06/06/07 20:41:59 W7xp3TOi0
やっちまった…タイトル重複につき変更。もうホントにすいません。orz
前話は>672-673です。
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ふわり。ふわり。軽やかな羊の群れが、山羊の先導で戻ってゆく。
モンスターの子供は、羊に囲まれながら家路を急ぐ。
「モンスターじゃねえか」
「まあ見ておけ。このルートなら面白いものが見られるぜ」
兵士達がモンスターを嘲笑する。
かちり。
仔に乳をやろうと、急いでいた山羊。その足元で、轟音。
やぎさん? なに? なにがあったの?!
「おーし、踏んだ」
「地雷か。なあ、餓鬼も倒しちまおうぜ」
「経験値の足しにはなるか」
どうして撃つの? こっちはなにもしてないよ!
逃げ惑うモンスター。けたたましく笑う兵士。その先に―
「きゃあ?!」
震える女性。夕日に照らされ、長く伸びた影。
「民間人か。どこから入りこんだんだ」
「遺跡に行こうとしていたんです」
「観光地じゃねーぞ? まあ、遺跡は向こうだ」
走り去るジープ。山羊の血が、大地に吸い込まれる。