05/07/11 02:23:11 Qw9ei4eQ
何気なく保守ついでに
セフィロスはマテリアを拾った。
指に挟みじとりと眺め、ふいにその手と視戦を上にあげた。
マテリアとセフィロスの目が一直線に空を目指す。
曇り硝子の白濁色が寂しげな空に映りわたった。
「ナイツ……オブ、ラウンドか。円卓の騎士だな」
セフィロスは確信した。
これがあればどんな敵にも勝てる。
もはや地上にはないほどの力を得たクラウドであっても、この力を得た私を
脅かすことはできないだろう。
セフィロスはクラウドに斬りかかる十三人の騎士たちを思いうかべて
ほくそ笑んだ。
斬る斬る、次々登場する騎士たちは斬りつけ魔法を使い天地をひっくり返して
回転しながら最後に大きく振りかぶり、召喚の劇場をガラスがひび割れるような
音とともに叩き割った。
その間、およそ一分三十秒。
セフィロスはしぶい顔をした。
「強力なのはいいが、演出が長すぎる」
気の短いセフィロスはナイツオブラウンドのマテリアをほうり捨て、立ち去った。