05/08/01 01:47:02 sxWvb4lY
『無理矢理連れて来といて何言ってんだってお思いでしょうが、まあ、その通りですわ。単刀直入に
言います。……元いた所に帰りたかったら、レースに参加して下さい』
さらに、ざわつきが大きくなる。
『もう薄々気づいてると思いますけど、ここ、皆さんがいた世界とは別次元の世界ですから。どこに逃げたって
無駄です。魔法や呪文の類は一切消去させてもらってますし、脅迫しても無理です』
「……エーコ、ちょっと試してみてくれ」
「うん。ケアル!」
エーコが魔法を唱えてみるが、何も起こらない。
思わず、ジタン達は顔を見合わせてしまう。
「こっ、これは一体どうしたことなのだ!?」
「なのだ!? なのだ!? なのだ!?」
「そんなの知るかよ……ただ、この声の言うとおり物事が進んでることだけは確かだぜ」
と、再び声が話し出した。
『と、いきなり最後になりましたが、ここでレース開催を宣言して終わりたいと思います。詳しい話はまた
後で』
「ふが~~! 人をバカにしおって~~!!」
「なんなのよ! エーコ達をどうするつもり?」
周囲からも避難の声が上がるが、声の主から反応はない。
そして、
『ゴホン…… 第1回チキチキ! S・E杯飛空挺レースーーー!!』
「飛空挺ですって!?」
「ひくう……? ファルコン! ひさしぶりー!」
「まぁ、途中からそんな気はしてたけど」
そう言って、ジタンはため息をついた。