06/04/05 17:20:37 9CpoUkTs0
>>384-385 >>360-362の続きです。
『7th Heaven』という看板の店でティファが足を止めた。
扉は壊れていて、店の中は銃痕だらけだった。
ティファは足下に気を付ける様にとだけ言って、先に立って店に入ると、
陽当たりの良い窓際の席にシェルクを座らせた。
シェルクは毛布をしっかりと握りしめ歯をガチガチと鳴らして震えていた。
「ちょっと待っててね。」
ティファはシェルクの肩に手を置くと、そう言い残して店を出て行った。
自分が座っている一画は無事だが、割れた食器や酒瓶が床に散乱している。
カウンターの椅子は倒され、壁に掛けられた額はだらしなくぶら下がり…
ここで何があったかは容易に想像が付いた。
ティファは両手一杯に何かを抱えて来てすぐに戻って来た。
それを、空いたテーブルの上に置くと、今度は扉を開けて、
家の奥に消え、またたくさんの物を抱えて戻って来た。
何度かそれを繰り返し、最後には自分の身長程あるプロパンガスのボンベを
抱えて地下室から上がって来たのにはさすがに驚いてしまった。
ティファは楽々とそれを床に置くと、コンロに繋いだ。
無事に火が点いたのを確認すると、小さなミルクパンに牛乳を注ぎ、温めた。
それを、2つのマグカップに容れると、砂糖と、小瓶から茶色の液体を少し足す。
「はい!」
シェルクは自分の目の前に置かれた湯気の立つマグカップをじっと見つめた。