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「世界一孤独なクジラ」、発見プロジェクト
2015.02.13 Fri posted at 11:33 JST
(CNN) 仲間には理解してもらえない歌を歌い続ける「世界一孤独なクジラ」の発見を目指すプロジェクトの構想が持ち上がり、
資金調達サイトで出資者を募っている。
このクジラの呼び名は「52」。52ヘルツの周波数で歌っていることに起因する。
もう何年もの間、この周波数を出し続けているのに、仲間からの応答はない。
仲間のクジラは違う周波数を使っているため、たとえ「52」の歌が聞こえていたとしても、
自分たちの歌とはあまりに違っていて理解できず、応答しないという。
それでも「52」は歌い続ける。そこから「世界一孤独なクジラ」のニックネームが付いた。
映画制作者のジョシュ・ゼマン氏は、太平洋でこのクジラを見つける探査プロジェクトのため、
資金調達サイト「キックスターター」で資金集めに着手した。米俳優エイドリアン・グレニアーさんの助けも借りて、
20日間の探査に必要な30万ドル(約3570万円)を調達したい考え。11日午前までに266人から4万6000ドルが集まっている。
同サイトの説明によると、「このクジラの姿を見た者はまだ誰もいない。それでも存在することが分かっているのは聞こえるから」。
発見できれば音声検知装置付きの識別タグを取り付けて、「52」の歌をすべて調査する計画だ。
ゼマン氏はドキュメンタリーの制作も予定している。
「52」の不思議な行動について、ゼマン氏はこんな説も披露している。
「あまりに孤独だと思う人もいれば、1人でいることを楽しんでいると思う人もいるだろう。
またはITとソーシャルメディアの時代に警鐘を鳴らしているのかもしれない。人間はかつてなくつながるようになって、
常にコミュニケーションし続けている。しかし実際には、誰も耳を傾けず、気にさえ留めていないと」。
URLリンク(www.cnn.co.jp)
「空談のうちにおのれを保持しつつある現存在は、世界内存在として、世界との、共現存在との、
内存在自身との第一時的で根源的な真正な諸存在関連から断ち切られているというこ、このことにほかならない」
ハイデガー『存在と時間』第一篇、第五章、第三十五節「空談」