06/03/18 22:29:49 Uevt/GX60
「お邪魔しま~す♪」
シャワーを浴び、ストレッチを済ませて眠りにつこうとしていたクラウドの部屋に
訪れたのは、顔を赤くし、酒の甘い匂いを漂わせたエアリスだった。
「……何のようだ」
「ねぇクラウド、一緒にお酒のも?」
「断る」
「え~、だって、まだ出発はしないんでしょ~?」
クラウド達は、ミッドガルを脱出して、東大陸を出るまでぶっ通しで旅をしていた。
メンバーの疲労も相当なものだったので、ここコスタ・デル・ソルでしばしの休息を
取る事にしていたのだ。みなそれぞれ、気ままに休暇を楽しんでいた。
しかし、クラウドは今ひとつ休めていなかったのだ。
今日の日中は、ずっと女性陣の買い物に付き合わされていたからだ。
何処にあれほどの体力が残っていたのか、不思議であった。
「……ティファやユフィと飲んだらどうだ?」
「ティファ、ジョニーさんの所に行ってるの。ユフィはもう寝ちゃったの。
大体、ユフィ、未成年でしょ!」
「バレットは?」
「バーで飲んでたみたいで、もうイビキかいて寝ちゃってる」
「レッドは?」
「お酒飲めないの、知ってるでしょ!?ねぇクラウド、そんなにわたしと、お酒飲むの嫌?」
「そういう訳じゃないが、今日は疲れたんだ。早く寝たい」
「へぇ~、そうですか。クラウドは、女の子よりも疲れちゃって、お酒も飲めないんだ」
「……わかった。上がれよ」
「やった~!改めて、お邪魔しま~す!」
エアリスは、ここ数週間の旅の間でクラウドに関するひとつの法則を発見していた。
ちょっと喧嘩を売ると、必ず買ってしまうのだ。おかげで、バレットとの口喧嘩も絶えない。
まんまとエアリスの策略に嵌ってしまったクラウド。夜はまだ、これからだ。