05/02/12 01:06:03 SsXyVoLN
>>830-835 続き
「それにしても、良くぞご無事で。・・・・そ、それでミーティア様は!?」
「ミーティアか。ミーティアなら・・・・・・。」
王は少しバツの悪そうな困った顔をしながら、正門の方向に指をさした。
「ほれ、あそこに。」
「あそこにっていっても・・・・・・・白い馬が一頭いるだけでは・・・。」
「あれがミーティアじゃ。わしと同様呪いで馬の姿に変えられてしまったのじゃ。」
「ええ!?まさか!!」
僕は白馬ににじり寄り、しげしげと観察した。
みたこともないほど見事な白馬だが、これがミーティア様といわれてもニワカには信じがたかった。
ただ、恥ずかしそうに、悲しそうに伏せるその目はミーティア様と同じ緑の瞳だった。
「王、これまでのいきさつを話して頂けませんか。」
トロデ王の話は詳しく語り始めた。
呪われた杖とドルマゲスのこと
解放された力により、城がこんなありさまになってしまったこと
王をかばって馬にされたミーティア様のこと・・・・・・・。
なんということだろう。たとえ、熱を出した同僚の変わりに見張りを引き受けていたからといって
このような忌まわしいことがおこった時に、ミーティア様のそばを離れていたなんて。
僕はミーティア様である白馬の前に伏した。
「ミーティア様、申し訳ありません!!おそば付きでありながら、お守りすることができませんでした!!」
ガックリと肩を落す僕にトロデ王が声をかけた。
「よいよい、エイト。そばにいなかったからこそ、お前がこうしているのかもしれん。
エイトが無事だったことは、わしやミーティアにとって不幸中の幸いじゃぞ。」
「王・・・・。」