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文部科学省は27日付の官報で、「道徳」を新たな教科とし、教える内容を示した改定学習指導要領を告示しました。
教科化は、小学校が2018年4月から、中学校が19年4月からとし、今年4月から教材の使用も含めて前倒し実施
できる措置も告示しました。
教科書作製の指針となる新指導要領の解説書と検定基準の策定を夏ごろまでに行う構えです。
新指導要領では、道徳を「特別の教科」とし、国の基準に沿った検定教科書を使い、数値ではなく文章で表記する形
で評価を行うことを定めています。
指導内容を道徳だけでなく各教科や学校教育の全般にわたって実施するよう求めています。
教育内容として、「正直に明るい心で生活」(小3、4年)など成長過程を無視した一方的な押し付けや、「約束や社会
のきまりの意義を理解し、それらを守る」(同)など既存ルールに無条件に従うよう教える内容です。
基本的人権の尊重という観点より、「公共の精神をもってよりよい社会の実現に努める」(中学校)などと「公共の精神」
を強調。
小学1年から「我が国や郷土の文化と生活に親しみ、愛着をもつ」とするなど偏狭な「愛国心」を押し付ける危険性を
抱えています。
改定で寄せられた意見公募は5993件。
「価値観や規範意識の押し付けにつながる」
「戦前の道徳教育に対する総括や反省がない」
「偏狭なナショナリズムにつながる」
などの意見が寄せられました。
しんぶん赤旗[2015年3月28日(土)]
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