FF・DQ千一夜物語 第五百五十二夜at FF
FF・DQ千一夜物語 第五百五十二夜 - 暇つぶし2ch112:104 ◆V0Z9gQxKXc
05/07/26 02:01:24 Zov0AlYn
 霧の大陸の南東に位置する、巨大機械都市リンドブルム王国。
 その内の劇場街と呼ばれる一角に、盗賊団タンタラスのアジトはある。
「…… ダガーじゃないよな?」
 そろそろ昼にさしかかろうかという頃、ジタン・トライバルは部屋の中央にある
テーブルに足を投げ出し、自慢の尻尾で遊びながら一枚の紙を睨んでいた。
「フライヤでもない、クイナでもない、ましてやスタイナーのおっさんでもない」
 どうやら手紙のようであった。
 内容は短いもので、自分を何か催しに招待するといった内容である。これといって
彼に思い当たる節はなく、タンタラスのメンバーに当てた物とも思えない。
 そもそもレースって何なんだ? リンドブルムらしく飛空挺でやろうってんじゃ……
色々と思い巡らせてはみるが、何のことやらさっぱりといった状況である。
「狩猟祭でもないし……なんなんだ?」
「失礼します」
「!」
 と、勢いよくドアが開いたかと思うと、見知らぬ男が姿を現した。
 格好からしてリンドブルム兵士である。
「ジタン・トライバル殿ですね」
「ああ、そうだ」
「突然のことで恐縮ですが、我々と共に来て下さい」
「……なんだって?」
 いよいよ状況が掴めなくなってきた。
 よくわからない手紙が届いたかと思うと、今度はリンドブルム兵士に一緒に来いと
言われている。一体自分が何をしたというのか? ジタンは拒否もしないまま、腕組みを
して考え込んでしまった。
「ジタン殿」
「ちょっと待ってくれ、俺が一体何をしたんだ? この手紙もあんた達が」
「……スリプル!」
「っ! い、いきなりかよ……!!」
 ジタンを耐え難い睡魔が襲い、瞼がゆっくりと閉じられていく。
 虚を突いたスリプルの魔法に、ジタンはその場に倒れ込んでしまった。


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