ソリ゙/iヾi!~^</~i゚~ヾ>  .ハ:ハ.:ハ
   んレ';_!_リゝ .//.ハヾゝ  i|.|_|._|」
  .       `~^~~^´

272:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/18 18:04:48 1XVUY4gu0
ひどいどいどい土井たか子

273:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/18 22:13:45 E3HjRdUc0
>>270
うん。送信してから気づいたんだけどね。遅かったみたい。
ところで、なんかまたククールのスレができてたよ。

ククールの美貌にやられた輩→
スレリンク(ff板)l50

ぬるぽガッスレみたいなスレになってるけどw

274:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/19 10:00:48 wA72h/Ph0


275:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/19 14:54:40 bQbw+ds9O
しゅ

276:1/2
06/03/19 16:03:56 wA72h/Ph0
「えっ・・・?」
その瞬間、ゼシカは重力がなくなったような気がした。でもそうじゃない。足を踏み外したのだ。
体がゆっくりと傾き、がけの底に向かって倒れていく。
あたりを見回してもつかまれそうなものがない。
周りのものがやけにゆっくり動いているように見える。
(ピンチの時って時間がゆっくり流れるって言うけど、これがそうなんだ・・・ってのんびり考えてる場合じゃないわね)
つかまるものはないと分かっていても一縷の望みを託して地面の方へ手を伸ばすと強い力でグイと引っ張られた。
ククールだ。
「おい、大丈夫か!」
私より前を歩いてたはずなのに、よく私が落ちそうになってるのに気づいたわね。
しかもとっさに私の方に手を伸ばしてよく間に合ったもんだわ。さすがマルチェロに一度手を振り払われた後
また掴みなおせるすばやさを持った男だわ。あの時はどうしてマルチェロが落ちなかったのか、正直不思議だったもの。
「あ、ありがと・・・。もう大丈夫よ。」
自分の声がかすれている。急に心臓がバクバクしてきた。
冷静なつもりだったけど、思ったより焦ってたってことね。お礼を言ったきり何も言えないし、何も考えられない。


277:2/2
06/03/19 16:04:57 wA72h/Ph0
「えっと・・・、ごめんなさい、ボーとしてたのかしら・・・。これからは気をつけるわ。」
「気にすんなって。ゼシカだけの責任じゃねーよ。さっき街で聞いた所によるとFF12号が通過中らしいからな。
危険なのは分かってたけど、だからって俺たちの旅は止められないだろう?みんなで気をつけて行くしかないんだよ。
それに誰かが気づいて保守してくれさえすれば落ちねーし。だから、さっきも言ったけど
落ちそうになったとしてもゼシカだけの責任じゃないから気にすんな。」
「・・・?保守?」
「ああ。誰にも保守されないと日の当たらない世界へと落ちて、二度と復活できなくなるらしい。すでにマルチェロの奴も
落ちたって話だぜ。まあ、あいつの事だから落ち着いた頃に戻ってくるだろうけどな。」
「怖いわね・・・。って、どうしてマルチェロの事が分かったの?二度と復活できないのに戻って来れるってどういうこと??」
「FF12号はもう2~3日で落ち着くんじゃないかって言われてるけど、まだまだ油断はできないぜ。でも安心しな、ハニー。
君を守る騎士になるって言っただろ?君を守るってことはこのスレも守るって事なんだよ。だからこのオレに任せてくれ!」
「はいはい、ありがとうございますー・・・ってスレって何よ?さっきから会話が成り立ってるようで成り立ってないわね。」
「という訳だから、落ち着くまでの間、保守がんばろうぜ!」
「だから保守ってなんなのよーーー!!」
「大丈夫でがす、ゼシカのねーちゃん。あっしにもククールの言ってる意味は分かんねーでがすよ。ねーちゃんだけじゃないでがす。」

278:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/19 17:28:28 vz+uanoc0
新職人さん誕生かと思ってwktkしながら読んでたのに、どうしてくれるんだー!!
でも面白かったw
こういうタイムリーなネタっていいよね。

279:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/19 21:46:29 XOk2V2350
キャラ雑談ネタだな。

280:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/19 23:58:32 ayh2/FHG0
>>279
あたりです。

281:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/20 13:28:00 ky9elr1C0
「ん?何かしら、この匂い」
「え?何か匂うか?」
「香水の匂い?かしら?」
「(やべっ。酒場でバニーちゃんにもたれ掛かられたんだった)さ、さあ、知らないな」
「…やっぱり香水の匂いね。他所の香りを身につけて私の前に立つなんていい度胸しているじゃない?」
「お、おい落ち着けよ。何か紫色に光ってる?!」
「さあ選ぶのよ。マダンテと双竜打ち、どっちがいい?」
「どっちも嫌ぎゃあぁぁぁぁぁーっ!」

282:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/20 16:41:39 wbvUSYTf0
いたすと表紙今みたよ。
ククもゼシカもかわいい。
ククの年齢がだいぶ下がってみえるところがやや気なるけどな。


283:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/20 19:35:42 UZMOg0VD0
俺も表紙見たぞ。
よく見てみたらゼシカもククールも触覚2本出てるんだなww

284:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/20 22:09:40 8V5gs0ki0
きっとあの触角からテレパシー発して愛を語り合ってるんだよ

285:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/21 01:21:46 8RK6omBP0
ぬるぽ

286:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/21 02:46:34 G+cr9Fib0
いまどきぬるぽなんて久々に見た

287:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/21 08:58:12 HnEztvBY0
ククールとゼシカがくっつくなんてありえないのに必死だなお前らw

288:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/21 15:32:33 V5B4SQ2B0
否定的なこと書く人間が一番保守に貢献してるあたり
このスレも末期だな
落ちてもいいんじゃねーのW

289:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/21 22:48:56 8KfVHq/K0
>>287
ファンスレとはそういうものだ。
嫌なのにわざわざ来る神経が不可解。


290:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/21 22:51:49 NGtRYwXS0

   ,.〃彡ミヽ
  〈((((/(~!》   だからな >>1くらい読もうな……
   ヾ巛.-_-ノ"|\
.   /~"i!づ!}つ  )
  ん、_」"Y!i |/       .      i\j
    i†=|=|!                 | ∧_∧
     |ー |-|             と⌒⌒つ."Д")つ>>289
      ̄  ̄

291:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/21 22:54:32 1XP7rLVz0
そうだぞ、>>289

292:名前が無い@ただの名無しのようだ
06/03/22 20:40:04 MgQ+al9f0
保守


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