05/08/07 02:53:52 8nNINULb
子供ほどの大きさのそれは、肌と同じ黒い布きれを身にまとい、赤く灯った瞳でこちらを見つめている。
その表情はうかがい知ることはできない。
「僕は、君らの案内役をつとめるクムクムさ。よろし…」
「うがー!!」
「ピキィッ!?」
「ぶっ!」
言い終わらないうちに、後ろから凄まじいスピードでスライムが飛んできたかと思うと、鈍い音を立てて
クムクムの顔面に命中した。
ジタンが振り向くと、腕を振り切った姿勢で雪男が立っている。クムクムはその場に落ち、スライムは
上手くトンヌラの懐に収まった。
「な、なかなかの歓迎じゃないか……ぐふっ」
「だ、大丈夫かい?」
「なんとかね……まずは点呼を行う。その前に」
「ウ? ウゥ……」
赤い瞳が怪しく光ったと思うと、雪男はその場に倒れ込んでしまった。
やがて聞こえてきた大きなイビキも気にせず、クムクムは懐から紙切れを取り出した。
「えーと、ジタン、トンヌラ、ウーマロ、モグ、ロビン、はぐりん、ルナ、リディア……こりゃまた、
動物園って感じだねぇ」
「大きなお世話だよ」
「嫌なら他のチームに寝返るんだね。次に、ルールその他諸々を説明する。ちゃんと聞くんだよ」
やれやれ、といったジタンを尻目に、さらに続ける。