05/08/11 01:44:55 M+Kbcwuz
>>136
エンジン室から聞こえる少年達の声を聞きながら、艇長シド・ハイウィンドはため息を吐いた。
機関士長であるミドとアーヴァイン・キニアス、そしてチャモロという3人の少年には、
それぞれの性格は違いこそすれどうも調子を外される気がする。
「でも、退屈はしなくて済みそうじゃない?」
と、そのやりとりを笑いながら聞いていたアリーナが、微笑みながら言った。
「そうだろうな、退屈なんざするヒマもねぇだろうさ」
「ええ……孤独よりマシよ」
赤い巻き毛を手でさぐりながら、ふと呟く。
そんな時であった。
『艇長! 今すぐ上に来てみな!』
「おぅ! どした?」
『隣の飛空艇がさ、なんだか動くみたいなんだ! なんてゆーか、ヘンテコな形の飛空艇……』
2人の男女の声が、少し興奮した様子で甲板の様子を伝えた。