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中国で成人した子どもが働かないで実家にとどまり、年老いた親に生活の面倒をみてもらうという「ニート」が増加している。
各地方政府は対策として「すねかじり禁止法」を制定し、子の自立を促す法案を検討している。
中国では79年より「一人っ子政策」を導入し、人口規制政策をとってきた。そのため80年代以降に生まれた子ども「80後」の多くは一人っ子であり、
幼い頃は「小皇帝」とも呼ばれて両親と祖父母から溺愛されて育てられた人が多い。愛情を一身に受けて甘やかされて育った半面、自立心に乏しい傾向があるという。
精神的にも肉体的にも打たれ弱さがあり、仕事が長続きしなかったり、社会に出ることを避けて就職そのものを諦めたりする者も珍しくない。
また、賃金が安すぎるあまり自活できないという事情もあり、北京大が実施した別のアンケートでは、大卒者でも約40%が実家で生活しているという結果が出た。
中国では同居する子どもが親に暴力をふるう事例が増加しており、裁判も起きている。
子どもが多額の金銭を要求することで親が生活苦に陥ったという例も報告されており、江蘇省の議会では高齢者の権利を保障する法案について議論がなされ、
「独立した生活が可能な成人が高齢の親に生活援助を求めた場合、親は断ることができる」と規定することが検討された。
山東省や浙江省杭州市などでも同様の法改正が議論されている。家庭の事情に政府が介入することへ疑問の声も上がっている一方、
法律による取り締まりもやむをえないというほど、事態は深刻なのかもしれない。
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