FF・DQ千一夜物語 第五百五十二夜の2at FF
FF・DQ千一夜物語 第五百五十二夜の2 - 暇つぶし2ch2:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/08/30 11:32:08 OHbE3Ogl
【過去スレ】保管サイトの過去ログ集に格納されています。

 FF&DQ官能小説スレッド
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FF官能小説スレッド PART2
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 FF・DQ千一夜物語
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 FF・DQ千一夜物語  第九六夜
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 FF・DQ千一夜物語 題185夜
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FF・DQ千一夜物語 第413夜
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FF・DQ千一夜物語第五百五十一話
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前スレ
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3:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/08/30 12:53:37 MeS1dWY+
先の圧縮でDQ小説スレッド系列が全滅。
落ちるくらいならドラクエ小説統合スレにすべきだと思うんだが。

小説スレッド然り、めぐれメタル然り。

4:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/08/30 14:01:20 QhIdc175
4様

5:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/08/30 21:13:39 w7e8DEEs
いつの間に落ちて復活してたんだ…。
とりあえず保守。そして>>1乙。

投下作品がないことにはスレの維持が難しいと思う今日この頃。

6:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/08/30 21:14:26 khDvfvhY
いや……作品あってもレスつける人がいないだけ。

7:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/08/30 21:15:52 G4srg/Ag
>>3
めぐれメタルさんは健在だよー。
ついでにいくつかぺたっと。

今こそアレ許スレの復活を
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こんなFF・DQ小説がどうしても読んでみたい!!
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>>1さん乙です。まめにほぼまりもんばしよう。

8:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/08/30 21:23:56 G4srg/Ag
ちょっと違うけど、ここも張っておきます。

DQシナリオアシスタントに応募する奴が集まるスレ
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ドラクエのシナリオアシスタント募集だって
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9:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/08/31 21:00:32 6ZZI557g
即死回避にどっこいしょ

FFDQバトルロワイアル3rd PART6
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海辺のケフカ
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もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら三泊目
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めぐれメタルの冒険 2.5 deep strangeness
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ドレミファソラ
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かなり真面目にFFをノベライズしてみる。その2
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FFの恋する小説スレPart4
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ファイナルファンタジーS 第13幕は時間稼ぎだが
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FF6をノベライズしようぜ!!~第三章~
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FF5 AFTER LEGEND
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10:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/08/31 22:40:29 q1x0yiDF
誰かFF3のSSかいて

11:1 サラ姫と四人の小学生
05/09/01 16:04:57 6Z6Tkiuu
闇深い封印の洞窟で、少年は姫君を発見した。少年たちは叫んだ。
「おまえは、だれだ!」
「私はサラ。サスーン王ダウの一人娘です。
 ところで『お前』なんて失礼ね。声を揃えて言わなくてもいいじゃない」
少年たちは驚いた。
「サラひめ。どうしてここに?」

「ムスリムの指輪をつけていたので、私にはジンの呪いは効かなかったの。
 城のみんなを助けるためにここまで来たけど…。それより、あなたたちこそ誰」
少年たちは口々に叫ぶ。
「ぼくたちは、ひかりのせんし!」
「ここはきけんです」
「すごく」
「サラひめは、おしろでまってて」
サラの胸までしかない子供たちが、取り巻いてきゃーきゃー騒ぐ。

「光の戦士? 訳わかんないこと言ってないで帰りなさい。ここは危ないのよ」
「こまったおひめさまだ」
「なにー!」

あの大地震でさえ、来るべき破滅の予兆にすぎない。
パルテナ山脈一帯を治めるサスーン領国も、いままた新たな脅威に晒されていた。
地震でよみがえった古き魔神ジンは、サスーンのダウ一族に恨みがあるらしく、
呪いの一声で城下を全滅させた。
亡霊の姿となった父と領民を救うべく、サラ姫・御年二十一歳、勇を鼓して立ち上がる。


12:2 おしゃぶり
05/09/01 16:05:28 6Z6Tkiuu
「ここからじゃ仕方ない。仕方ないからついてきなさい。
 どのみちこのムスリムの指輪がなければ、ジンを封印できないのよ。知らないの?」
「なんだってー!」
何しに来たのか分からないが―たぶん探検気分なんだ―少年たちは普段着同然だった。
山地民らしい麻の粗衣に、フードつきの白いケープは猫みみが付いている。
ベルトにナイフを差してはいるが、武器らしいものを持っている子はいなかった。

サラは戦いに来た。武装している。
肌に合うレザーの上に、胸と腰を覆う軽装甲。膝までの戦闘用ブーツ。
白い腕と腿をさらす軽装だが、剣術を使うサラにはこれが合っている。
髪は高結いして輝く金の額冠で留め、戦の女神もかくやという勇ましい出で立ち。
サスーンの民は王女でも戦う。軟弱じゃない。

王女は子供たちに言い聞かせ、聞かせた。聞きなさい。
ジンを見たら隠れること。けっして声を出さない。ぜったいに戦いの邪魔をしない。
鼻息も荒く歩き出したサラの、マントの裾を握って、四人の少年がぞろぞろ続いた。

そもそもジンという怪物は、天地を駆け・神を侮り・傍若無人に暴れ回ったその昔、
魔術の王スレイマーンによって遂に捕えられ、この封印の洞窟に呪縛されたと聞く。
封印が解かれた今もこの洞窟をねぐらにしているのは、あるいは私を待っているのか…?
この対決は王家の者の宿命。
武者震えするサラ姫に、おしゃべりしながら少年らが続く。


13:3 ダークネスのエナジー
05/09/01 16:06:05 6Z6Tkiuu
闇の洞窟のどんづまり。輝く溶岩流の上にあぐらをかいて、ジンは待っていた。
「ようこそサスーンの姫よ。噂どおり、勇ましくも美しい」
問答無用でサラ姫は指輪を掲げた。指輪に秘められたムスリムの力が、ジンを捕えた。

ところで、このムスリムの指輪というのは、サスーン領カズス市に長く伝えた宝物で、
由来は遠く、いにしえのスレイマーン王の所有物であったという。
妖魔を支配し、自在に操る力を持つ魔法の品である。あるが、

「どうした」
なにもおこらない。少年が繰り返した。
「なにもおこらないね」
サラは愕然と指輪を見つめた。
「なんてこと」
「ファファファ。増大した闇のエナジーが、おれに力を与えているのだ。
 そんなおれを、ちっぽけなガラクタで封じようなど無駄・無駄・無駄よ」

ジンは膝を叩いて飛び上がり、岩の上に仁王立ちに立った。
筋骨たくましい巨大な体躯に溢れるエナジー。指輪なぞ何のことか?
その一瞬、サラはジンのパワーに圧倒された。
サラは知らない。いまはまだ、誰も知らない。
溢れだす闇の力が、この世界を包もうとしている。


14:4 光と闇のバトル
05/09/01 16:07:45 6Z6Tkiuu
魔神の身体が、むくむくと煙のように膨れ上がる。ジンは襲ってきた。
巨大な腕が伸びて迫り、王女をつかみ取る。
剣に手をかけたまま一瞬硬直したサラの体を、少年のひとりが突き飛ばした。
「なんだ。このガキども」
四人の少年が、さっと魔神を取り囲む。戦いは始まった。
魔神に飛びかかり殴る蹴る、2回ヒット。火炎を放射し、怪光線を放って痛めつける。
絶叫し、ジンは豪腕を振り回す。

ひらりと舞い降りた少年が、サラの腰から長剣を盗んだ。
引き抜かれた王家の宝刀、魔剣ワイトスレイヤーが白光を引いて走り、袈裟懸けにする。
たちまち魔神の身体がするするとしぼみ、ジンは弱った。
「むおー。うーむ、弱った」
「いまだ! ジンがよわってるうちに、ゆびわで!」

はっと気を取り戻し、サラは指輪を高くかざした。
「ジン、聞きなさい。指輪の王スレイマーンの名において命じます。
 お前はふたたび洞窟に封じられ、眠らされなさい」
「いやだ。この数百年、おれがどんな思いで眠っていたと思うんだ」


15:5 ジンの呪い
05/09/01 16:08:31 6Z6Tkiuu
むかしの王スレイマーンの時代、ジンは名高い悪魔の首領サフルとつるんで、
国中で悪事をはたらいた。
捕えられ王の前に引き据えられたとき、あの忌々しい指輪を突きつけて、王は言った。
「お前は洞窟に封じられ、眠らされろ。百年、千年、未来永劫に!」
王の死後も、命令は撤回されなかった。ジンは眠りながら待った。

百年の時をジンは待った。
眠りながら思う。おれをここから出してくれる者がいたら、そいつを大金持ちにしてやろう。
黄金と宝石、一生なんでも買える財産だ。
しかし百年が過ぎても、誰も現れなかった。

百年の時をジンは待った。
眠りながら思う。おれをここから出してくれる者がいたら、三つの願いを叶えてやろう。
永遠の命でも宇宙の知識でも、なんでもだ。
しかし百年が過ぎても、誰も現れなかった。

百年の時をジンは待った。
眠りながら思う。おれをここから出してくれる者がいたら、そいつを殺してやろう。
ただし、死に方だけは選ばせてやる。
しかし百年が過ぎても、誰も現れなかった。

さらに百年をジンは待った。ジンは思う。
おれをここから出してくれる者がいたら、死ぬより辛い目を見せてやる。
生きながら死ぬ、亡霊の思いを教えてやる。
そのとき大地が揺れ、封印は解かれた。湧き上がる闇のエナジー。
ジンは初めて溌剌と、高らかに呪いの声を上げた。


16:6 怨霊殺し
05/09/01 16:13:24 OOiHkPnV
ジンはかく語った。
「どんなに鬱屈したからといって、人を呪っていいと思ってるの?」
「そんなのは人間のご都合だ。おれの知ったことか」
ジンは傲然と言い放った。サラ姫も怒った。

「封印され、死んでも眠れ! 未来永劫、二度と覚めるな」
「くそう、呪ってやる。呪ってやるぞ」
ジンの姿が、霧のように溶けて消えていく。崩れつつ王女を指差した。
「お前は若く美しい。だがいい気になるな。
 お前は女として生きることなく、人の身の喜びを知らずに死ぬ。
 ひとつの望みも叶わず、ひとつの恋も成就しない。きっとそうなれ」

縮みながら叫ぶジンを、ワイトスレイヤーが頭頂から串刺しにした。少年が投げたのだ。
「だまれ」
ジンは黙った。呪い半ばにジンは消滅した。

少年は無言で歩いていって、岩に突き立つ魔剣を引き抜いた。
歩いてきて、無言でサラに魔剣を返した。サラは受け取って、鞘に納めた。
「…帰りましょうか」


17:7 十年保証
05/09/01 16:14:01 OOiHkPnV
ムスリムの指輪を聖なる泉に投じると、サスーン城の人々は人間の姿を取り戻した。
国王ダウも玉座に戻り、サラ姫もその傍らに戻った。

四人の小さな光の戦士は、巨大な闇を追って旅立っていった。
城門まで、サラは一人で見送った。
鎧も脱いで普段着になってみると、いまさらに、すこし照れた。
「あなたたちに助けられちゃったわね」
「すきになる?」
目を輝かせて少年が聞く。あとの三人が向こうで待っている。

「あなたが、もう少し大きくなったらね。
 旅が終わったらここに帰って来てね。私は待ってるから」
少年は大きくうなずいた。
駆けていって、途中で振り返って、叫んだ。
「何年経っても忘れないよ。必ず迎えにくる」
四人が並んで手を振る。歩き出すと、もう振り返らなかった。

サラは一人で見送った。
泣かせるじゃないの、マセガキ。
そのとたん、本当にじわりと涙が浮いた。


18:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/09/01 16:14:33 OOiHkPnV
単レス連作式SS『ジンの呪い』


19:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/09/02 01:31:25 DmcO5pn1
おお!ホントに千一夜なFFIIIだ。乙です!

20:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/09/02 02:19:29 ij/gRAZL
>>7-9
乙。こういうのって地味に労力掛かるんだよね。助かる。
>>11-17
乙。

で前から提案しようと思っていたんだが、タイトルに 小説総合 て入れられないかな?
小説総合スレみたいな、小説の情報が集まるスレがあっていいと思うんだよ。
ここ以外に立てたら分散しそうな気がするし、ここってタイトルで分かり辛いから地味に一見さんが入り辛いんだよね。

でさ、お題スレの様に作者を求めるスレや、総合スレなんかの人用のスレが立ったときには、各小説スレに連絡にいけないかな?
時にはうざがられるかも知れないけど、そういう機会でもないと千一夜復活なんて早々気がつかないと思うんだ。
人が居ないのは知る機会が少ないのと、各小説スレの横のつながりが弱いからじゃないかな。

千一夜復活しました。FFDQの小説総合スレみたいなものです。
アドレス

だけで十分だからさ。

総合スレが出来れば
○○スレ更新の報告→それに対して読んでる人が一行感想→あーだこーだ雑談とか出来るしね。
総合スレさえ見ていれば各小説スレの更新情報が分かるって感じ。

どうだろ?

21:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/09/02 09:26:12 u86TLF8u
>>15のくだりって、モンコレからですか?
あと、ネコミミフードって導師じゃないですか?

あと、主人公君たちにマジ萌え。

22:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/09/02 18:20:06 3tdhScXj
前スレでも話に出てましたが、DQ8関連でSS投下のあるスレです。一部新スレになってます。
なお、以下のスレは全てまとめサイトがあります。

【DQ8関連SSスレ・ノーマルカプ】

【君を守るよ】ククール×ゼシカ 4【はいはい】
スレリンク(ff板)

主人公×ミーティアを応援してみるスレ part3
スレリンク(ff板)

最近SS投下ないですが
【DQ8】主人公×ゼシカ萌えスレ3
スレリンク(ff板)

以下は女体化・数字要素・エロ描写もあるので注意(違うと言っているスレもありますが)
【女の子でも】ヤンガス×♀主人公【いいじゃない】
スレリンク(ff板)

ククールのエッチな下着姿が見たい(*´Д`*)
スレリンク(ff板)

保守になりますよう…

23:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/09/03 18:04:55 JBSlkvpi
では自分も保守兼ねて。

<SS投下が活発なキャラ総合系スレッド>
アグリアス様に萌えるスレ Part20
スレリンク(ff板)l50
★ファリス超萌えスレッド PART16★
スレリンク(ff板)l50
【幸薄き】ビアンカお嬢さんのその後【美女】
スレリンク(ff板)l50

<SS投下されているキャラ総合系スレッド>
DQ4、マーニャ萌えスレ
スレリンク(ff板)l50
(※ /1089313254/283-287)

<独自に小説保管をしている所>
ふたりの物語~DQ5の王子と王女SSスレ7~
スレリンク(ff板)l50

<ちょっと番外>
高屋敷久美土門いのまたのDQ小説
スレリンク(ff板)l50
【今日も今日とて】サウンドノベル【始末する】
スレリンク(ff板)l50

24:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/09/04 01:02:21 /dkgfhuw

お気に入りのスレを説明するってのはどうだい?
信者から作者様まで大歓迎だ
面白そうな説明、楽しめるポイントが書いてあれば見に行く気が沸くぜ

25:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/09/04 21:28:43 ybTpQv1X
>>20
【小説総合】FFDQ千一夜~
みたいな感じかな?
確かに今のスレタイだと新しく入って来た人には分かり難いかもね。

更新する度に報告は…どうだろう?
割合頻繁にSS投下のあるスレがあるとそこの報告ばかりになりそうだなぁ。
でも新スレ立ったよ報告はあるとありがたいな。

26:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/09/04 23:28:22 Zaf2yWOT
試しにやってみて微妙だったら止めてみるとか。>更新報告
正直このスレでやることがない。
かといって保管人は辛そうで手伝う気になれない。スマソ

27:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/09/05 00:04:04 fc9MTZk3
更新報告、俺はいけると思うけどな。
むしろ俺は最初そういうスレなのかと思っていたが。

28:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/09/05 12:20:39 +OlgEGAI
まずラトーム氏の消息が知りたい。
冗談抜きで最近災害・事故が多いから心配。

29:田園の朝
05/09/05 15:32:01 XYmrRse4
重いカーテンを少し開けると、溢れるように白い光が入ってくる。
まばらな鳥の影がいくつか過ぎて、まだ薄い空の色が見えた。
緑の茂み、土色の曲がり道の先に、遠く青く田んぼが続く。
クッションを背に体を起こして、セシランは朝の光の景色を見ていた。

かすかな気配を忍ばせて、子供がドアの間から寝室に入ってくる。
入ってきて、ベッドの母がもう起きているのに気づいて、目をぱちぱちした。
「おはよう」
「おはよ、ママ」
後ろに隠したものを出した。手にトマトを見せて、娘はにーっと笑った。
てのひらの上の真っ赤な果実。菜園のトマトはいい出来だ。
セシランもつられて微笑を返していた。

「お誕生日おめでとう。お兄ちゃんはまだみたいね」
「ありがとうママ」
薄い白布のセシランの膝に、ぽとんと赤いトマトを置いて
娘は首に抱きついて珍しく甘えた。胸で、ふふっと息をもらす。
「早く起きたから、今日はあたしのほうがお姉さん」
「そうね。ミルルはしっかりしてるもの」
いつの間にか十三歳。セシランには何もできないまま、育ってしまったような娘だった。
ふっくらと丸く見える肩も、抱いてみると厚みが足りない気がする。
やわらかい薄茶の髪を撫でた。
「ママこんなだから、プレゼントも用意できなくて…。ごめんね」
「いい、そんなの。だって今日はパパが帰ってくるんだもん」
近く見上げる黒い瞳は、セシランにはまぶしく映った。

母の顔に差すかすかな翳りに、はっと素早くミルルは離れた。
やせた背を丸めて、セシランは咳き込み始めていた。娘の手が、震える体を抱き支える。



30:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/09/05 15:32:58 XYmrRse4
まだ息の荒い体をゆっくりとクッションにもたせて、落ち着くとぱっと立つ。
素早く立ち回る。強すぎる光のカーテンを引いて、円い木の盆にコップと、水差しに新しい水。
薬はまだ。手際よく並べていった。
いつか自然にそれを受け取っている自分に、セシランはふと気づいた。
「ごめんね、ミルル…。パパ、ちゃんと帰ってきてくれるのかしら」
「だいじょうぶよ! パパ、あれでも約束は守る人だから」
娘の言葉に、思わず吹き出した。たしかに、普段は結構、ぬけてるものねえ。

「パパはお兄ちゃん似なのよ。あたしは、」
「ママ!」
双子の兄が手にトマト持って、パジャマのまま入ってきた。
ミルルを見て、ぎょっと固まる。母娘は笑った。


それはオルフスール大陸のはずれ。
東西を高い山に囲まれた小さな国。
そこから始まる、ものがたり。


31:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/09/05 15:34:57 XYmrRse4
手慣らしというか、試作的にTDQ冒頭のスケッチ。トトロ法っていうか、トマト法。


32:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/09/06 11:48:47 /3bbEVck
TDQって何ですか?

33:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/09/07 13:56:08 FRu4/pUU
うおおおおおお見たかった! これが見たかったんだ! ありがとうありがとう!
>>32
TDQ(ドラゴンオエスト)について語れ Part9
スレリンク(ff板)
ここへどぞー

34:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/09/07 18:42:01 whUGw53s
こんなFF・DQ小説がどうしても読んでみたい!!
スレリンク(ff板)

DQ8のマルチェロ伝記で頑張っているようです。
応援してやってください。

35:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/09/08 16:46:35 L3jF6uCV
リンク乙です

36:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/09/09 02:55:15 H+o9D5bQ
554 名前:名前が無い@ただの名無しのようだ sage 投稿日:2005/09/02(金) 03:08:36 ID:7paKhKFU
ちゃんと発売してくれれば情報なんてどうでもいい
590 名前:名前が無い@ただの名無しのようだ sage 投稿日:2005/09/02(金) 11:45:37 ID:7paKhKFU
>>2eKdXJDH
ネットの情報だけで全てを知ったような書き込みナサケナス
600 名前:名前が無い@ただの名無しのようだ sage 投稿日:2005/09/02(金) 13:04:47 ID:7paKhKFU
>だれが知ったかだよバカ!俺はゲーム制作の大変さなんて知らねぇっつーの!
知ったか発見しましたwwwwwwwwwwwwwww
608 名前:名前が無い@ただの名無しのようだ sage 投稿日:2005/09/02(金) 13:26:58 ID:7paKhKFU
2eKdXJDH(´・ω・) カワイソス
623 名前:名前が無い@ただの名無しのようだ sage 投稿日:2005/09/02(金) 13:45:17 ID:7paKhKFU
だから延期の理由は社員にしか分からねぇって他の人が書いてんだろーが文盲かよボケ
626 名前:名前が無い@ただの名無しのようだ sage 投稿日:2005/09/02(金) 14:08:14 ID:7paKhKFU
>772 名前が無い@ただの名無しのようだ sage 2005/08/29(月) 22:23:50 ID:ux+4Ruoh
>>>770
>簡単に話すと、ミストに行くならFF降ろすって言われて、カチンと来たみたいよ。
>それで会社側が説得してたけど、松野が頑固一徹で本当に降ろされた。
>今年度の3月に契約が切れるから、それまで飼い殺し。
>2003年末から2005年まではまったく機能してなかった。
>シナリオは松野の書いたのが使われる。残ってる作業は、バランス調整とムービーだけ。
>発売時期などの調整で3月だけど本来なら秋には出せる位の開発状況。
内部事情なんてどうでもいいが信用するとしたら前スレの↑
632 名前:名前が無い@ただの名無しのようだ sage 投稿日:2005/09/02(金) 14:22:21 ID:7paKhKFU
松野最後の作品
671 名前:名前が無い@ただの名無しのようだ sage 投稿日:2005/09/02(金) 17:38:29 ID:7paKhKFU
散々書き込んでおいて何を今更
710 名前:名前が無い@ただの名無しのようだ sage 投稿日:2005/09/03(土) 00:03:09 ID:7paKhKFU
イクッイクッああーーーっ
イクよ郁代194-----!!!
…日もあるのか

37:(凸)ノ ◆iSwOWWow22
05/09/10 19:57:46 CRWy1MBq
まだ出だししか書いてないけど、久々に真面目な話書き始めたんで、ここに貼ってもいい?

38:名無しさん@そうだ選挙に行こう
05/09/10 20:14:04 e4vUOT8+
おおうっ!どーぞどーぞ!!

39:名無しさん@そうだ選挙に行こう
05/09/11 13:58:29 T7ScQMzS
ワクワクテカテカ

40:Flowing Tears【銀色の雫】 ◆iSwOWWow22
05/09/11 22:59:00 TKP14dk+


光のない虚無の中、闇だけが私に纏わりつく。



風の音も、己の息遣いさえも聞こえぬ空間。
温もりさえも感じる事の出来ない世界。
いや、温もりを感じる事が出来ないのは、
自分が過去にそれを捨ててしまったからであろう。
身体を動かそうにも、自らの意志で指一本動かすことすら適わない。



何も見えず、何も感じる事も出来ない。
しかしそれは、守るべき者を失った時から、
虚無の中あろうと無かろうと、変わらない事なのかもしれない。
ただ一つだけある感覚は、漂うように流されていく浮遊感。



私はどれだけ闇の中を漂っているのだろう。
空へと登っているのか、地の底へと堕ちようとしているのか、
それさえも分からない。
分からない事が分からない。
どれだけの時を漂っているのか、
どれだけの時が流れたのか……

どれだけ…………を想い続けていたのか………………………………

41:Flowing Tears【銀色の雫】 ◆iSwOWWow22
05/09/11 23:01:57 TKP14dk+

終わりの無い虚ろな世界。
虚ろな世界に終わりの時は唐突に訪れる。
終わりの無い感覚に終わりが来る時、世界は始めて色を持つ。
そう…………白く 白く 白く 白く 白く

白く

            白く

     白く

          白く

   白く

       白く


白く     白く      白く


白く………………………………刻が弾けた……………………………

Flowing Tears【銀色の雫】

第一章 巡逢-メグリアイ-

42:Flowing Tears【銀色の雫】 ◆iSwOWWow22
05/09/11 23:03:38 TKP14dk+
虚無の中に漂っていたはずの私を包む白い世界。
それは光……
「………………………………」
先程まで、指一つ動かす事の出来なかったはずの身体だが、
瞼を開く事が出来そうだ。
私はうっすらと瞼を開くと、真っ白な世界に様々な色が加えられていく。
目を凝らすと、視界を覆っている膜が薄くなり、
ぼんやりと浮かんでいた色がはっきりと見えるようになる……

目に映る物は、煤けて薄汚れた天井。
丸太を組み合せて作られた、所々に痛みのある壁と、陽光を遮る薄布のカーテン。
生活感のある質素な調度品。
そして枕元には、花が飾られている。
「どこだ……ここは…………」
私は勇者との戦いに敗れ、肉体も魂さえも打ち滅ぼされたはずなのに、
何故、こんな見も知らぬ場所で横になっていられるのだろうか……
「あっ、目が覚めた?」
何者かが、私の側へと駆け寄ってくる。
この世界には音もあるらしい。
小さな足音が聞こえてくる。
当然の事なのだろうが、色も音も無い世界に慣れきっていた私には、
それがひどく懐かしい物に感じた。

「やっと目が覚めたのね。丸三日は眠っていたから、ちょっと心配だったんだけど」
「私は……滅びたのでは無かったのか」
自分の置かれている状況が全く把握出来ない私は、
少しでも何か情報を得ようと、身体を起こそうとした。

43:Flowing Tears【銀色の雫】 ◆iSwOWWow22
05/09/11 23:04:16 TKP14dk+
「うっ!」
頭が急激に痛みを発する。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ…………」
突然の頭痛に私は呼吸を乱し、呻き声が喉から漏れ出す。
「あっ、まだ寝てなきゃ駄目だよ! ずっと意識が無かったんだから」
私は身体を起こすのを諦めて、視線を声のする方へと向けると、
一人の少女が私を不安そうな眼差しで見つめていた。
「ロ、ロザリー?!」
「えっ、わ、私?」
「い、生きていたのか! ロザリー!」
「わ、私、ロザリーなんて名前じゃありません!」
一瞬、我を失いかけたが、少女の言葉で冷静なった私は、
もう一度、良く少女の顔を見る。
背格好は確かにロザリーと近い物があるが、
髪の色は明るく輝きのある金色で、動きやすいようにしているのか、短く切り揃えられている。
濡れ光るような瞳の色は、深淵へと誘うかのような深い藍色と、
夕焼けよりも鮮やかに染まる、赫。
左右ではっきりとした色の対比がある少女の瞳は、所謂オッドアイと呼ばれる物だ。
ロザリーは、髪の色も瞳の色も、それは何者にも穢す事の出来ないような、
深い森の中にある聖域を思わせる、澄み切った翡翠色で、
彼女のそれとは全く事なっていた。
「私の名前はロザリーじゃなくて、セシリアっていいます。
 あっ、セシルって呼んでくれて良いですよ」
「………………………………」
早口で捲し立てる少女に、私はただ閉口するばかりだった。
何故私は、この少女をロザリーと見間違えたのだろうか……

44:Flowing Tears【銀色の雫】 ◆iSwOWWow22
05/09/11 23:05:08 TKP14dk+
「何を騒いでおる、セシルや」
「あっ、お爺ちゃん、おかえりなさい」
扉を開けて入って来た老翁は、白髪に白い髭をたっぷりとたくわえているが、
シャツの中から覗き見える筋肉の張りは、この老翁が精悍な戦士である事を窺わせる。
「目が覚めたのか……」
「うん、ついさっきだけどね」
セシリアと名乗った少女はクローゼットを開け、老翁の着替えを手伝いながら老翁に言う。
「お主、名は何と言うのだ?」
着古されてはいるが、手入れの行き届いているシャツに袖を通しながら、老翁が私に尋ねる。
「私に名など無い。そんな物はとうの昔に捨てた……」
名前だけでは無い、私はありとあらゆる全てを捨て、
魔族の王である事よりも、破壊の化身である事を望んだ。
後に残った物は、人間に対する憎悪……
だが、ほんの僅かに捨て切れなかった想いがあった……
「ひょっとして、記憶喪失なんですか?
 それじゃあ、私が良い名前をつけてあげましょうか。
 う~ん、そうだなぁ……ゲレゲレとか!」
「ピサロだ……」
少女に根負けした私は、捨てたはずの名を口にした。
デスピサロと名乗らなかったのは、勇者に敗れた私に、
魔族の王たる、その名を名乗る資格は無いだろうと思ったからだ。
「ピサロか……数百年前に世界を危機に陥れようとした、魔族の王と同じ名前じゃな」
老翁は椅子に座って、煙管に火を入れる。

45:Flowing Tears【銀色の雫】 ◆iSwOWWow22
05/09/11 23:06:05 TKP14dk+
「数百年前だと?!」
「進化の秘法を使い、人間全てを滅ぼそうとした魔族の王デスピサロと、
 その野望を阻んだ、伝説の勇者との壮絶な闘い。
 こんな事は子供でも知っているお伽話だぞ。
 そんな事も知らないとは、お主、本当に記憶喪失なのか?」
老翁の話している事が、すぐには理解出来なかった。
私は勇者と闘い、確かに敗れた。
だが、何故こうして生きている……
それも、その闘いが数百年前の物語として語られている。
今、ここにいる私は、一体何者なのだ……
「うっ…………」
再び、頭痛が私を襲う。
頭の中を何かで掻き回されるような、そんな不愉快な痛みだ。
「だ、大丈夫?」
「触るなっ!」
「きゃっ!」
私に触れようとした少女を振り払おうとするが、情けない事に身体が動かずに、
私は声を上げるのが精一杯だった。
が、それでも少女が私に触れようとするのを止めるには、十分であったようだ。
「この子はお主の事を心配しているのに、
 そのような冷たい態度を取るのは、男としてどうかと思うがのう。
 魔族の王と同じ名を持つ青年よ」
確かに、このような少女に取る態度としては、いささか大人気ない行動ではあった。
だが、この少女には触れられたく無かったのだ。今の弱い私には……
いや、何故私はこの少女に触れられたく無いのだ?
分からない……今、この状況も、この少女の事も、自分の事さえも…………

46:Flowing Tears【銀色の雫】 ◆iSwOWWow22
05/09/11 23:06:57 TKP14dk+
「済まなかった」
だが、自分に非があるという事くらいは、今の私でも理解出来る。
だから私は少女に己の非を詫びた。
「い、いいんですよ。いきなり触られたらびっくりしちゃいますもんね」
「うっ……くぅっ…………」
「随分苦しそうじゃな。どこが痛むのだ?」
「あ、頭だ……」
声を出すのも億劫なくらいに、頭痛が走る。
「どれどれ、少し待っておれ」
老翁は棚からすり鉢を取り出して、何種類もの薬草を混ぜ合わせ、それを擂り潰す。
「これを飲め。少しはましになるはずじゃ」
すり潰した薬草を湯に混ぜ、薬湯とした物を私に手渡そうとする。
が、私は身体を動かせないままだ。
「ああ、身体を動かせないんじゃったな。
 それじゃあ、ワシが身体を起こすから、セシルは薬を飲ませてやってくれ」
「うん、お爺ちゃん」
「まさか、またセシルを拒んだりはせんよな?」
私は老翁に答える代わりに、口を開いた。
少女の手から、薬湯が私の口に注がれ、胃の腑へと流れて行く。
全て飲み終わると、老翁は私を再び横にした。
「まずは一晩、じっくりと安静してるが良い」
「お大事に、ピサロさん」
瞼に重みを感じてきた私は、ゆっくりと目を閉じた。

47:(凸)ノ ◆iSwOWWow22
05/09/11 23:08:15 TKP14dk+
>>40->46

とりあえず出だしの部分だけ~
来週の連休ラッシュ中には終わらせる予定。
遅くとも、今月いっぱいにはなんとかしたいかなと思ってます。
良かったら、お付き合いして下さいませ。

48:(凸)ノ ◆iSwOWWow22
05/09/11 23:10:14 TKP14dk+
>>40-46
リンクの張り方間違えた(w
多分、全10回くらいになる予定だけど未定。

49:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/09/12 09:24:51 56IKM+DF
果てしなく待つに一票

50:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/09/13 21:55:45 41Hs+YIP
保守

51:月面人
05/09/14 18:53:39 4P120CTp
セシル・ハーヴィは月面人であるため、地球人に愛着を持つことができない。
人間を相手にすると困ってしまう。僕はどうしたらいいんだと、いつも悩む。

昨日セシルは軍を脱走した。脱走するとき、一人の少女を持って逃げた。
少女は抵抗し、セシルを殺そうとしたが、それはできずに気絶した。
いまはベッドの上に置いてある。

セシルは昨日、この少女の住んでいた村を焼き払った。
そのとき、はずみで少女の母親を殺してしまったのだった。
ベッドの脇に座り、少女の寝顔を見ながら、セシルは考える。
さあ、僕はどうしたらいいんだ。

こつこつとノックの音がする。セシルはふらりと立ち上がった。
こんな場末の宿に、訪ねてくる者がいるとは思えない。
「誰だい」
「カイン・ハイウィンドさんですね。お話があります」
それは偽名だ。ちょっと待ってくれと答えながら、セシルはいきなりドアを蹴り開けた。

兵士は五人。おびき出された状況だが、セシルは地球人ではない。
抜刀もろともに空を薙ぐ。剣刃からダークな衝撃が走り、兵士らをなぎ倒した。
一撃で終わり、声もなし。セシルは敵への関心を失った。

剣を納めてふり返ると、ベッドの少女が目を見開いて見ていた。
さっと毛布を引き上げてすくむ。セシルは笑顔をしてみた。
「やあ。なんというか、君を守ることにしたよ」

ケットから目だけ出して、大きな目を一杯にして、少女はふるふる震えた。
こんなふうに誤解されても困る。…僕はどうしたらいいんだ。


52:人間もどき
05/09/14 18:54:24 4P120CTp
洞窟を延々と迷いさまよった挙句、僕はようやくマーニャとミネア、
ジプシーの姉妹を発見した。駆け寄ろうとする。
「待て。それ以上近づくな」
「なんですか。…そうか、お前たちも偽者か」
「あんたは喋らなくてもいい。質問にだけ答えろ」

なるほど、彼女たちも警戒していたのだ。妹ミネアさんが尋ねる。
「エンドールでカジノにいたのは、マーニャかミネアか」
「両方」
即答した。ついでに僕もいたけどね。

「第2問。私たち姉妹の、死んだ父の名は」
「エドガン」
酒の勢いでしゃべったことがある。そういう情報は忘れない。

「では、第3問」
「ミネア。やっぱりこいつ、様子がおかしい。攻撃したほうがいい」
緊張した空気が肌にざらつく。やはりこいつはシミュラクラだ。よく似ているが、違う。
ポケットに手をやる。
「その前に、僕の主張も聞いてほしいな。証拠はあります」
「なんだ」
「姉さん、見ちゃだめ!」
もう遅い。手のひらの宝石『信じる心』から洗脳精神波が迸り、姉妹は呆然と立ち尽くした。

「あああ…。ごめんなさい、私たち疑ってばかりで」
「いいんですよ、そんなこと」
そして僕は洞窟を出た、二人の人間を連れて。世界も僕が救ってやるさ。


53:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/09/16 18:31:38 Ngt6daKd
AC発売のあおりでスレ乱立中…
危ないので保守

54:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/09/18 03:13:06 wYuJDrLR


55:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/09/18 18:45:02 cu0GSoSN


56:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/09/19 14:38:45 xUyR/oyu
下がりすぎ緊急あげ

57:犯罪
05/09/19 15:53:41 9WoHQDpV
ガーデンブルグ国に男はいない。統治も軍旅も耕作もすべて女が行っている。
幼くして即位した現女王は、糸繰りの技も機織りも、あるいは詩歌管弦、文学・哲学にも
まったく心を向けず、ひたすら手痛い戦闘と、風切って野を駆けることばかりを考えていた。
まとった紫衣を細腰できつく帯し、背に矢筒を負い槍を手にして
女王の日々の楽しみといえば、鹿だの猪だの、山野の野生動物を打ち殺すことばかり。
城を囲む深森に獣を追うとき、畑々の麦穂を縫って走るとき、
束ねた髪は背になびき、吐息も軽く駆けゆけば、
サンダルの足裏は地に触れず、あたかも空中に飛ぶようであり、
しなやかな身体の躍動に、国中の女たちはみな戸を出でて驚嘆しつつ眺める。
弓矢を置いて樹に立て掛け、前髪を払って汗をぬぐえば、
衣を通して上下する、わずかな胸の膨らみははじめて分かる。
岩に腰つけて足先を揺らせば、すっきりとした脚線はあらわに伸びて
女たちは驚き、女王は朗らかに笑い返す。このようにガーデンブルグの民は女王を崇拝していた。

ガーデンブルグ国に男はいない。鎖国して余所者を閉め出していたが、
一日、永の沈黙を破り、この国に訪れる客があった。
世界を旅する勇者と聞いて、国中の女たちが見物に来る。
緑の髪の少年は美しく、その旅と冒険、魔法と戦闘の物語は、うら若き女王を心から楽しませた。
王国に伝わる宝物の盾、金銀の数々を気前よく贈っても、旅人たちはまた行ってしまう。
少年は女王の華奢な手を取ってくちづけた。一夜来たり、また去りゆく。

その夜、城内で犯罪があった。女王のシスターが朝起きると、大切な十字架がなくなった。
勇者一行は法廷に引き出された。女王の治めるこの国に、あえて大罪を犯すものはいない。
そう、盗みは死罪。盗まれた『ブロンズの十字架』の代わりに、彼ら全員の身を磔に架けよ。
あおざめ震える仲間たち。

少年は毅然と立ち、反論した。
「僕たちが真犯人を捕まえてみせます。仲間の誰かを人質に取ってもらえませんか」

女王ははにかんで、微笑んだ。
「あなたがわたしの人質よ。もしも裏切ったら、命はないわ」


58:リースとお姉さま
05/09/19 15:54:38 9WoHQDpV
リースはお姉さまと一緒に天空の城で暮らしている。
お城の花園で、花蜜を集めて暮らす。お姉さまは教えてくれた。
「ぎりぎりで零れないように、縁のところで蜜を回すの。
 そうすれば、踊りながらでも蜜を傷めないわ」
「はい、お姉さま」
リースの指がそっと揺らすと、花から金のしずくが小壺に落ちる。
お姉さまと笑いあって、リースはまた花園に踊り出した。
やわらかい草の上で、サンダルがきゅっと鳴る。くるりん、くるりん。

踊りながら花をめぐって、花園を一周するころには、また花蜜は溜まっている。
無理に溜め込むことはない。欲しいだけ採って、好きなだけ踊ればいい。
そうして踊り疲れたら、いつでも休んでいい。
花に埋もれて眠ってもいい。お姉さまと一緒なら。

そんな日、ある日、リースは花園の向こうに変なものを見つけた。
あれは何だろう。リースは黙ってじっとみていた。
それは花園を渡ってきて、踊るお姉さまに近寄った。
「ちょっとすいません」
「はーい」
なんでしょーと振り返る、お姉さまのアゴが外れた。
「ギャー! 人間! ギャー!」

お姉さまは飛び上がった。蜜壺を投げつけ、サンダルを脱いでそれではたき、それも投げる。
あわてて逃げる背に向かって、お姉さまは必死でスプレーを噴射した。
花園にもうもうと立ちこめる白煙。つーんと強烈な刺激臭、涙が出そう。
こっちに越してから、人間なんて一匹も見なかったのに…。

リースが裾を引っ張ると、お姉さまはハッと我に返った。
「人間と話しちゃダメよ、リース」
「はい、お姉さま」
人間て何だったんだろう。ま、いいか。

59:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/09/19 20:29:49 SSgoSmki
(・∀・)イイヨイイヨー

60:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/09/19 23:05:18 o893DI2w
>57 58
以前もDQ4短編作品を大量に書かれていた方?
すごく(・∀・)イイ!

61:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/09/21 23:14:50 QzOtG6pG


62:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/09/23 17:57:33 oswaD6Us


63:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/09/24 21:52:08 cLfrBdYo


64:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/09/26 00:18:03 hDzJByye


65:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/09/26 01:59:08 Xoq5GzAc
SS投下待ちage

66:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/09/27 12:44:35 lEm9K00O
そういえば、ドレミファソラの次スレはどこになったんだっけ?

67:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/09/27 22:15:36 AftvB6Ay0
永遠のギバ節に引っ越したよ
そしてSS投下期待保守

68:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/09/28 04:11:52 p96yG1O6
ゲームブックスレの次スレ立たないかなあ
マスター達はどこからいるのだろうか

69:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/09/28 18:26:33 BzBmykAF
トルファの続きはこちらにあったよ。

こんなFF・DQ小説がどうしても読んでみたい!!
スレリンク(ff板)

ゲームブックスレはまだ立て直されてないみたいです。
今頑張ってるのはギャルゲスレとか主雑スレ辺りなのかな。
美女ヤンも盛り返してておもしろいけどss違うし。

70:1 世界の外殻
05/09/29 13:12:55 LmKf6FcS
はるかな時と空間を隔てて、いまやオルフスール大陸の名すら人々の記憶に遠いのである。
だから、まずはその地のあらましより語り起こして、物語のはじめとしよう。
そのかみ神と魔との相争った地上に、ヒトの種族が住み着いてすでに幾千年、
オルフスールと呼び習わされたこの大地にも、幾つもの人間の国家が興り、栄えた。
果てない時流と空間の中で、いったい幾つの国々が興り、また亡びたか、
そのいちいちを今は語らない。あるとき、あるところに、コビアの国という小国があった―。

コビアの国、竜の住まう地。古くはコビア・キムルと呼ばれた。
外洋に接する大陸の西端に位置し、はんたい側では内海に接して、
国土はけっして広いとはいえない、短い地峡をなしている。
海岸の線は大きく複雑に入り組んで、伝えによれば、それは吠えかかる竜の姿という。
狭い国土は水平面に対して垂直に屹立し、狭いわりに高い山々の連なる、
海辺でなければ山の辺の、人の行き交うには便の悪い、
コビアの国は辺境だった。国ごと田舎といっていい。

外洋内海の海風は、山嶺に当たって雨を降らせ、山ふところの緑は深い。
深い谷々、豊かな水に、むかしから村々は護られて、
そこでむかしから人々は、百年一日のような農村の暮らしを守っている。
標高の高いところでは、牛や羊の放牧をしている。
険しい山々に阻まれて、村どうし人どうしの交通は少ない。
全体を見る目にはまとまりのない、国なのか何か分からない、ものさびた地方に見えるだろう。
南部の海岸はまた事情が異なる。コビアの国の北辺の、山岳地方はこのようである。

しかしこのような田舎ならこそ、昔なじみの古い物語も保存されていよう。

世界は大きな球体。その表面に、
こうした人間の田舎はそれこそ限りなく無数にあって、そのひとつを見てみれば、
なんという飾りのない山道を、古ぼけた荷馬車ががらがらと、
傷んだ車軸を軋ませながら、えっちらおっちら登っている、そんな国。

71:2 地上の山国
05/09/29 13:13:31 LmKf6FcS
少年は荷台から両足を突き出して、天井のように道に被る、頭上の木々を観察していた。
あの茂みにも、なにかいそう。カブトとかクワガタとか、少なくともカミキリ。
緑の雲から降る蝉の騒ぎに、負けじと声を張り上げた。
「スライム飼ってみたいって、僕いったんだ。パパ、憶えててくれたんだなあ」
ところどころ切り通しの道は、せり出したり・引っ込んだり、
谷筋をずうっと巻きながら、次第しだいに登っていく。

荷馬車の荷台は車軸に直結した原始的な造りで、でこぼこの道にものすごく揺れる。
口を開くと舌を噛みそう。野菜の箱は押してくるし。
「スライムって何を食べるの? 肉食だったら、困るよ」
少女は荷台の板の木に、ワンピースのお尻がささくれ立つのを気にしていた。
問い返す少女の面立ちは隣にすわる少年に似て、少年は少女に似て、
並んですわる双子はきれいな一組の人形のよう。
少年は観察をやめてしばし首をひねり、それから身をひねった。
「おじさあん」
「どうじゃろなあ」
御者台の農夫は振り返らずに声をうなった。荷を牽く馬のしっぽが揺れる。
双子はしばらくおじさんの背中を注視したが、どうもそれっきり、返事がない。

「…パパに聞いてみよう」
「うん」
視界がぱっと開けた。ここが峠の道分かれ。
荷馬車は停まって、農夫も馬もここで一息。荷台の子供たちもふうと伸びする。
ずっと山道を覆ってきた木々は足下に退がって、後にしてきたルフルの谷は
ここからすっかり一望できる。
「わあ」

マログリフル県ルフル郷。細長い谷間に点々と、ちいさな家々は点々のように見える。
このあたりの農村は水稲耕作。コメを作る田んぼを幾枚も幾枚も連ねて、
谷間は春には銀の水かがみ、いまは一面の深みどり。やがて秋にはこがね色、
季節に色を変えながら、むかしから変わらない営みがそこにはあった。

72:3 山国の郷里
05/09/29 13:14:14 LmKf6FcS
『…というお話だったのです』
多分に想像と創作を交えて、母は地理の教科書を読み語った。
神妙な顔つきで聞いていた子供たちが、とたんに笑い崩れる。おしゃべりが始まった。

勉強時間。子供たちの通う分校は今は夏休みだが、夏休みには宿題が出るのだった。
大量の宿題を早々に片づけることは、子供たちにはできそうになかった。
後々に取っておくことも、したくないので、毎朝、午前中に一定量のお勉強をやった。
居間に椅子を並べて、母は子供たちにつきあって、子供たちは母につきあって。

自分自身、昔習った事どもはあまり憶えていないので、母は一緒に勉強してみることにした。
そもそも地理の知識は、必要か。将来必要だという理屈は、いまの自分には何ともいえない。
母にはドリルはなかったが、学習分野をテーマに短い物語を作ることを自分に課した。
テーマに沿って物語世界を作るには知識が要る。充分に感性を楽しませるためには技術が要る。
ようするに、母は子供と一緒に遊んでいた。魔術の理論を使って。

教科書からでも、聖書からでも、彼女は物語を作り出す。
過疎地で子供を育てる母、セシランの、それは教育法ではなくて、趣味だった。
そうしたセシランの教育観は、彼女自身が魔法使いであるということに関係があった。
ま、夢みる子供たちに育てば。カリスとミューズ。

『カリス、ミルル、さあふたりとも仕度なさい』
勉強はおしまい。教科書を閉じてセシランは促した。
今日帰ってくるパパのお迎え。お土産に、
ムルイという名のスライムを連れてくるとのことだった。
『スライム? やった』
『ええー。うちで飼うの?』

子供たちの声も華やぐ。よそ行き服に着替えると、何を言ってもはしゃいで見える。
いいなと思う。病体で篭もりがちな自分は、夢想するばかりではナイーブなままだ。
でも…気をつけて、ね。
『いってきます!』

73:4 峠のこの道
05/09/29 13:15:00 LmKf6FcS
峠を越せば、今度はだらだら下りが続く。
谷面を移ると植生も変わる。木々は脇に退いて、ひょろ高い針葉林に変わり、
道はずっとましな林道になった。その代わり、日も当たる。
次第しだいに下りながら、がらがらがらと荷馬車は進む、野菜と子供たちを乗せて。

このーみちー わがーみちー
はてしなくつづくー

「ヨイ」
御者台のおじさんが合いの手を入れる。合ってない。
ブフッと馬が吹き出した。

であーいとー わかーれをー
くりかえしながらー

「ホイ」
「どうも狂っちゃうな。おじさん」
「そうかい?」
下りきった道は開けて、広くて新しい街道に合流する。
荷馬車の向きを変えながら、農夫と子供たちは道脇の朽ちた路標を確認した。
いま通ってきた古くて狭い道のほうが、戦国時代の軍道。むかしの本道だったとか。
おじさんの話では、この道を行く人も今は少ない。
ルフル谷の辺りも由緒は古いが、今は過疎の村。往事をしのぶよすがもない。
世々の移ろい、時の流れは、想像するしかない。出会い、別れて、果てしなく、かな。

子供たちの歌におじさんも交えて、馬車は新しい道を行く。
もひとつ尾根を巻くといよいよ前は開けて、竜の川辺の盆地が広がる。
竜眼湖から流れ出る大小十四の流れの本流。むかしは船の行き交ったものだが…。

前は開けた。見晴らす緑野に耕地と森と、白く輝く水の流れ。
空に日はもうずっと高い。高い城壁はマログリフルの町。県庁所在地だね?

74:5 道行きの子供
05/09/29 13:15:36 LmKf6FcS
小さな盆地の町マログリフルは、いちおうこの地方最大の都市なのだが、
農作物の集積場という以上の意味を持っていない。産業はない。

それでもここには常設の市があって、市門より内の通りに沿っては、
四辺の村から持ち寄りの産物、街道をわたる旅商の商い物、あいまぜに軒を連ねて、
日なか賑わいの絶えることもなかった。
荷馬車は大胆に人なみを分けて、石畳の道をがらがらと行く。
昼ともなれば、あちらこちらの屋台から何やら香ばしい香りが微風に乗って漂って、
荷台の子供たちの鼻をくすぐった。馬の方は人混みに慣れて、足取りも落ち着いたものだ。
「ふたりとも、お小遣いは」
「ママに貰いました。でも、パパもいるし」
「ウム? ふむ、それはいいな」

町の中心部は高い石組みの城壁を築いて、周りの市街からはっきり区別していた。
戦乱の時代の防塞の名残で、現在もコビアの城から守備隊が来て駐屯する、
軍事拠点ということになってはいた。城壁の中は花畑で、公園になっている。

少年、カリスは飛び降りた。
少女、ミルルは膝を揃えて、双子は互い違いに地面に着いた。

薄茶の髪、薄茶の瞳。ふたり並んでおじぎする。
「ありがとうございました」
「お父さんによろしくな」
「はい!」
ふたり、そっくりな笑顔を見せて、双子は回れ右して歩き出した。
農夫は子供らを見送って、荷馬車を市場に引き返した。

75:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/09/29 13:17:37 LmKf6FcS
フォーカス~カリスとミューズ

76:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/09/29 17:11:16 gw0Bl5dk
宿屋スレって落ちちゃったの?

77:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/09/30 13:08:56 rEGYzqea
>>76
残念ながら。
スレリンク(ff板)l50

78:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/09/30 14:18:57 gVDqoG3d
工房ん時DQ5にめっさはまってえらく書いてた今見ると痛々しい小説を発掘したんだが。
ストーリーになぞって書いてた奴なんだが、こういうのって駄目なんだっけ。公開とかしちゃ。

79:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/09/30 17:37:26 fRCwnoMk
自分が書いたもので恥ずかしくないならいいんじゃないの?

80:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/02 09:34:21 Xxu0IJgR
保全

81:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/02 21:50:57 rHdTbmOG



82:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/04 01:28:01 LgXUdK1J


83:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/04 23:00:32 cR36qHAq


84:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/06 10:44:56 c+w+7esX


85:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/07 06:51:53 CDdG0IB5


86:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/07 09:32:57 vTNsJ+EH


87:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/07 19:25:04 QzQPoaCQ


88:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/08 10:32:58 ZkrWkLll


89:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/08 11:25:55 gqkMI2f3


90:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/08 23:20:53 0VEI+RON


91:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/09 09:14:42 sdiu6Ei0


92:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/09 15:23:40 pVS7Eoni


93:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/09 19:57:23 ZoBBMmY3


94:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/10 09:07:05 TnfnsJQy


95:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/10 15:16:05 tg7jYpcy


96:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/10 21:30:32 57SPZ0mb


97:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/11 14:43:56 UCn3+bxa
>>57
女王様に弄ばれるDQ4勇者(男)ハァハァ
・・・遅レスでスマソ

98:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/11 17:45:52 KZVG/Rwp
普通のレスが来た為終了

ほぼかんせんどうろでたのきいろ

で何かお願いします

99:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/12 18:30:35 s16cQ4q4
>>76
復活した模様

もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら四泊目
スレリンク(ff板)

100:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/14 05:33:36 PkjjKe5b
こちらでも紹介。新中さんの新作。
【FF】  小説/物語スレ  【DQ】
スレリンク(ff板)
あいかーらず誉め言葉以外まったく聞こえない人で……WEB作家なんてそうでなきゃやってられないんだろうけどさ。

101:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/14 22:33:36 5xD79qRO
いきなり自分でスレ立ててSS落とすとは・・・

102:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/15 18:12:15 Gx4tr/6J
保守

103:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/15 18:58:14 PSL07/XU

URLリンク(yossi.sakura.ne.jp)

このサイトの妄想用掲示板及び、ぎゃらり~の妄想板SS保管庫の
?マンの全作品と嵐のSSは明らかに>>1の保管サイトの作品なんだが…
ここの管理人は単に気付いていないだけみたいだが、どうするよ?

104:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/16 00:15:48 SdWS5+2K
>>103
もう消えてた。対応早っ!

105:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/17 23:16:43 oXUqek91
保全

106:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/18 22:23:56 OyVn4YPL
保守

107:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/18 22:59:55 3HCnPb4n
ho

108:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/19 02:23:00 a2ELprKg
ぉ、このスレ復活してたのか。しかしラトームさんはいったい・・
管理人をやめるならともかく消息不明だとなぁ。


109:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/20 23:44:16 Tyk3jBSI
>108
かれこれ半年になるよね。
トーナメントでマイナーチェンジしてたの見てからだから。
あの後ラトームさんの身に何が…

110:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/21 00:01:37 eJ50sJn+
・・まさかっ!


受験?

111:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/21 02:13:59 4RbeWAP4
もちろんプライベートより優先されるべき筋のことではないのだが、
千一夜サイトの掲示板にすら何も報告が無い以上、
連絡が取れない事情がある、もしくは報告すらする意思が無い、と受け取らざるをえなくなってしまうのだがな。

あとエロパロ板にFF総合の新スレできたみたいですね
(やっぱり官能小説スレの後継ではないようですが)
初っ端からえらい荒れ模様ですが…
FF総合エロパロスレ2
スレリンク(eroparo板)

112:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/21 02:52:04 eJ50sJn+
大変そうだな…。

ところで何度か出た話だけど、仮まとめサイトみたいのをつくるわけにはいかないのかな。
保管人の人たちは健在みたいだから、出来ると思うんだが。
まぁHTML使える有志の方がいないとあかんのですけど。

113:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/21 09:50:19 riZWRzT6
正直ここ最近の事故・事件の被害にあってやしないかと心配
都市水没とか脱線事故とか

114:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/22 22:45:36 GVuVVWFh
連絡しようと思ったら携帯でもネットカフェでも何とかなるからねえ…
そういうことを考えると色々勘繰ってしまう。
千一夜がある鯖は有料だっけ?
なら今も存在しているから月々の使用料は支払われている=存続の意思を持った状態にある、
と言える?
そんなに簡単なものじゃないのかな。

115:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/22 23:12:24 kbxHEKgf
>>114
>月々の使用料=存続の意思
確か前だか前々スレだかラトーム氏がその件について言及していた記憶がある。
自分に不測の事態が起きた場合、支払いが止まれば鯖側が停止させるとかなんとか。
口座から引き落とされっぱなし、なんてことはないよな…?

116:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/22 23:53:49 W7tIuskS
口座はその名義人が死亡すれば金融機関側で凍結されるから、
…よけい変に勘ぐって心配になる。

117:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/23 10:59:04 7nE+vq7Z
たしか鯖はだいぶ先まで先払いしてあるといってた。
少なくとも(不慮の事態があったとしても)今年中は大丈夫なはず。

118:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/23 15:38:34 WXescvWD
単に同人作りで忙しいんだろう。

119:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/23 18:12:15 aCnkmlcd
同人作家だったのかよ

120:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/23 22:42:05 brY5HfAt
東海地震が来たらこの板の住人も死亡者が何人も出るかもしれんし、
ラトーム氏も……といったところかもしれんな

121:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/25 02:39:16 idGHih70
何はともあれ、お元気だといいな。

122:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/25 04:13:01 i0CLcsCz
おまえらみんないいやつ

123:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/25 18:21:47 peTGDfeM
遅刻30分以内:まだなんとも思わない
1時間ぐらい:「何やってるんだ!」と怒る
2時間オーバー:何かあったのかと心配になる←いまここ

124:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/25 23:36:23 1XLTEA7S
一連の流れを読んでたらマジで心配になってきた…。
「便りがないのは元気の証」(だっけ?)
と思いたいんだけど…

>>123
それ、すごいよく分かる。

125:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/26 01:10:52 5NEU2uGq
いや、すでに1~2日立っても音沙汰無いんで
どこに連絡取るべきか悩んでる段階かと。

126:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/26 13:58:19 lq+gdhOq
n

127:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/26 23:44:56 UCcYQHSv
いつ来てもいいように保守

128:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/26 23:58:36 Z1CupoOk
なんてハートウォーミングなスレ

129:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/28 17:07:57 aclAoCpa
そろそろ三代目を選定する時期にさしかかっているのかもしれん。

130:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/31 16:40:27 j4xwQWbS
前スレか前々スレかでギコガードさんが呼びかけてくださったのにも無反応だったしねえ…
火中の栗を拾いたくとも拾えないというのが現状のような。

131:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/10/31 16:59:14 jRe714Tz
三代目を選出するにしても、今の場合ラトームさんがいないから
サイトをゼロからつくらなきゃいけないわけだな。こりゃ大変だ。

132:(´ ∀`)
05/10/31 21:15:23 nMvOqs8w
「くっ!」
ある宿の一室で男女が愛しあっていた。
その者達は双子の子を持ち、双子が寝たのを確認してから愛し合っていた。
しかし、子供たちは経験をかなりつんできた。寝たふりなど簡単だ。


「あーあ。またお父さん達、やってるよ。」
青い髪の少女が同じ髪の少年に小声で話す。
「タバサ、お父さん達に気づかれたら、やばいよ。ガクガクブルブル。」
「まったく、レックスお兄ちゃんは・・・。
いずれやることなのよ。・・・・それよりも・・・ねぇ・・・。
おもしろそうだからやってみない・・・?」
レックスは震えながらタバサに聞いた。
「やってみない?・・って何のこと?」
「決まってるじゃない。S●Xよ。
どんかんだなぁ・・。お兄ちゃんは・・・。」
平気でタバサは言った。
「た、タバサ!何言ってるんだよ!?
完全に子供の言う事じゃないよ!?」
となりの部屋の音がピタリと止まる。

「レックス、まだ起きてるのかな?」
「気のせいよ・・・。」
二人の男女がまた”作業”を始める。

                 続く・・・?

133:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/03 01:02:04 5Gk8eI/5
hosyu

134:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/04 01:59:20 SIaJ46wt
負担軽減と更新になるなら、いっそブログ形式とかに移行してみてもいいんじゃないかと戯言を吐きながら保守。

135:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/05 19:50:49 PKxh5mXh
なにはともあれ、ここが盛り上がるといいなと願いいつつ保全。

136:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/05 19:57:20 1HN0za8w
長編が一本でも定期連載とかしてくれるとなあ

137:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/05 22:14:59 dnu7dgb5
こんな小説を読んでみたいスレも落ちたな。
DQの小説スレッドをひとつにまとめるべきじゃないか?
王子王女スレもめぐれメタルも

138:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/06 09:24:17 mV1sWybn
基本的にここがそうなんだから無理に新スレ立てて
分散させるのはもはや得策ではないね。

139:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/06 18:56:29 B+O28ns7
すいません

このスレと、
このスレ↓って

FFの恋する小説スレPart4
スレリンク(ff板)

具体的にどうちがうんでしょうか
DQと「恋」が入るか入らないかのちがいですか?
長編うpしようかと思ってんですが
両方のスレの1を読んで悩んでしまいまして
ここはうpする場所じゃないとか、
ありますたらすみませんが教えてもらえないでしょうか
適切なスレに逝きたいので
できるだけ具体的におながいしますです

140:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/06 19:21:32 as/HbVO9
結論から言うと、恋愛物ならどっちに投稿しても平気だと思います。
向こうはFFの恋愛物のみを扱うスレで、ここは基本的に総合で何でもアリです。
ただ、住人の反応はやはり恋愛スレなら恋愛スレの、総合スレなら総合の反応がかえってきます。
気になるのなら両方のスレを読み返して雰囲気を読んでから投稿すればいいかと。

どっちに投下するにしろ期待してます。

141:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/06 19:56:55 B+O28ns7
>>140
レスありがとうございますた
FFなんで、ほんとはF恋の方に落とすつもりだったんすけど
何気に板を徘徊してたらこのスレも見つけてしまいますて
しかも現在2万文字を越えてしまいますて
向こうのスレ700超えてるし2スレにまたがってダイジョブなのかなとか
悩みがつきませんで

とりあえず両方の前レスよく読んできます
ありがとうございますた

142:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/07 02:03:52 lBsAjxIv
滞っているリレー、長編

トルファの冒険
華龍光臨

あと、なんかそれなりの作品てあったっけ?

143:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/07 02:42:48 /cd+XuTV
ゲームブックスレ再建しないかなー

144:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/07 02:49:55 Q1Vy+SBR
あららスクエニ出版小説スレが落ちてる。

145:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/07 22:43:35 YJV6ZvsT
>>137
全部まとめるというのはやめた方がいいと思うんだが・・・

146:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/08 19:04:43 Z1ym/aNs
確かにむやみやたらにDQ関係のssスレをまとめるのはどうかとは思う。
めぐれメタルも宿屋も王子王女も皆性格違うし。

現実問題として既存のキャラ・カプ萌えスレ以外のss(特に長文)投下可能なスレってないんだよね。
短編では一度こちらにお邪魔したことあったけど。
でも新たに立てても現状では維持できんだろうしなあ。
難しいなあ。

147:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/10 03:19:47 R7WW43iN
>>146
ここにも投下してもらいたいな。

というか最近なんかSS職人の数減ったような気がするんだよな。
だから落ちたとこは立て直しても人があんま集まらないから意味ないだろう。
現状で立ってて成り立ってるスレを続けていけばいいと思う。

ついでに久々の良作みつけたので晒し。
■トンベリ復讐ものがたり■
スレリンク(ff板)


148:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/12 11:48:07 PNk47/gy
>>145-146
自分はそう性質は変わらんと思うがな。
バトロワスレみたいな大規模でいろいろルールくっついているならともかく
普通に投下するスレならまとめても問題ないんじゃない?

149:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/13 22:33:21 N1YPEToB
唐突ですが、類語検索が出来るようになったので張りに来ますた
Yahoo!辞書 URLリンク(dic.yahoo.co.jp)
有名だけどこれも
シソーラス(類語)検索  URLリンク(www.gengokk.co.jp)

150:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/14 20:21:02 IoGyTe9z0


151:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/15 22:09:18 umc1ER1QO
>148
スレとして成り立っているのなら無理にまとめる必要はないんじゃ?
どちらもちらとしか覗いたことしかないんで断言できないんだが
例えばssの投下されていたスレが落ちて誰も立て直さないのならここに、というのなら分かる
でも既存のスレに「こちらにどうぞ」と誘導する必要は感じないんだが、どうだろう

152:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/15 22:20:54 4P+ZaT1YO
スレタイがはっきりしないと一見さんが来ないって予想は出来るな。
単品小説まとめスレッド
こんなスレがあっても興味が沸か辛いし、書いてある内容が瞬時に分からない。

今回の圧縮でめぐれメタルが落ちたね。
人が多いのはFFSだけだ。
FFSとその他で何故こうも差が開いたのか。

153:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/16 22:02:20 gbhSmyJDO
こんなのができたみたいです。

ドラゴンクエストの小説を書かないか?
スレリンク(ff板)

今後に期待。

154:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/16 22:05:42 velfKNc00
新しいの作るよりここにも投下してほしいな・・

155:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/16 22:59:56 5qD6Zez20
>>139です
アドバイスくれた方、ありがとうございますた
住人がだいぶ重なってるような気はしますが
とりあえず

↓結局こちらのスレに投下させていただきますた
FFの恋する小説スレPart4
スレリンク(ff板)

>>152
SS初心者なもんでこのスレの第一印象を語れます
スレタイが重たい印象なんですね
まず数字がすごいw
どうしようもないことではありますが
超老舗って感じで、やや近づきがたい雰囲気ありますた
あと、>>1で一瞬、小説サイトの紹介onlyスレなのかなと
SSを投下しても良い場所だと気がつくのに
ちょっと時間かかりますた
俺が不慣れでタコなせいもあるかもしれませんが

次スレで>>1の文面を少し変えてみてはどうかと

156:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/16 23:21:18 lODXT6r90
>>155
そこのスレは良くも悪くも同人女的な住人が多いので、
よほどのことが無い限り、まずマンセーレスばかりが返ってくる。
かといって褒めレスばかりが続きすぎることもなく、他の職人も間髪入れずに作品投下してくる、という性格があるな。

とっかかりとしてのモチベーションを上げるには比較的いい所かと。

157:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/16 23:27:29 I8FMyzRL0
このスレも小説を投下してますよっと

俺がドラクエ3の主人公だったら3
スレリンク(ff板)


158:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/17 00:54:02 cmzj7Qp00
>>153にあるスレを立てたんだが…

スマネ!こんなスレがあるとは知らんかった!!
スレタイで中身がわかるようにした方が良いと思う。

159:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/17 00:56:02 JYBNcLdZ0
ほんとにこの板は世代交代が進んできたなあ……ってとこ。

160:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/17 01:21:44 B4gdGUmV0
確かにこのスレタイは解り難いわな

161:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/17 01:26:58 qDwMzMGn0
たしかにここ最近は千一夜サイトの連絡用掲示板と化してたような気もするなw

162:書き手  ◆F/WveZadCU
05/11/17 02:19:27 B9t9PWIu0
めぐれメタルの冒険落ちちゃいました。
200で落ちると言い訳も出来ない次第です。

さてと・・・どうしたものでしょうか。
最近人がいなかったのは確かですし、スレが立たないようでしたら
しばらく休憩して書き溜めしておくのもありかと思ってます。
惰性で続いているのかなと頭によぎる時はありますから。

千一夜に関しては>>1に追加でこのスレの説明が書かれているといいかもしれませんね。
物語風、語り部風の>>1というのは好みではあります。

163:書き手  ◆F/WveZadCU
05/11/17 02:22:39 B9t9PWIu0
まったく書き換えちゃうのもいいと思います。
>>20>>22にあるように 小説総合スレ って入れちゃうといいかもしれませんね。

164:書き手  ◆F/WveZadCU
05/11/17 02:23:38 B9t9PWIu0
>>20>>25でした(汗
age逃げ

165:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/17 08:20:17 O9sLYYX20
エロパロのFFスレも廃墟だなー・・・

166:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/17 09:19:27 93NZHC6v0
このスレの住人は、どういう組み合わせが好みですか?
A)一人称 三人称
B)シリアス お笑い
C)ゲームの内容を忠実に再現 ゲームの内容をなぞらえつつ独自に変化 完全オリジナル

167:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/17 15:01:17 olkXNIrh0
正直特に好き嫌いはない。
仮に一人称 シリアス 忠実
でもおもしろかったりつまらなかったりするし。

またお笑い一つとっても
コメディとギャグでは全然違う(ギャグの場合大当たりか大外れが多い)。

リクエスト受付ならともかく自分の好きなようにやるのが良いかと。

168:保守
05/11/17 20:36:16 f2mZqCUX0
「オルテガよ…それではどうしても旅立つんじゃな?」
アリアハン王が、不安そうな顔をしながら呟く。
オルテガは、にこやかに笑いつつ答えた。
「ハッハッハ!!大丈夫ですよ、王様。
 鍛冶屋にも、特注の兜を作ってもらったし、必ずやバラモスを倒してきますよ」
王は、まだ不安そうな顔のまま話した。
「じゃが…なぜ酒場で仲間を探さないのじゃ?仲間がいるほうが…」
オルテガは言葉を遮った。
「王様、酒場では私と気の会う人が見当たらなかったのです。
 気まずく旅をするならば、一人旅の方が気が楽でいいですよ。」
「むぅ…しかし、お主には妻子があるんじゃぞ?もしものことを考えると…」
王はまだオルテガを旅に出すのに不安を感じている。
何故か…嫌な予感を王は感じるのであった。
「ハッハッハッハッハ!王よ、私はまだ30です。体力なども若者に負けるとは思っておりませんよ
 それに旅先で気の会う人がいたら、その人を仲間にしますよ。」
しばらくして、王は口を開いた。
「……そうか。じゃあオルテガに旅費を与えよう。」
「それも結構です。私などにお金をかけるものではございません。では、さらば」
オルテガは、謁見の間をゆっくりと去っていった。

「あなた、どうしても行くの?何故あなたが行かなければならないの?」
オルテガの妻・マリアがオルテガの旅立ちを阻止しようと、必死になっていた。
「わかってくれ。アリアハンでは私が一番腕が立つ。
 だから俺が世界を平和にしなければならない。おまえや…アルスのためにも」
オルテガは口調こそは優しかったが、必ずバラモスを討伐するという信念が含まれていた。
「……そう。」
マリアは、諦めたように呟いた。
「なら、必ず生きて帰ってきてね。アルスや私のためにも……。」
「ハッハッハッハ!任せろ。必ずバラモスの首を引っさげて、アリアハンに帰ってきてやるわ!」
オルテガはそう言い放つと、家を出ていった。一度も振り向かずに…

駄文フォー

169:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/18 19:26:19 zNaOPPvSO
いつもは別の萌えスレで書いている者です。
スレの内容から若干外れたものを書いてしまったのでこちらにお邪魔させていただきます。

170:ある女の肖像 ◆JSHQKXZ7pE
05/11/18 19:27:56 zNaOPPvSO
1.
私が初めてお城の舞踏会に出たのは十四の時でした。
大臣だった父は
「世継の王子でいらっしゃるエルトリオ様はまだ定まった妃がおられぬ。もしかしたら我が家
から王妃を出せるかもしれん」
と私に強い期待をかけていたようです。ですが幼稚だった私はただ、新調の美しいドレスを身
に纏ってダンスができるという喜びの方が大きくてそんな可能性は思ってもおりませんでした。
初お目見え、ということで父もかなりこだわって衣装を誂えてくださいました。慣例となって
いる白のドレスは柔らかな絹のタフタ地に真珠で刺繍が施され、大きく開いた胸元はリボンで
飾られています。髪に冬薔薇を挿し、首には代々伝わる首飾りを巻き、衣装や飾りの重さで立っ
ているのもやっとでした。
「おお、我が娘ながら何と美しい。これならば必ずや王子様のお目にも留まろう」
と父は言ったものです。
「お父様、私は舞踏会に行くのでございます。そんな王子様のお気を引こうなどということは
考えておりません」
生意気にもそんな口答えをいたしましたが、
「よいよい、おぬしにも今に分かる。エルトリオ様が駄目でもクラビウス様もいらっしゃるか
らな。くれぐれも無礼な真似だけはせんでくれよ」
上機嫌な父には通じませんでした。きっとその時既に王妃の父として、そして次代の王の外祖
父として権勢を誇る姿を脳裏に描いていたのでしょう。
           ※          ※          ※


171:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/18 19:31:20 zNaOPPvSO
舞踏会の前に国王陛下から謁見を賜るということで私と父は玉座の間に向かいました。
扉が開き、廷臣たちが居並ぶ中をしずしずと進み出て、玉座の前で腰をかがめ深々と頭を垂れ
ます。
心の中でゆっくり十を数え、顔を上げますと、玉座にはすっかり銀髪になられた国王陛下がお
わしました。その両隣にはご子息である二人の王子殿下が。その時は分からなかったのですが
今ここで語ってしまっても差しつかえはないでしょう。
陛下の右隣にいらっしゃった方が第一王子のエルトリオ様でした。濃い茶色の髪に同じ色の目。
すらりとして細身ではありましたが、王者の儀式では歴代の王の中でも最大級のアルゴンハー
トを持ち帰られたとか。
左にいらっしゃった弟君のクラビウス様は兄君と違って金髪の美しい巻き毛に薄青い目をして
おられました。背はエルトリオ様と同じくらいでしたが、若干がっしりとしていらっしゃるよ
うです。
ご兄弟であるにも関わらずお二方のご様子が異なっているのは母君が違っていらしたからなの
でした。とは言えどちらかが妾腹である、という訳ではありません。「サザンビーク王子」の
称号は王嫡出の男子にのみ授けられるものでございます。エルトリオ様の母君が身罷られた後、
新しい王妃を娶られてクラビウス様を授かったのだとか。その王妃様も亡くなられて、もう何
年も国王陛下は一人身でいらっしゃいました。
それはさておき、その時分は緊張のあまり王家の方々のご様子を窺うことすらできませんでし
た。それでも恙無く謁見を済ませ退出しますと下の大広間ではもう楽隊が調律の音を出してお
ります。初めての体験に頭がぼうっとなって、夢見心地のままダンス、の筈だったのですが…

172:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/18 19:33:04 zNaOPPvSO
最初の楽の音に一歩踏み出そうとした時です。誰かに長い裳裾を踏まれてよろめきました。慌
てて体勢を立て直そうとしましたが、さらに肘で突き飛ばされたのです。あっという間に床に
倒れ伏してしまいました。遠巻きに嘲笑が広がり、いたたまれなさに身を震わせていると
「お怪我はありませんか」
と手が差し出されたのです。はっと振仰ぐとその声の主こそ王家の色である緑を基調とした礼
服をお召しになったエルトリオ様だったのです。間近で拝見したそのお顔はそれは凛々しく、
目には優しい光を湛えていらして─―私は一目で恋に落ちてしまったのでした。
           ※          ※          ※
ですが私はその想いを表すことはありませんでした。エルトリオ様とはその時のご縁で懇意に
させていただいておりましたが、どちらかと言えば私を歳の離れた妹か何かのようなつもりで
遇しておられたのかもしれません。すでに二十歳を過ぎておられましたから。私も下手に波風
を立ててそのご好意すら失ったら、と恐れていたのでした。
それにエルトリオ様にはいつもお見合いの話がございました。未だ定まる妃のおられぬ世継ぎ
の王子には各国の王侯から野心的な貴族まで、お相手候補には事欠きません。ですがあの方は
それらをことごとく断っておいででした。
一度、無邪気を装って聞いてみたことがあります。
「どうしてご結婚ならさらないの」
と。心の中で「それはあなたを妻にしたいと思っているからなのだよ」と言ってくれることを
期待して。でも答えは意に反するものでした。
「結婚したくない訳ではないのだよ。まだ相手が現れないだけなのだ」
つまり私は相手ではないのだと…でもお城を訪れる全ての姫君たちを退けておいでのあの方の
ご様子に一縷の望みをかけていたのです。
しかしそれもつかの間のことでございました。ある日お出かけになられたエルトリオ様が何者
とも知れぬ女を連れて城に帰っていらしたのです。さらにその者を妻とする、と宣言するに及
んで城は大騒ぎとなりました。
北の大陸にあるというトロデーン王家にも比肩する、由緒正しいサザンビークの王后に素性の
知れぬ庶民がなれましょうか。その上その者は人ですらありませんでした。

173:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/18 19:34:00 zNaOPPvSO
人形をしていても本性は竜だというのです。いえ、城の魔術師が言うには人、竜双方が本性で
あり、二形を持つ者である、ということらしいのですが…
国王陛下、クラビウス様、私の父も含めた重臣の皆が結婚に反対したのだそうです。でもエル
トリオ様は根気強く説得を続け、ついには許可を取り付けてしまったのでした。
ご結婚が決まられた後、エルトリオ様は直々にその方を紹介してくださいました。身分を持た
ぬ賤しき者よと侮っていた筈だったのに、実際お会いしてみるとそれとは信じられない程気高
く美しい方でした。辺りを払うような威厳を持ちながら、にっこりと微笑むと驚く程可憐な表
情を覘かせます。私は敗北感で一杯になりました。
ですがその方と目が合った時、何か黒い闇のようなものが心に萌したのです。その方─ウィニ
ア様というお名前でした─の目の中にはヒトならぬ炎が燃えているように見えました。何者を
も焼き尽くす竜の炎が。エルトリオ様の妃となられるこの方はヒトではない、とその時改めて
確信致しました。ヒトでないのなら、いつか私が取って替わることができるかもしれない、と。
                     (続く)

174:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/18 19:36:33 zNaOPPvSO
DQ8サザンビーク王家の内幕ネタで。
ゲーム中の話でなくすみません。

175:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/18 20:54:46 BSp/3sum0
>>174
DQ8はプレイ中だから読めない><


176:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/19 08:38:58 HwNbSq6RO
>>174
GJ! GJ! テーマが斬新で面白い。何となく大奥っぽい語り口も好き。続きの投下待ってます。ガンガレ!!

177:174
05/11/19 21:56:48 ZAcSftRrO
感想どうもありがとうございます。
そうか、まだ未プレイの方がいるということを失念しておりました。
そのものズバリではないんですが、クリア後の話に絡む内容です。
始めに注意書きしておけばよかったですね。

後二回くらいの予定です。よろしくお願いします。

178:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/21 00:19:24 c3fifCuY0
GJ!

179:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/21 00:22:17 XJn9Ij5k0
>>147
そこ文章上手いんだけど内容が悲しすぎて俺にはキツい

180:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/21 20:11:40 vXN59M/UO
>>170-173
続き行きます

181:ある女の肖像 ◆JSHQKXZ7pE
05/11/21 20:12:43 vXN59M/UO
2.
それからはずっと、密かに反ウィニア包囲網を敷くことに持てる力の全てを注ぎ込んでおりま
した。これには父の立場も大きく物言いました。絶対的な王権の前に押し黙ってはおりました
が、本当は私を未来の王妃にしたくて仕方なかったのですから。私はただ、それとは気付かせ
ずに父の野心を煽るだけでよかったのです。そして恥ずべきことに、対外的にはお二方のご結
婚を心から祝福しているふりをしていたのでした。
ですが神様はそんな私の醜い心もお見通しだったのでしょう。ついに罰が下る日がやってきた
のです。

ある夜、城に巨大な影が降り立ちました。竜です。地上最強と言われながらも直に見た者は誰
もいない、伝説の生き物がサザンビーク城のテラスで咆哮しています。私はその時城ではなく
家にいたのですが、その声ははっきりと聞こえました。
「娘を返せ」
と。ではあれがウィニア様の父君か、と思う間もなく新たな声が重なります。
「殺すのなら私だけを殺せ!他の者は巻き込むな!」
エルトリオ様のお声でした。風向きが悪く確とは分かりませんでしたが。
「…いい覚悟だ。我が娘を誑かした報い、その身に受けるがよい!」
「エルトリオ様!」
竜の炎は城一つをも容易く焼き滅ぼすとか。そのようなものを身に受けてはいかにお強いあの
方であってもひとたまりもないでしょう。私は思わず部屋のテラスから身を乗り出して叫んで
おりました。聞こえる筈もないというのに。
が、しかしその後続くと思われた破壊と殺戮の炎は起こりませんでした。時折低く竜が鳴く音
がするばかりで後はしんとして何も聞こえません。居ても立ってもいられなくなってお城へ向
かおうとしたのですが、親に止められてそれは叶いませんでした。
状況が全く分からずただじりじりと城を見上げることしかできぬうち、竜は不意に空へ飛び立
ちました。その背には夜目にも白い何かが乗っています。
「ウィニア!」
ウィニア様でした。城壁に駆け寄るエルトリオ様─これは下からも見えました─を振り返
りつつも、そのまま西の空へと消えて行ったのでした。
           ※          ※          ※

182:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/21 20:14:12 vXN59M/UO
恐怖の一夜が明け、その日の朝議は紛糾したと聞いています。父の一派は勿論、
「直ちにウィニア様を離縁し、新たなる妃をお求めになるべきである。」
と主張したそうです。かねてからの下工作もあって、この意見が大勢を占めておりました。
「ウィニア様の離縁には王家の法に従いアルゴンリングを取り戻すことが先決。殿下がそれを
望まれないのであれば離縁は叶わぬと心されよ」
ですが父に対抗する一派はこう主張して一歩も譲りません。さらにこの混乱に乗じて弟君のク
ラビウス様を王太子に、との動きすら出始めたとか。
そんな中、エルトリオ様ご本人はただ、自室に籠られているばかりでした。兄君を心配なさっ
てクラビウス様がお訪ねになっても、扉を開こうともいたしません。ただ、
「大丈夫だ、何事もない」
というお返事ばかりだったとか。
そのような状態が数日続いた後、エルトリオ様は漸く自室からお出ましになられました。が、
何としたことか、旅姿でいらっしゃったのです。
「我が妃を取り戻しに行く」
と。驚いた国王陛下とクラビウス様は引き止めようといたしました。陛下は父と王の威を以て、
クラビウス様は兄弟の情で。ですがあの方はその場で王位継承権を捨てられ、只人となられて
城をお出でになったのでした。
その知らせを父から受けた私は急いであの方を追いました。あちこち探し回り、漸く教会から
出ていらしたところに行き会ったのです。
「エルトリオ様」
息も絶え絶えになり、髪も乱れたままの私なのにエルトリオ様はいつものようににっこりと微
笑まれます。
「よかった、最後に会うことができて」
その言葉に身体が震えました。
「では、やはり行かれるのですね……」
「もう聞いていたのだね。……その通りだ。もう出発する。本当はもっと早く発ちたかったの
だが、世話になった人たちに一言お礼を言いたくてね。すっかり遅くなってしまった」
恐る恐る発した問いにも事も無げに答えます。あまりにいつもと変わり無く、「ちょっとベル
ガラックまで」とか「サザン湖まで遠乗りに」とでも言うような気軽なご様子でした。
「ですがエルトリオ様は次代の王となられるお方。そのような身で城を離れては」
「このまま王位を継いでも私には妻も子もない。ならば弟に継いでもらう方が面倒がなくてよ
いのだ」

183:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/21 20:15:40 vXN59M/UO
「新しいお妃様をお迎えになればよろしいではありませんか!緊急事態ですもの、指輪のこと
は構うことはありませんでしょう。お持ち帰りになられたアルゴンハートはまだ残っているの
でしょう?」
城門の方へ向かうエルトリオ様を引き止めようと私は必死でした。アルゴンハートは結婚指輪
に作られた後、贈られた妃が亡くなるまで嵌め続け、そのまま柩の中に収められます。その後
新たに妃を迎える場合は残っているアルゴンハートを切り出して新しい指輪を作るのだと聞き
及んでおました。
「私の妻はウィニアただ一人だ。それ以外の何者も私の腕の中に入れることはできぬ。彼女を
認めぬと言うのならこちらが城を出ていくまで」
「そんな。だってあの方は人ですらないではありませんか。そんな者に執着なさるなんて。ど
うかお目を覚ましてくださいませ!」
はた、と先を行くエルトリオ様の足が止まりこちらを振り返りました。
「それがそなたの本心か」
色々言い募っていくうち、言うまいと思っていたことまで言ってしまったのです。はっと気付
いた時にはもう、取り返しのつかないことになっていました。
「我が妻を侮辱するは我を侮辱するも同じ」
今までの優しく親し気な様子は失せ、冷え冷えと近寄り難いまでの威に溢れたかつての王位継
承者の姿だけがそこにありました。只人の私には到底真似することのできぬ威厳に満ちたエル
トリオ様が。
「エルトリオ様…お、お許しくださいませ!先程のことは失言でございました。どうかお忘れ
になってくださいませ」
「一度口から出た言葉を取り戻す術はないのだ。そなたの本心、しかと心に刻んでおこう」
その威の前に腰をかがめ許しを請う私に向かって冷たく言い放つと、踵を返します。
「エルトリオ様!」
「そなたと知り合うてからずっと、歳の離れた妹がいたようで楽しい日を過ごすことができた。
礼を言う。
さらばだ、みすこやかに」
と振り返りもせず仰ったエルトリオ様の、涙に滲む後ろ姿をお見送りしたのが最後だったので
ございます。
           ※          ※          ※

184:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/21 20:16:52 vXN59M/UO
もう二度と会えないであろうあの方との別れの時にどうしてあのようなことを言ってしまった
のかと激しい後悔に身を苛まれつつ、私は虚脱した毎日を送っておりました。最後の最後になっ
て楽しかった日々を全て台無しにした愚かな私。いっそどこかに深い穴でも掘ってそこに死ぬ
まで落ち込んでいようかと思っていたある日、父が言いました。
「エルトリオ様は帰ってくる見込みもないし、王位継承権も持っておらん。そこでどうだ、ク
ラビウス様の妃は。まだ決まった方もおられないというし」
私は何も言えませんでした。それが政治というものなのだとは分かっていても、心では納得で
きません。慕っていた人をあのような形で失いながらどうしてすぐ他の方に心を移せましょう。
「うむ、そうだ。そうすればあやつらの鼻を明かすことができる。エルトリオ様がおらずとも
クラビウス様に嫁がせることができれば次代の王妃の父になれるぞ」
父はもうその考えで頭が一杯のようでした。
「よいな、殿下のお心を掴めるよう、努力するのだぞ」
その言葉を聞いた時、私の心は決まったのです。穴を掘らずとももっといい方法があると。そ
こにこの身を捨ててしまいましょう、あの方を傷つけた罪を償うために。
                      (続く)


185:書き手  ◆F/WveZadCU
05/11/21 23:54:26 KECMMgi30
少し考えましたが、今年一杯ほど休みます。
どうしたらより面白く、より人が集まる作品を書けるのか考えながら、書き溜めます。
しばらくしたらまたスレを立てますゆえ。

>>180氏の作品はドラクエⅧが未プレイのため読むのを躊躇しています。
頑張ってください。

186:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/22 23:57:36 RLO5cSYL0
めぐれメタルさんのほのぼのした雰囲気と、切れ味のいい殺陣が好きです。
年明けまで楽しみに待ってます。

>>180
GJ!ど、どうなっちゃうんだヒロインもお妃さまも。ハラハラドキドキ。

187:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/23 22:08:26 SsJWknNR0


188:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/24 22:29:27 0sTkPBlwO
>>170-173、>>181-184
最後の話行きます

189:ある女の肖像 ◆JSHQKXZ7pE
05/11/24 22:31:58 0sTkPBlwO
3.
あれから何年が過ぎたことでしょう。
父の野望と自分の愚かしさにほとほと愛想が尽きていた私はある夜家を抜け出し、とある僧院
の門を叩いたのです。そして俗世との縁を断ち、神職への道を歩むこととなったのでした。
宮廷の生活に慣れた身では修行は辛く、厳しいものでした。ですが馴染むにつれてかつての華
やかな生活よりこの修道院での生活の方が有意義で実り多いもののように感じるようになった
のです。思索の中、己の醜さや愚かさを見詰め返すことは時に辛いものでしたが、それを悔い
改めていくという行為にはどこか清々しささえありました。実際私はこの生活が肌に合ってい
たのかもしれません。
修行の甲斐あって、傷の手当て程度の簡単な呪文の他に難しいとされている蘇生呪文をも身に
着けた私は僧院を出ることになりました。俗界の困っている人々の力になるために。
丁度雪越しの教会と呼ばれているリブルアーチから雪国へと向かう街道沿いの教会の神父様が、
高齢を理由に退任を願い出ておりました。私はそこに派遣されることとなったのです。
最初は仕事に慣れるまでと一緒に働いておりましたが、その方は一年足らずでご退任になり、
それからはずっと私一人でこの教会を切り盛りしております。街と街を結ぶ重要な地点にあり、
また、街と街の間隔が長く休む場所もないので人の出入りは割合頻繁でした。リブルアーチや
オークニスの方へは船を使って行くことができなかったためです。
旅の商人もやってきては俗界を離れてしまった私にも世の動きを教えてくれます。商売に必要
だとかで彼らはかなり詳しい情報を持っていました。地理的なこともありこの西の大陸の各国
の話を特によく聞くこととなりました。
エルトリオ様が出奔なさっ後、国王陛下は体調を崩されてクラビウス様が摂政として政を見て
おられたのだとか。未だ行方知れずとなった兄君を探しておられるとかでこちらの教会へも見
覚えあるサザンビーク兵の制服を着た者たちがやって来たことがあります。
「エルトリオ様の消息を知る者はおらぬか」
と。ですがあの方の消息は城門を出てベルガラック方面へ向かったという門番の証言の後はぷっ
つりと途絶えてしまったのでした。

190:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/24 22:33:47 0sTkPBlwO
しばらくすると今度はオークニスから来た旅人の一団が教会に立ち寄りました。皆、腕に喪章
を巻いています。この方々はサザンビークへの弔問使なのでした。長く病床にあられた国王陛
下がお隠れになられたのです。私もかつてのこともあり、こちらからひっそりと御霊の安らか
なることをお祈り申し上げました。
そのうち崩御遊ばされた時のご様子が漏れ伝わって参りました。クラビウス様にサザンビーク
の良き王となるようにとのご遺言の後、誰かのお名前を呼ばれてそれを一期となったのだそう
です。その名は先に亡くされた二人の王妃様でも、行方を案じ続けたご子息でもなく、北の大
陸、今は退位遊ばされた先のトロデーン女王のお名前でした。かつて昔語りに聞いていたよう
にずっとその方の面影を心に抱いていらっしゃったのでしょう。
ですが子まで成した妃より、ご自分の血を分けた御子より今際の際にその方の名を呼ばれたこ
とに何とも言えぬ寂しさを感じてしまったのでした。

そのような悲しい使いもあれば喜びに満ちた使いもありました。
言い遅れましたが、クラビウス様はエルトリオ様が城から出て行かれた後すぐにご結婚なさっ
ておられました。お妃様は、おしゃべりな商人の言うには「容姿は十人並み」だったそうです
が、夫婦仲は大変良かったそうです。とても陽気な明るい方で、兄君を失い王国を支える重責
を担っておられるクラビウス様の良き伴侶であられたとか。
やがて玉のような御子を授かったとかでそのお祝いの使いが教会の前を通って行きました。こ
ろころと太った、金髪の巻き毛のそれは可愛らしい王子様でいらっしゃったそうです。クラビ
ウス様も王妃様も世継ぎの御子を目に入れても痛くない程溺愛していらっしゃる、という噂も
こちらに伝わっておりました。

191:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/24 22:36:53 0sTkPBlwO
が、その後私にとって衝撃的な知らせが飛び込んできました。御代替わりしても引き続き大臣
の座にあった父が急に罷免され、パルミドへ亡命したというのです。軍の武器納入の際に賄賂
を受け取ったというのが直接の罪状でしたが、政敵の仕掛けた罠に引っ掛かったというのが実
情のようでした。その政敵が父に替わって大臣の椅子を手に入れたのです。北の大陸の名家、
アルバート家との縁が強かったその新大臣はその筋から今までより安く質のよい武器を仕入れ
ることができました。そのため「今までずっと武器商人と癒着して差額を懐に入れていたに違
いない」と罪に問われたのです。
世俗の縁を断ち切って神職の道に入った私ですが、そこはやはり親のこと。会いに行くことは
叶いませんが西の大陸から来る旅人には父の様子を聞くようにしております。時には言付けす
ることも。それによると父は粗食になったせいか持病の痛風が大分良くなったとかで、むしろ
以前よりお元気なのだとか。そして訪れる客に新しく大臣になった男の悪口を吹き込んでいる
のだそうです。
そんなこともありましたが、街から離れたこの地は概ね平穏でした。世間の風はこの教会を吹
き過ぎるだけで内部まで掻き乱すことはありません。辺境の地故、教会内の派閥抗争や権力争
いもなく、ひたすら穏やかに月日は流れていったのです。
そうなると俗界のことはますます遠く感じられるようになりました。クラビウス王のお妃様が
運悪く落馬して溝にはまり、頚の骨を折ってお亡くなりになったことも、西の大陸の一部で恐
ろしい伝染病が流行ってどこだかの領主夫妻が揃ってお亡くなりになったことも、皆遠い世界
のように思えてなりません。

そんなある日のこと、黄昏の光に紛れるように旅人の一団が教会の中へ入って参りました。新
たな土地へ向かうために旅の安全を祈念しようというのでしょう。最近は行き交う旅人も少な
くなっております。早速勤めを果たそうとした私は先頭に立っていた青年と目が合いました。
その瞬間、私は凍り付いたように動けなくなってしまいました。懐かしいあの方がそこに立っ
ていらっしゃる…何もかも昔のまま…

192:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/24 22:39:41 0sTkPBlwO
昔のまま?そう思った時私は我に返りました。あれからもう二十年、あの方が生きておられた
らもう四十歳を過ぎていらっしゃる筈。目の前に立ってこちらを怪訝そうに見ているこの方は
まだ二十歳前でしょう。
ざわめく心を鎮め、常の通り旅の平安を祈ります。そう、この方はエルトリオ様ではございま
せん。よく見れば違っているではありませんか。ですが…
「おい、こんな素敵なシスターさんと知り合いなのか?見忘れるだなんてつれない奴だな」
そんな様子を見ていたのか、連れの中の銀髪の青年がにやにやしながらそんなことを言います。
ちょっと困ったような顔をしているのを見て、私は慌てて助け舟を出しました。
「これは失礼いたしました。ちょっとぼんやりしてしまいまして」
「ああ、あの、いいんです」
と青年が手を振る横で連れの中の女の方が首を傾げました。
「そう言えばあそこでもそんなことがあったわよね」
「どこでがす?」
背の低い丸っこい体格の男が問い返します。
「ほら、サザンビークで」
懐かしい土地の名にはっとしましたが、同時にしっかりと我に返りました。私の知っているあ
の方が他の女の方を連れている筈がございません。そのために約束された未来までも捨てて出
て行かれたのではなかったのでしょうか。
「ああ、そう言えばそんなこともあったね。でもあの後すぐ『やっぱり似ていない』って言わ
れたじゃないか」
「そうだったな。色々あったからすっかり忘れていたぜ。ところでシスター、この後のご予定
は?もしよろしければ星空を眺めながら愛と信仰について忌憚ない意見を…」
銀髪の方が私に向かって何事か言いかけましたが、女の方が背後からむんずと襟首を掴むなり、
教会の外へ引き摺って行きました。何か言い訳しているような声がしましたが、しばらくする
とドゴーンという衝撃音と共に
「ふぎゃーっ!」
という叫び声が上がります。
「…またか」
青年は首を竦めると─この仕草もあの方に似ておりました─残っていた連れの男に
「今日はここに泊まろう。見知らぬ土地に行くのに体力も魔力も消耗した状態だと危ないし」
と言って側廊に併設している宿屋へと行ったのでした。

193:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/24 22:41:02 0sTkPBlwO
           ※          ※          ※
次の朝、彼らは早くに発とうとしています。私は勇気を振り絞り話し掛けてみました。
「皆様の旅に幸多からんことを」
「ありがとうございます、シスターさん」
その方はにっこりとして答えてくれました。その微笑み方は記憶の中のあの方とは違っていて、
私は落胆しつつもどこかで安堵したのです。どこまでもそっくりでは夢か現か分からなくなり
そうでしたから…
でもその微笑み方はどこかで見たことがあるような気がします。それが誰のものだったのか、
そしてもう一つの可能性に思い当たったのは青年が馬の轡を優しく取って出発した後のことで
した。
エルトリオ様はウィニア様にお会いすることができたのでしょうか。今もお元気でいらっしゃ
るのでしょうか。もしお二方にお子様が授かっていらっしゃればあの青年ぐらいのお年頃になっ
ていることでしょう。世俗を離れた身とは言え、気になります。あの方に家名を捨てさせたこ
との責任の一端は間違いなく私にもあったのですから。
次に会うことがあれば、と思っておりましたが、彼らがこの教会に立ち寄ることは二度とあり
ませんでした。今は何処を旅しておられるのか、最早知る術はありません。

ここは雪越しの教会、旅人のための場所。私はただ、神に祈るばかりです。どの方の旅も、無
事に終えられますように。あの方と、あの方に似た青年の旅が、無事に終わりますように。
                      (終)


194:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/24 22:42:46 0sTkPBlwO
長々とお邪魔いたしました。
DQ8未プレイの方、配慮が足りず本当にすみませんでした。

195:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/24 22:56:09 IvvlwJKO0
>>194
発売から1年以上経ってるし別に良いんじゃない?

196:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/25 00:10:52 0JVkvCbE0
うむ、そのことで謝罪してしまうというのは、さすがにズレてる。
未プレイだから読まない、と書いた人も
別に文句のつもりで書いたのではないだろうし、気にすることはないかと。

197:194
05/11/25 18:02:21 dq3RSR4sO
気にしすぎでしたね。
ちょっと神経質になっていたのかもしれん。
ただss総合スレの性格の場所で何の話か、ということを最初に書かなかったのはすまんかった。
それについては詫びさせて欲しい。

198:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/25 18:32:30 Lc7tLWBtO
保管サイトを継ぎたいと思う人は居ないのかい?

199:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/26 16:37:44 G7bqTuqm0
全スレの総合保管だとやっぱり荷が重くないか?
保完人システムじゃなくって
統一テンプレでもつくってスレごとにある程度独立したサイト&管理人制とか
ブログ形式にでもして複数のスタッフが運営するとか
ご帰還までの間、暫定的に作ってみるってのも手じゃないかな

200:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/26 17:46:14 bKI2UM1GO
荷が重いだろうけど一人の方が良いと思うけど…。どんなに時間かかろうとDQとFF好きな一人が気長にやってけば良いような。
初代さん帰って来ても良いんじゃないの?難しいのかな。
個人の趣味で始まった?サイトだろうから消滅しても良いとは思うけどね。
複数の人間が保管に関わると逆に面倒そうに見える。気苦労もありそうに見えて、楽しそうに感じないんだよね。

201:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/26 18:02:39 pJnELYzM0
俺も分散には反対かな…、総合保管だからこそ価値があるような気もするし。


202:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/27 00:06:19 lCRRgrkS0
> DQとFF好きな一人が気長にやってけば


それが今なんだろうと思うんだが…。
気長にも限度があるし、なにより停滞に他ならない。
保管されることが目的でSSスレがあるわけではないが
スレは流れてしまうわけだから、ある程度動きが見込めないなら保管総合サイトとしての
意味はないと思う。みんながみんな●持ちってわけじゃないし。

そんなこと言うおいらは、シリーズ毎の保管サイトの管理ならしてもいいけど…。
全シリーズまんべんなく、なんてできない。それだけの気力も時間もないし
どうしても未プレイの作品よりは思い入れのある方に力が入るだろうし。
ま、そんなおいらは総合保管の管理には向いてない。

シリーズ毎の総合補完済とを、既に出ているブログあるいは
総合保管のトップページからリンクさせるとか。
とにかく手が回る人が作業していって、それが反映できるシステムに見直しは必要だと思う。
(SSの投下されているスレ、とくにカップリングとか萌えスレは単体で保管サイトがあるのを見て思った)

203:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/27 00:08:33 lCRRgrkS0
…ただ
ある程度機械的に(って言い方は失礼か?)保管の作業をしないと
保管サイト管理者の好みが露骨に出るようになったら
それはそれで保管サイトの意味はなくなるのは恐いかなと思う。

長レス御免。

204:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/27 02:04:58 4XPlzn+j0
SSだったりその流れを楽しみながらスレを読むのと
保管することを意識してスレを読むのとは全然違う。
>>203の言うように?
好きなものだけ保管もちょっとどうかと思うし、
かといって保管するにはどうもそぐわないものも存在する
保管の対象と対象外を分けるときどこで判断するかに結構悩むし
荒れてるログみるのも心が痛む。
自分が最後に読んだ書き込みには「SSでも2chのスレ読んでると辛いものがある」
というようなことを書かれてたように覚えてる。
保管して自分も楽しめるしサイトを作る楽しみもあるけど
長く続けるとそういうところも出てくると思う。
義務じゃないんだろうけど半義務化してしまってたりすると楽しくないはず。
それを1人で全てのスレを対象にやるのは相当キツイと思う。

シリーズ毎かスレ毎かで必要な時間も労力も技能も違うだろうけど
自分も、やりたい人がやれる分だけをやる。というのが
ある程度長く続けていくには必要じゃないかと思う。

205:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/27 03:20:03 GIHpcFG70
wikiにして追加したい人が追加していく形式の方が永続のためにはいいのかもね。

206:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/28 21:42:59 lsHWwsMJ0
深層過ぎるのでage

207:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/29 21:29:36 O1t/emZW0
wikiって……具体的にどうやるんだ?
やっぱりSS目次みたいのは必要だよな?

208:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/30 20:19:45 PaGGLEdoO
とりあえずこの板にあるおすすめ小説スレを教えてくれ
タイトルに小説とかSSとかついてないとわからん

209:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/30 20:30:27 BM2DP0X9O
携帯専用
URLリンク(www.infinity2.ne.jp)


210:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/11/30 20:55:04 p+ehMLxt0
スレ見直してみたら、今更ながら>>11-17はいい味出してるな。

211:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/12/01 13:13:59 y3U3htOD0
>208
どういうのが読みたいの?
DQ?FF?ノベライズ系?恋愛系?萌え系?
職人自体が減っているとは言え、色んな傾向がありますぜ。

212:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/12/01 19:11:03 saZLa0KVO
面白ければジャンルは問いませんよー。
てか、そんなに沢山埋もれてるんだww

213:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/12/01 19:47:51 44twlfjn0
とりあえず横から俺が見てるスレ晒し。

かなり真面目にFFをノベライズしてみる。その3
スレリンク(ff板)
■トンベリ復讐ものがたり■
スレリンク(ff板)
ξ゚�B゚)ξAAクエスト(゚∀゚ ) - LEVEL3
スレリンク(ff板)
アグリアス様に萌えるスレ part22
スレリンク(ff板)
FFの恋する小説スレPart4
スレリンク(ff板)
ドラゴンクエストの小説を書かないか?
スレリンク(ff板)
もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら四泊目
スレリンク(ff板)




214:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/12/02 03:54:56 D1yyjC1u0
リレー系ならバトロワか過去に落ちたドラクエの小説スレだな

スレリンク(ff板)
もっともこのリレー小説はもはや作者不在で終わっているのかもしれんがな。

215:名前が無い@ただの名無しのようだ
05/12/04 19:38:11 5pEAWQFZO
保守がてら…

キャラ萌え系のスレにもssがある場合もあり。
どっちかって言うとカプスレの方が多いかな。
好きなキャラがいたら探ってみるのも一つの手だよ。


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