05/09/11 22:59:00 TKP14dk+
闇
光のない虚無の中、闇だけが私に纏わりつく。
静
風の音も、己の息遣いさえも聞こえぬ空間。
温もりさえも感じる事の出来ない世界。
いや、温もりを感じる事が出来ないのは、
自分が過去にそれを捨ててしまったからであろう。
身体を動かそうにも、自らの意志で指一本動かすことすら適わない。
虚
何も見えず、何も感じる事も出来ない。
しかしそれは、守るべき者を失った時から、
虚無の中あろうと無かろうと、変わらない事なのかもしれない。
ただ一つだけある感覚は、漂うように流されていく浮遊感。
漂
私はどれだけ闇の中を漂っているのだろう。
空へと登っているのか、地の底へと堕ちようとしているのか、
それさえも分からない。
分からない事が分からない。
どれだけの時を漂っているのか、
どれだけの時が流れたのか……
どれだけ…………を想い続けていたのか………………………………